サウスパークの劇中歌はロックの名曲だらけ!?
『サウスパーク』の作者であるトレイ・パーカーとマット・ストーンはDVDAというロックバンドを組むほどの音楽好き。
(※トレイはメインボーカル、マットはバックボーカルとドラムを担当!)
特にトレイ・パーカーはコロラド大学でミュージカルを勉強していたため、音楽に関してはかなり精通している。
『サウスパーク』ではロックソングが劇中歌によく流れているが、有名なものから隠れた名曲までたくさんある!
トレイとマットの選曲センスの良さがうかがえる。
今回はそんなサウスパークで使用された名曲たちを紹介!!
シーズン1から順々で紹介していきます!
(※ちなみにシーズン1には劇中歌にロックソングがないのでシーズン2から)
シーズン2
I’m a Believer (The Monkees)
The Monkees は60年代アメリカで結成された音楽グループ。
当時のビートルズ人気に対抗するため、大手メディアプロデューサーがオーディションでメンバーを募って結成したグループ。
『Daydream Believer』(別名セブンイレブンのテーマ)や今回紹介する『I’m a Believer』などのヒット曲で有名!
また『I’m a Believer』 は映画『シュレック』のエンディングに使用されたことでも有名だ!
サウスパークで『I’m a Believer』が使用されたのは、S02E10『サウスパーク水ぼうそう族』。
ケニーが 水疱瘡 に罹ったため、主人公たちの両親たちが「 水疱瘡 は子供のうちに罹っておいた方がいいから、自分たちの子供を無理やりケニーの家にお泊りさせよう!」と提案する話。
何も知らないスタンやカイル、カートマンは無理やり水疱瘡になってしまう!
しかし子供たちは「親のせいで自分たちはヘルペスに罹った!」と勘違いして激怒!!
子供たちが考えた親への復讐!!
それはヘルペスに罹っている近所で有名な売春婦”フリーダ”を雇って、親の持ち物をフリーダの体液まみれにするというもの!!
この復讐の過程で『I’m a Believer』 が流れる!!
爽やかな曲を流しながら、吐きそうな描写を流す。
これぞサウスパーク!!
Piece of Meat (Dr. Know)
1981年にカリフォルニア州オックスナードで結成されたハードコアパンクバンド!
Dr. Know!
彼らの激しい音楽は後のスラッシュメタルというジャンルの形成に大きな影響を与えた!
(※SlayerがDr.Knowからの影響を公言している。)
『Piece of Meat』が使用されたのは、S02E12『クラブラブハウス建設チュー』より。
カートマンとケニーがイケているツリーハウス(木の上で作る小さな家)を作るのだが、客が多く集まり予想以上に大盛況!!
もはや不良のたまり場と化していた!!
そのツリーハウス内である不良がラジカセで『Piece of Meat』を流す!!
するとみんなが盛り上がりモッシュが始まる!!
モッシュが終わるとモッシュに巻き込まれて圧死したケニーの亡骸が転がっていた...
この人でなし!
All That She Wants (Ace of Base)
Ace of Baseはスウェーデン発の女2人男2人のポップグループ。
1992年にデビューアルバム「Happy Nation/The Sign」が全世界で2300万枚を売上げ、トップスターの仲間入りをした。
スウェーデン出身であることと女2人男2人という構成であることで、あの世界的人気グループABBAと比較されるようになった。
この曲が流れたのはS02E18『氷の爆笑』。
雪山で遊んでいたスタン、カイル、カートマン、ケニーは偶然にも氷漬けにされた男を発見!!
4人は男が入った氷塊をメフィスト博士の研究所に届ける。
メフィスト博士が丁寧に氷塊を溶かした結果、なんと男は生き返った!!
男は普通に博士に話しかけるが、メフィスト博士は男を一方的に原始人扱いして無理やり飼育部屋に閉じ込めてしまう!!
その飼育部屋は男が生きていたであろう時代、1996年の一般人の部屋が再現されていた。
パソコンも低スペック、映画『ファーゴ』のポスター、そして部屋にはAce of Baseの『All That She Wants』が流れていた。(あと彼らのもう一つのヒット曲『The Sign』も)
シーズン3
Falling Away From Me (Korn)
Kornはこのブログでも何度もか触れているが、簡単に説明するとニューメタルというジャンルの第一人者的バンド。
S03E12『世にも奇妙な海賊おばけ』でKornのメンバーが本人たち役で出演!!
エピソードの終わりにKornがライブをするのだが、そのときに彼らの曲「Falling Away from Me」が流れる。
そしてなんとこの曲...
新曲として全米のラジオでオンエアするより先にこのエピソードでお披露目されたのであった!!
Korn最高!!
Holy Diver (Dio)
Dioとはボーカルのロニー・ジェイムス・ディオが率いる大御所メタルバンド。
ロニー・ジェイムス・ディオはブラックサバスやレインボーと言った伝説的なメタルバンドのボーカルも務めたことがあり、メタル界隈で最高のボーカリストの一人として扱われることが多い。
また「ジョジョの奇妙な冒険」で人気の敵キャラ”Dio”の元ネタでもある。
この曲はS03E13『おサルのスペリング講座』で流れる。
というよりもDioたち本人がサウスパークに出演している。
しかし実際にDioたち本人が作品に参加しているわけではない...
というのも元々は作者であるトレイとマットはロニー・ジェイムス・ディオ本人に本人役で出演してくれないかとオファーをしていた。
しかしロニー・ジェイムス・ディオは「サウスパークって有名人をバカにするアニメだろう?」と思って出演を渋っていた。
それでもトレイとマットは諦めず、「あなたのことが好きだから出てほしいと思っている」とオファーを送り続けた。
するとロニー・ジェイムス・ディオは了承し「俺のアメリカでの新たなイメージづくりをするなら、トレイとマットに全てを任す方がいい!」と言い、声での出演はしなかったが自分を作品に出演させることを許可した。
そしてS03E13『おサルのスペリング講座』でDioはサウスパーク小学校主催のダンスパーティーのゲストとして呼ばれ、体育館で彼らの名曲『Holy Diver』を歌う!
このエピソードを視聴したロニー・ジェイムス・ディオは「かなり面白くてノックアウトされた!」と語った!
シーズン4
Welcome to This World (Primus)
Primusは変態的超絶テクニックを見せつけるボーカル/ベーシストのレス・クレイプールが率いる変態ロックバンド。
またPrimusはサウスパークのOPを担当しているバンドでもある。
彼らの曲が流れたのはS04E02『抜け歯のちびっこギャング団』。
このエピソードでカイルはトゥースフェアリー(※抜けた歯を枕に入れておくと、歯をお金に変えてくれる妖精)の正体が親だと知りかなりのショックを受ける。
その後立て続けにカイルはサンタクロースもピーターパンも全部フィクションだと知り発狂!!
この世の全てを信じられなくなったカイルは次々と哲学書を読むようになる。
そんなカイルはある真理にたどり着いてしまう!
これこそが真実だ。
僕はどこにでもいるし、どこにもいない。
僕は何でもあって、何でもな~い。
カイル/ S04E02『抜け歯のちびっこギャング団』
とカイルが叫ぶと、Primusの『Welcome to This World』が流れてトリップムービーも流れる!
最終的にカイルは巨大な半分ニワトリ、半分リスの生物に変身する!!
サウスパークでもトップレベルで不可解なシーンの一つである。
Old Time Rock And Roll (Bob Seger)
ボブ・シーガー(Bob Seger)はアメリカ出身のロックミュージシャンであり、シンガーソングライター。
ザ・シルバー・バレット・バンドというバックバンドを率いて、「Night Moves」や「Still the Same」などヒット曲を作り続け、現在全世界でのトータル売り上げは7,500万枚以上とされている。
今回紹介する曲「Old Time Rock And Roll」は、1983年に公開されたトム・クルーズ主演映画『卒業白書』で使用された。
この曲はS04E16『恐怖の呪文M』にて使用される。
というのもトム・クルーズ主演映画『卒業白書』のワンシーンでトム・クルーズがワイシャツと白ブリーフだけになり「Old Time Rock And Roll」に合わせて踊るというのがあり、サウスパークでこのパロディが行われた!
カイルがある日親の理不尽さに怒っていたところ、カートマンから「それなら親をよそにやってみるか?」という悪魔のアドバイスを聞き入れてしまう!
そのアドバイスとは警察に「親に性的虐待を受けた!」と虚偽の通報をするというもの!!
カイルはそれを実践し、見事自分の両親を刑務所送りにする!!
そこでカイルは調子に乗ってサングラスをかけながらブリーフ一丁になり「Old Time Rock And Roll」に合わせて踊る!!
今回はここまで!
また次回同じシリーズの続きを投稿します!!
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