まだまだあります!サウスパークの「世の中の不条理・不完全さを笑いに変える名言・名セリフ」を発表!
『サウスパーク』が人気の理由って何だろうと考えると、やはり「キレ味抜群の社会風刺・ブラックジョーク」だろう。
今までの大衆向けメディア作品では決して扱うこともなかった「世の中の不条理・不完全さ・タブー」を笑いに変えている。
『サウスパーク』はこんな危なっかしいスタイルをもう20年以上続けている。
それゆえブラックな名言・名セリフがたくさんある!
前回の『サウスパーク』政治や社会を皮肉る名言・名セリフ集(1)が好評のため、今回は第2弾を発表!!
今回も5つ紹介!
お楽しみに!
イェーツ巡査長が違法ダウンロードが引き起こす損害を皮肉たっぷりで訴える!
S07E09『イカす!?バンド成金やりー』より。
スタンとカイル、ケニーが「ヌープ」という名のロックバンドを結成するが、なかなかうまくいかない。
3人はバンドで成功するためには色んな音楽を聴く必要があると悟る。
しかしおこずかいが少ないからCDをいっぱい買えない。
そこでスタンたちはネットで上がっている音源を無断でダウンロードすることにした!
だがダウンロードした途端、すぐに警察が突入しスタンたちを逮捕する!!
イェーツ巡査長はスタンたちを取調室に呼ぶ。
スタンたちは無断ダウンロードはそこまで悪いことじゃないと主張!
しかしこの発言がイェーツ巡査長の怒りに触れて、有名ミュージシャンたちの家をツアーして回り、違法ダウンロードの悪さをスタンたちに説明する!
見ろ!ここがメタリカのラーズ・ウルリッヒの屋敷だ豪邸だ!
今月彼は金の延べ棒をサメの形にしたバーを置こうと思っていたが、音楽をただでダウンロードする輩のせいで何か月か待たないとバーが買えなくなった。
ブリトニー・スピアーズのプライベートジェットだ。
何か気づいたか?
以前は「ガルフストリーム4」に乗っていたが、今はそれを売って「ガルフストリーム3」だ。
なぜならお前らが音楽をただで手に入れたからだ。
「ガルフストリーム3」には機内のDVDサラウンドシステムのリモコンがついていないんだぞ!
それでも無料で音楽をダウンロードするのは間違いじゃないのか?
Master Pの美しい親子の姿だ。来週息子の誕生日でフランス領ポリネシアの島をプレゼントしたいと思っている。
今の状況が変わらなければ、息子は南の楽園をもらえないだろう。
人は自分勝手な行動をする前にそれによって引き起こす結果を考えなければ。
おそらくこれからは音楽で成功してもそこそこの金持ちにしかなれんだろう...
イェーツ巡査長/S07E09『イカす!?バンド成金やりー』
当時は違法ダウンロード問題が流行っていた。
今のサブスクリプション全盛の時代では考えられないことだが。
違法ダウンロードが横行したぐらいではミュージシャンが全く儲からないなんてことはないのに、目くじら立てて違法ダウンロードの撲滅を訴えていた当時の社会に対する皮肉であった。
音楽家が大金持ちになれたのは人類史においてつい最近のこと、ここ70年くらいの話である。
「ミュージシャン=大金持ち」という図式が当たり前のようになっていること自体よく考えれば不思議である。
スタンたちの残酷すぎる話にお年寄りがドン引き!その時のやり取りが面白い!!
S07E06『サウスパークこども警察』より。
スタンたちはサウスパーク子供警察として町の事件の捜査をしていた。
はじめに担当した事件はお年寄り夫婦の家で起きた「パイの盗難事件」!
スタンたちは調査をした結果、ある一つの仮説をお年寄り夫婦に説明する。
カイル「調査の結果、ある筋書きが浮かび上がりました。」
スタン「パイを窓の外に出してしばらくたった頃、その甘い香りが犯人を刺激しました。」
カイル「ご主人です、彼はパイを食べたかったがまだそれは許されないとわかっていた。」
カートマン「やがてふつふつと怒りがわいてくる、『なぜパイが食べられないのか』、『どうして妻は反対するのか』、彼が導き出した答えは『殺し』です。」
スタン「夫はトンカチをとる!」
カートマン「バーン!バーン!脳みそが飛び散る、妻は即死!」
スタン「遺体の身元を隠すため、シャベルで頭部を切断!」
カイル「のこぎりで手足を切り落とし!」
カートマン「胴体は湖に捨てた!」
スタン「手足はバスタブで硫酸につけて溶かし!」
カートマン「男はようやくパイにありつく。」
カイル「だが彼が計画を実行に移す前に、パイはすでに食われていたのだ!おたくの犬に!
!」
カートマン「全部バレてんだよ!観念しな!!」
老夫婦はドン引き...
ここからの会話はさらに面白い!!
おばあちゃん「なんてこと!!あんたたち毎日一体どんなテレビを見ているんだい!?」
スタン「ニュースだけど。」
おばあちゃん「もうわかったから!帰って頂戴!」
S07E06『サウスパークこども警察』
個々の皮肉が最高に好き!
仮に暴力的なメディア作品をすべて一掃しても、全く意味がないことを暗に伝えている名やり取りでした!
身体が不自由な一般人をスタジオに呼んで取材するトーク番組の内容にカイルがモノ申す!
S06E03『あごちんボール症候群』より。
エピソードの冒頭部分。
スタンとカイル、カートマン、バターズが居間で『モーリー・ポビッチ・ショー』というTV番組を見ていた。
『モーリー・ポビッチ・ショー』は身体が不自由な一般人をスタジオに呼んで取材するトーク番組であり、今回は”胴体のない女の子”がゲストに呼ばれさんざん見世物にされた挙句、音楽ギフト券をもらって家に帰された。
番組内容にカイルは激怒!
これって最低じゃん。
身体が不自由な人をテレビに出して見世物にしてさ、さんざんからかっておいてしょぼい土産かよ!
最低だね!
カイル/S06E03『あごちんボール症候群』
日本においても”一日中やっている特番”が同じようなことをやっている。(そのしょぼい土産すら渡さない場合もある)
このエピソードは『モーリー・ポビッチ・ショー』を潰すというストーリーでは?っと思ったが全く違った。
なんとスタンとカイル、カートマンはバターズに無理やりバターズの顎に金玉をつけさせる特殊メイクを施し、面白半分で『モーリー・ポビッチ・ショー』に出演させた。
さいてー!
「どうして僕の家だけ金持ちなの?」という息子トークンの質問に、トークンの父がゲスくてわかりやすい答えを返す!!
S05E12『若きトークンの悩み』より。
サウスパークで唯一の黒人男子キャラのトークン。
またトークンの家はサウスパークで唯一のお金持ち!!
それゆえトークンは友達から金持ちであることを揶揄われることに悩んでいた。
ある日トークンは両親に「どうして僕の家族だけが金持ちなのか?」と質問した。
するとトークンの父が低所得者たちをスマートに煽った答えを出す。
それは私たちが大学を出て、町の人たちより収入の良い仕事をしているからさ。
例えばお前のママは会社に行って頭を使って稼いでいるが、カートマンのママは路上で体を使って稼いでいる。
収入だって違うさ。
トークン父/S05E12『若きトークンの悩み』
カートマンのことを何も知らない人なら、「この発言は問題だ!」なんて騒ぐのではないか?
しかし作中で一番貧乏人ジョークを連発したり労働者階級をバカにしているのはカートマンである。
だからそこまで引っかからなかった。
このエピソードはトークン初のメイン回!!
ぜひ見てほしい!
本来の役割を忘れたインディペンデント系映画祭を一喝したうんちの妖精「Mr.ハンキー」の名スピーチとは?
S02E09『喰えっ!喰えっ!クソッ!チョコボール』より。
サウスパークにインディペンデント系映画祭が開催された。
しかし映画祭そのものは商業主義に気を取られて、町の経済・環境が無茶苦茶になっていた。
中でもサウスパークい住む「Mr.ハンキー」は下水の環境の悪化で死にかけていた。
だがシェフが作った「ブラックソルティボール」を食べて復活する!
復活した「Mr.ハンキー」は商業主義で堕落した映画祭に一言申す!!
小さな町が発展を望んでいるとは限らない。
町を訪ねてくれてうれしいけど、でも逆にね、人が多すぎると環境を壊してしまうんだ。
それに本来映画祭というのは、どんなスターが来ただの、どの作品が売れるだのと騒ぐ場所じゃないはずでしょ。
さぁみんなしっかり目を開いてスクリーンを見てごらんよ!
ここは上映される機会のないでも質の高い映画を持ち寄るところ。そしてそれを見て語り合うための場所。
だからみんなで言うんだ。さぁスターもスタジオもエージェントも弁護士も何もかもを忘れよう!そんなものはしばらくの間ほっといて新しい芸術を楽しもう!
Mr.ハンキー/S02E09『喰えっ!喰えっ!クソッ!チョコボール』
ウンコに正論を言わせるのがサウスパークの特徴の一つ。
サウスパークの作者はインディペンデント系の映画を好んだり大切にしたりする人なのかなと思ったが、エピソードのラストで一変。
ウェンディが「インディペンデント系映画はたまに面白い作品があるけど、ほとんどがクソ」と言い放つ!
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