オルタナティブムーブメント最大の功労者!ファンクメタルのパイオニアの一角であり、後世に多大な影響を与えてきた!
Jane’s Addiction (ジェーンズ・アディクション)の功績はまず挙げるとすれば2つ。
一つは80年代後半のバンドシーンで初めてヘビーでアグレッシブな音楽を奏でながら、セックス・ドラッグ&アルコールに反発すような神秘的かつ知的な歌詞を歌ったこと。
もう一つはオルタナティブムーブメントを最大限に盛り上げるきっかけとなったツアー型ロックフェス「ロラパルーザ」を立ち上げたこと!
しかし彼らは1991年に人気絶頂のまま解散してしまったため、オルタナティブ・ムーブメントの恩恵を受けることはなかった。
Rage Against The MachineやThe Smashing Pumpkins、Tool、KornなどJane’s Addictionからの影響を公言したバンドがたくさんいる。
そんな不遇であり偉大なバンド、Jane’s Addiction (ジェーンズ・アディクション)の音楽を紹介します。
略歴
結成~デビューアルバム『Jane’s Addiction』(1985年~1987年)
1985年にペリー・ファレル(ボーカル)が前身のバンド「Psi Com(サイコム)」を経て結成したのが「Jane’s Addiction (ジェーンズ・アディクション)」。
幾度かのメンバーチェンジをしたあと最終的に
- ペリー・ファレル(ボーカル)
- デイヴ・ナヴァロ(ギター)
- スティーブン・パーキンス(ドラム)
- エリック・エイブリー(ベース)
の4人に固まる。
Jane’s Addictionはロサンゼルスのクラブシーンで活躍しており、「スクリーム」というGun’s and RosesやRed Hot Chili Peppersがよくライブをしていたアンダーグラウンドミュージッククラブのトリを飾るようなバンドであった。
1987年時点では既にメジャーレーベルのワーナーブラザーズレコードとの契約が決定していたが、1stアルバム『Jane’s Addiction』をインディーレーベルトリプルXレコードでリリースした。
『Nothing’s Shocking』~バンドに亀裂が?(1988年~1989年)
1988年にワーナーブラザーズレコードと正式に契約し、アルバムの制作に取り掛かる。
そして同年の8月に2ndアルバム『Nothing’s Shocking』をリリース。
このアルバムは批評家・専門家から高い評価を得た。
シングルカットされた「Mountain Song」のPVに女性のヌードがあるためMTVが放送を断るなどのトラブルにあうが、ビルボードチャートで103位を記録。
またシングルカットされた「Jane Says」はモダンロックチャートで6位にランクインした。
バンド内の状況を悪化させる事件が起きる。
ペリー・ファレル(ボーカル)は印税の分け前を62.5%を得るべきだと主張し、他のメンバーがこれの要求に驚き反発した。
ペリーは全曲の作詞を担当しているため印税の半分を受け取る権利があり、作曲も他のメンバーと同じくらい参加しているため4分の1は権利があるため合わせて62.5%を貰うという言い分だった。
ワーナーブラザーズレコードはこの問題を解決するためにバンドメンバーを招いて緊急会議を開いたが、会議の結果ペリーは要求通り印税の62.5%を受け取り、他のメンバーは12.5%ずつ受け取ることが決定した。
バンド内の緊張が更に高まる結果になった。
『Ritual de lo habitual』発表~そして解散・・・(1990年~1991年)
1990年に3rdアルバム『Ritual de lo habitual』を発表!
USビルボードチャート19位を記録し、大ヒットとなった!
また同アルバムからシングルカットされた「Stop!」と「Been Caught Stealing」はモダンロックチャート1位を記録した!
しかし成功の裏ではバンド内の不満は最高潮に達していた。
Jane’s Addictionは解散ツアーと評して、13か月間のツアーを敢行!
このツアーの中に伝説的なフェス「ロラパルーザ」を立ち上げた。
Jane’s Addictionは当時メジャーやアンダーグラウンドで人気であった Siouxsie and the Banshees, Nine Inch Nails、The Butthole Surfers、 Living Colour、 The Rollins Band、The Violent Femmes、 Ice-T’s Body Countなどのアーティストを率いて北米ツアーを行った。
このツアーが後に「ロラパルーザ」という名でJane’s Addiction解散後も人気を博し、オルタナティブムーブメントの隆盛にかなり貢献したイベントとなった。
そして1991年末でJane’s Addictionは解散してしまう。
再結成、解散、そして再々結成!(2003年~)
解散後、ペリー・ファレルとスティーブン・パーキンス(ドラム)と共にPorno for Pyrosを結成する。
デイヴ・ナヴァロ(ギター)とエリック・エイブリー(ベース)はDeconstructionを結成するが、スタジオアルバムを1枚リリースし解散。
デイヴ・ナヴァロ(ギター)はRed Hot Chili Peppersのギタリストとして加入!
2003年にJane’s Addictionは再結成!
オリジナルメンバーのエリック・エイブリー(ベース)のみ呼びかけに応じなかったため、新しいベーシストクリス・チェイニーが加入。
同年に4thアルバム『Strays』をリリースし、USビルボードチャート4位を記録し、大ヒットとなった!
またこの曲からのシングル「Just Because」はモダンロックチャート3位にランクインした。
しかしこの年の末、彼らのツアーが終了後再び解散してしまう。
2008年にアメリカでNMEアワードでJane’s Addictionのオリジナルメンバー全員が再開し演奏をする!再々結成となる!
このメンバーでツアーを組み活動を再開。
2010年にエリック・エイブリー(ベース)が脱退し、後任をGun’s and Rosesのダフ・マッケイガンが一時的に務め、後にクリス・チェイニーが務めることとなる。
Jane’s Addictionは解散することなく、今でも活動中である。
メンバー
ペリー・ファレル(ボーカル)
Jane’s Addictionのフロントマン。
彼は1981年に音楽活動を開始し、ポストパンクバンド「Psi Com(サイコム)」のフロントマンとしても活躍していました。
そしてPsi Com解散後にJane’s Addictionを結成します。
彼が激しく歌い上げる神秘的かつ知的・哲学的な歌詞は同世代・後世のバンドに多大な影響を与えました。
デイヴ・ナヴァロ(ギター)
デイヴは幼馴染のスティーブン・パーキンス(ドラム)の推薦によってJane’s Addictionに加入した。
ヘビーメタル・サイケデリック・ファンクを織り交ぜたギターのフレーズ・トーンは業界内で評価が高く、音楽批評サイトAllMusicのグレッグ・パラトーは、デイヴ・ナヴァロを「オルタナティブロックの最初の真のギターヒーローの1人」と高く評価した!
またJane’s Addiction脱退後はRed Hot Chili Peppersのギタリストとしても活躍していた!
スティーブン・パーキンス(ドラム)
オリジナルメンバー。
Jane’s Addiction解散後もペリーファレルと一緒にPorno for Pyrosを結成し活動を続けていた。
また彼のソロプロジェクトBanyanも実験的で面白いバンドなので、興味があったら是非聞いてほしい。
エリック・エイブリー(ベース)
オリジナルメンバー。
Joy DivisionやNew Orderのベーシストピーター・フックに影響を受けており、通常のベースの音より高い音で激しくメロディアスに弾くのが特徴的なベーシスト。
また2003年にメタリカの新ベーシストオーディションに参加したが落選した。
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