パンクブームを生き長らえさせた、ニュースクールパンクの代表格!!
前にGreen Dayが1990年代にポップパンク・メロコアブームに火をつけ、パンクが一般大衆に受け入れられるきっかけになったと説明した。
大体どんな人気ジャンルも5年と持たずブーム終焉を迎えるのが世の常である...
しかしパンクは2000年代後半まで複数のバンドがビルボードチャートの上位に食い込むほどのジャンルになっていた!
今思うにパンクの人気の延命に一番貢献したバンドは今回紹介するblink-182(ブリンク182)によるものだと思う。
blink-182は1992年にカリフォルニア州で結成イタズランクバンド。
彼らは初期にスケボーやサーフィン、またはそれらに付随するファッションなどの若者文化に寄り添ったライブパフォーマンスや楽曲作成によって人気を集めた。
しかし彼らが世界を代表するポップパンクバンドの一つになった理由は他にある。
それはパンクロックを「10代若者のイタズラ心や無茶でおバカの行動」の象徴にしたことだと思う。
彼らが行ったパンクのイメージ変化はこのジャンルをより親しみやすい存在へと変えた。
その証拠にblink-182が1999年に3rdアルバム『Enema of the State』でブレイクして以降、blink-182の音楽性・ファッション・PVを模倣したミュージシャン・バンドが増えた。
アブリル・ラヴィーンやSum41、ニュー・ファウンド・グローリー、シンプル・プランなどのデビュー当時の音楽・PVを視聴すれば一目瞭然だと思おう。
ポップパンクというだけで硬派な音楽ファンは距離を取りたくなる気持ちはわからないでもないが、彼らが音楽・若者文化に与えた影響力の大きさはNirvanaやRadioheadに次ぐレベルだと個人的に思う。
そんな彼らの音楽を紹介する。
メンバー
トム・デロング
ギター/ボーカル。
オリジナルメンバーであり、高校時代にマーク・ホッパスと共にblink-182を結成した。
彼が音楽的に影響を受けたバンドとしてよく挙げているのがStiff Little Fingers, U2, Depeche Mode, Descendents, New Order, Fugaziである。
身長192センチに加えてクールなルックスから一部では「パンク界のトム・クルーズ」と言われていた。
鼻声のような高音域の歌い方が特徴的で、Panic! at the Discoのブレンドン・ユーリーがトムからの影響を公言している。
しかし2015年にバンドの公式サイトより、トムの脱退が公表された。
公式サイトでは「トムがバンドのマネージャーを通して、バンドを辞めたいというメッセージが送られた」と発表されたが、すぐにトムが脱退を否定した。
しかし新たなボーカル/ギタリストのマット・スキバの加入が決まり、トムの脱退は決定的となり以後ソロ活動に専念している。
あと宇宙人やUFOに関することに異常に関心を持っており、2011年に「Strange Times」という超常現象専門のWebサイトを立ち上げた。
2016年に『Sekret Machines Book 1: Chasing Shadows』というUFOに関する本を出版した。
またその他のSF小説やSFコミックの執筆・出版を手掛けているも。
マーク・ホッパス
ベース/ボーカル。
身長188センチ。
トムとは対照的に低音域のボーカルを担当する。
オリジナルメンバーであり、彼がカリフォルニア州立大学サンマルクス校に通っていたが、彼の妹の紹介で当時高校生であったトム・デロングと知り合いblink-182を結成した。
最も影響を受けた音楽としてDescendentsとThe Cure, Bad Religion, The Smithsを挙げている。
特に高校時代はThe Cureのロバート・スミスに憧れて、彼のような服を着て口紅を塗っていた時期もあったという。
最近2021年6月23日、彼は癌の闘病生活を送っていることを公表。
同年7月11日にステージ4のびまん性大細胞型B細胞性リンパ腫になっていたことを発表。
しかし9月29日にマークは癌の治療を終えたことと半年ごとに再発に備えて検査を受けることを発表した。
トラヴィス・バーカー
ドラマー。
並外れたテクニックからパンクロック界を代表する凄腕ドラマーとして一目置かれている。
1998年に前任のスコット・レイナーの跡を継いでドラマーとして加入。
元々はゴミ収集業者として働きながらThe Aquabatsというバンドのドラマーとして活動しており、当時blink-182と一緒にツアーをする関係であった。
しかしblink-182のスコット・レイナーが本番直前にライブ参加できなったため、急遽トラヴィスは代役を務めることになった。
本番まであと45分しかないという状況であるのにもかかわらず、ライブでやるblink-182のセットリスト20曲をすべて覚えて完璧に演奏しきったという逸話を持つ。
その後スコット・レイナーがアルコール依存症の問題でバンドを解雇されたため、トラヴィスが後任を務めた。
また全身のタトゥーは「生涯ミュージシャン」という意思表明として彫ったものであるという。
2016年に発表された「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100人のドラマー」において第99位に選ばれている。
マット・スキバ
ギター/ボーカル。
元々はAlkaline Trioというバンドのボーカル/ギタリストであったが、2015年にトム・デロングが脱退したため加入。
音楽的趣向はThe Damned とThe Cure, Nirvana, Green Dayを挙げている。
また映画監督のデヴィッド・リンチを尊敬している。
NOFXのファット・マイクと非常に仲が良い。
次のページからおすすめ曲・アルバムを紹介!
コメント