Melvins(メルヴィンズ)入門編【おすすめ曲・アルバム】

USオルタナティブ
画像出典:(the) Melvins - HOME | Facebook
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グランジの始祖的レジェンド!USハードコアシーンの重要なターニングポイントとなったバンド!!

USハードコアパンク1970年代後半に生まれた音楽であり、当時の若いハードコアバンドたちがBlack FlagBad BrainsDead Kennedys等のレジェンドたちのハイテンポ高音で歪んだサウンドを目指していた。

しかしハードコアというジャンルにおいてハイテンポ高音で歪んだサウンドが重要視されていたのだが、80年代中盤になるとミドルテンポ低く重く歪んだサウンドが重要視されるようになった。

このハードコアパンクの歴史において重要なターニングポイントを作ったバンドこそ今回紹介するMelvins(メルヴィンズ)である。

Melvinsがどれほどすごいかを簡単に説明すると、あのNirvanaの天才ロックスターカート・コバーンが尊敬してやまないバンドであり、彼をパンクの道に引きずり込むきっかけになったのがMelvinsである。

さらにカート・コバーンMelvinsのベーシストを決めるオーディションにも参加していたが、緊張のあまりすべての曲のベースラインを忘れてしまい不合格になった過去を持つ。

しかしその後もカート・コバーンMelvinsのローディー(手伝い係)として働いており、Nirvanaで大成功を収めた後でもMelvinsとの交流は続いていた。


Melvinsは80年代中盤にシアトルで活動しており、Nirvanaカート・コバーンSound Gardenキム・セイルMudhoneyマーク・アームなど、後のグランジシーンを牽引するメンバーたちがMelvinsからの影響を公言している。

グランジの始祖的存在であるが、その恩恵をあまり受けていなかったMelvinsの魅力について紹介したいと思う。

メンバー

バズ・オズボーン

ギター&ボーカル。

通称、キング・バズ!(ほとんどキングカズみたいになっているが...)

マッドサイエンティストみたいな髪型が特徴的!

幼少期にエアロスミステッド・ニュージェントを聴いたことで音楽に興味を持つ。

しかしその後大衆音楽には興味を示さず、ハードコアパンクガレージロックなどのアンダーグラウンドシーンに興味を持つようになった。

彼のスローでヘヴィーな音楽スタイルは後のグランジ・ストーナーロックなどのジャンルに多大な影響を与えており、彼のフォロワーが後を絶たない。

Nirvanaカート・コバーンToolアダム・ジョーンズFaith No Moreマイク・パットンSound Gardenキム・セイルMudhoneyマーク・アームFoo Fightersデイヴ・グロール

またMelvinsとは別に Faith No Moreマイク・パットのサイドプロジェクト”Fantômas”のギタリストとしても活躍している。

後に正式なNirvanaのドラマーとなるデイヴ・グロールにNirvanaを紹介したのはバズであった。

デイル・クローヴァー

ドラマー。

元々はアイアン・メイデンのカバーバンドのドラマーをしていたが、1984年にMelvinsのドラマーとして加入。

以後ずっとドラムを担当している。

レッド・ツェッペリンを彷彿させるようなヘヴィーで力強いドラミングが特徴的!

またNirvanaカート・コバーンと交流が多く、カート・コバーンがNirvanaを結成する前のバンドフェカル・マターデイルはベースを担当していた。

カート・コバーンNirvana結成後もデイルはサポートドラマーとして何度かNirvanaに参加していた。

ローリングストーン誌が発表した「史上最高のドラマー100」にてデイル69位にランクインしている。

『おっはよー!アンクル・グランパ』にゲスト出演!?

あまりメディア露出しないMelvinsだが、よりによってアメリカでトップレベルのクレイジーコメディカートゥーン『おっはよー!アンクルグランパ』本人役でゲスト出演した!

シーズン3の96話『メルヴィンズと夢の共演!』にて出演!

ある女の子リジーは学校のタレントコンテストで優勝するためにロックバンドを組んでいたが、リジーのストイックさについていけず他のメンバーが全員辞めてしまった。

リジーが困っているときにアンクルグランパが登場!!

アンクルグランパは「代わりのメンバーを呼んでくる!」と言ってキャンピングカーへ行く。

しかしアンクルグランパがいない間にMelvinsバズ・オズボーンデイル・クローヴァーが派手に登場!!

リジーアンクルグランパMelvinsを呼んでくれたと思っていたが、アンクルグランパは彼らとは全く関わりなどなく本当は友達のミスターガスピッツァ・スティーブンを呼ぶつもりだった...

このエピソードは比較的教育的な内容となっており、ストイックすぎるリジーに対してMelvinsの2人がロックの楽しみ方を教えることがメインになっている。

  • ロックを楽しむには他の芸術に触れることも大切
  • バンドをやるのは勝負ごとに勝つためじゃない、イカしたロックスターになるためだ
  • 音楽的インスピレーションを得るには動物の毛を刈るのが一番

最後はギャグだが比較的に良いことをMelvinsたちが教えていた。

マジで女の子リジーが羨ましくてたまらなかった!!

あのMelvinsと一緒にバンドを組めるなんて!!

おすすめ楽曲

Boris

3rdアルバム『Bullhead』のオープニングトラック。

8分間以上にわたりひたすら重苦しさ禍々しさが重視された名曲!

ブラックサバスを彷彿させられる曲だが、ギターサウンドやドラムの音色はハードコア由来のものなので違った趣がある。

ひたすらスローテンポで同じリフを繰り返す呪いに似た曲。

アメリカで活躍している日本のノイズロック・エクスペリメンタルロックバンド”Boris”はこの曲からバンド名を決めたという逸話がある。

Zodiac

3rdアルバム『Bullhead』収録曲。

ミドル~ハイテンポで聞きやすいロックナンバー。

間奏でスローテンポにヘヴィネスグルーヴの融合ともいえるギターリフが炸裂!!

スローテンポな曲が多いアルバムの中では異色の曲であるが、だからこそアルバムを通して聴く中でこの曲が流れるとより一層かっこよく聞こえる!!

Honey Bucket 

5thアルバム『Houdini(フーディーニ)』収録曲、シングルカット曲。

イントロから全速力って感じのアップテンポナンバー!!

マジでカッコよすぎる!!!

初めて聞く人におすすめ!

ただやみくもに突っ走る曲ではなく、静と動のコントラストが最高でリスナーたちを良い感じで揺さぶってくれる!!

僕が初めてMelvinsにのめり込むきっかけになった曲。

Resolve

7thアルバムStoner Witch収録曲、シングルカット曲。

当時のトレンドであったモダンヘヴィネスに傾倒している感じが聞き取れるリフが特徴的。

ミドルテンポであくまでグルーヴを主体とした曲作りになっており、比較的キャッチーで聞きやすい作りになっている。

初めて聞く人におすすめ!

Amazon (Pt. 1 ~ 4)

10thアルバム『The Maggot』のオープニングトラック。

このアルバムは1曲を4つに分けている特殊な構成となっている。

Melvinsは常に進化しパワーアップしていく!!

この曲はプログレッシブロックの要素も含んでおり、今までのMelvinsにはない豊富な曲展開が繰り広げられる。

また曲の終盤のサウンドはサイケデリック的であり、バラエティ豊かな曲となっている。

おすすめアルバム

『Bullhead』 (3rdアルバム/1991年)

バンド史上最高傑作と呼ばれることが多い、ヘヴィネスと楽曲のクオリティが最高峰の名盤!

このアルバム発表以前からMelvinsミドルテンポ低く重く歪んだサウンドで知られていたが、このアルバムはそのスタイルの最高峰と言っても過言ではない。

またこのアルバム以前は1曲2,3分に満たない短い曲をたくさん作っていたが、このアルバムでは8分越える「Boris」やその他4分越えの曲が3つもありバラエティが富んだ内容になっている。

だがこのアルバムはアンダーグラウンド志向が強く、Melvinsを初めて聞く人にはおすすめしにくい...

先につぎに紹介するアルバム『Houdini(フーディーニ)』から聞くことをおすすめする。

ローリングストーン誌が発表した『史上最も偉大なメタルアルバム100』にて60位にランクインした。

『Houdini(フーディーニ)』(5thアルバム/1993年)

メジャーデビュー第一弾のアルバム、しかし彼らの音楽性は変わらず健在!

1993年、当時はグランジ、オルタナティブロックムーブメントの真っ只中。

Melvinsもメジャーデビューした。

レーベルはNirvanaカート・コバーンのマネジメントを担当していたアトランティックレコード

プロデューサーはMelvins本人たちとカート・コバーンが担当していた。

「Hooch」・「Night Goat」・「Lizzy」・「Honey Bucket」など名曲があるが、KISSのカバーである「Goin’ Blind」もユニークなのでぜひ聞いてほしい。

このアルバムはバンド史上最高の売り上げを記録し、ビルボードチャート・ヒートシーカーズ部門29位にランクインした。

ローリングストーン誌が発表した『史上最も偉大なグランジアルバム50』にて16位にランクインした。

カート・コバーンは何曲かギターで参加していたが、アルバム制作過程でカートは精神が不安定な状態になってしまい、実質プロデューサーを降板している。

外部リンク

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