Grateful Dead(グレイトフル・デッド)入門編【おすすめ曲・アルバム】

サイケデリックロック
画像出典:Grateful Dead HOME | Facebook

おすすめ曲

St. Stephen

3rdアルバム『Aoxomoxoa』(1968年)、収録曲。

曲名の『St. Stephen』は聖ステファノのことであり、彼は新約聖書での最初の殉教者。

グレイトフル・デッドの作風を知るのにうってつけの曲!

基本スローテンポで楽器全体の響きやリバーブの柔らかさ、そして調和のとれたハーモニーに注目してほしい。

合唱スタイルの曲であり、まさにサイケデリック賛美歌って感じ。

Uncle John’s Band

4thアルバム『Workingman’s Dead』(1970年)、収録曲。

バンドで初めてヒットチャートに載ったシングル。

メロディもポップかつ牧歌のような美しいハーモニーが印象的で、ビルボードホット100チャート69位にランクイン。

スチールギターもしくはバンジョーの主張しない弦楽器のメロディは変わらしさと素朴さを兼ねそろえていて、リスナーに落ち着いた自然の情景を想起させてくれる。

Ripple

5thアルバム『American Beauty』(1970年)、収録曲。

スローテンポなフォークミュージックもしくはカントリーソングで彼らの最高傑作のひとつとして名高い名曲。

タイトルのRippleとは直訳するとさざ波、波紋という意味。

曲中でもまるで波紋のようにバンジョーの音が聞こえるのが心地良くて、まるで昼間から好きなビールを1杯飲んで昼寝しているような気分になる。

2021年にローリングストーン誌が発表した『史上最高の500曲』にて334位にランクイン!

Eyes Of The World

6thアルバム『Wake of the Flood』(1973年)、収録曲。

この曲はシティーポップなような軽快なリズムとオシャレなエレキギターのサウンドが特徴的な曲!

柔らかいサウンドでリズミカルなカッティングを行うリズムギターと、渓流のような清涼感と速さを感じるリードギターは何度でも聞きたいと感じるほど素晴らしい。

個人的に一番好きなグレイトフル・デッドの曲!

Touch Of Grey

12thアルバム『In the Dark』(1987年)、収録曲。

バンド唯一のシングルヒット曲!

バンドの楽曲の中でも比較的アップテンポであるが、それでも柔和なサウンドゆえに落ち着いた印象を感じる。

初心者におすすめの一曲!!

この曲はバンドが初めてMVを作った曲であり、バンドメンバー全員が骸骨になって演奏する映像でMTVを中心に人気を博した。

ビルボードホット100チャート9位

メインストリームロックトラックチャート1位を記録。

おすすめアルバム

『Aoxomoxoa』(3rdアルバム/1969年)

サイケデリックロックアルバムとして一つの完成形を確立したアルバム!

このアルバムはかなり野心的に製作されたもので、ロックバンド史上初めて16トラック技術でレコーディングされたアルバムである。(16トラック技術とは合計16個まで声や楽器の音を録音できる技術のこと。)

それまでロックバンドの録音は8トラックでの録音が普通であったため、その倍の16トラック技術はかなり先進的な試みでった。

またこの16トラックでの録音は様々な可能性を秘める反面、音の詰め込み過ぎですべての音が逆に目立たなくなるというデメリットもあった。

しかしグレイトフル・デッドは合唱・ハーモニーを重点的に目立たせることによって、音像がはっきりとしたアルバムとなった。

またこのアルバムから作詞家ロバート・ハンターが全曲の作詞を担当するようになった。

今後のグレイトフル・デッドの制作方式を決定づけるきっかけとなった傑作だ。

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『American Beauty』(5thアルバム/1970年)

脱ロックンロールでありフォーク・カントリーミュージックを再発明した歴史的名盤!

このアルバムの特徴は上記の通り脱ロックンロール。

リーダーのジェリー・ガルシアのリードギターが極端に少なくなり、今まで以上にフォーク・カントリーミュージックコーラスやハーモニーに重点を置いている。

さらに当時はジェリー・ガルシアがほとんどの作曲をしていたが、このアルバムでは他のメンバーのアイディアをふんだんに取り入れたため、様々なジャンルのエッセンスを含んだ曲が集まった。(グレイトフルデッドのメンバーはジャズやR&Bなどに精通した人が多い)

このアルバムの当初のテーマは「フォーク・カントリーミュージックへの回帰」であったが、実験性を重んじるグレイトフルデッドは自然と「フォーク・カントリーミュージックの再発明」とテーマを変更した。

上記のテーマにより彼らはフォーク・カントリーミュージックに少々のロックンロールとブルーグラス、ジャズ、R&Bを融合させることで新たな形を作り出した。

また当時このアルバムを制作していたスタジオにはボブ・ディランクロスビー・スティルス・ナッシュ&ヤングがいたことから彼らの歌唱方法を学んで楽曲に取り入れた。

このアルバムは実験性もさることながらベテランのような円熟な雰囲気を感じる。(しかしこのアルバムは彼らがバンドを結成して5年後に発表したアルバム...恐ろしい)

ローリングストーン誌が選ぶ「The 500 Greatest Albums of All Time」(2020年版)では215位にランクインしている。

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『Live/Dead』(1stライブアルバム/1969年)

ライブアルバムでありながら録音技術の革新性が評価された名盤!

ライブアルバムというのはやはりスタジオアルバムにはない洗練されていない荒々しさや臨場感というものが期待される。

しかし洗練されていない荒々しさを表現するイコール雑な録音方法を採用するとはならない。

洗練されていない荒々しさや臨場感を表現するため、バンドは当時の最新技術である16トラック技術でレコーディングを行った。

その結果ライブの雰囲気や音響を忠実に再現することに成功したため、歴史上最も優れたサイケデリックロックのライブアルバムとして高く評価されている。

またグレイトフルデッドの神髄はやはりライブでの即興演奏やアドリブプレイであるため、グレイトフルデッドを知るためにはこのアルバムが一番おすすめかもしれない。

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