ヒーローを倒してしまった悪役メガマインドが正義に目覚める物語!
ドリームワークスが贈る映画『メガマインド』では悪役でもヒーローになれることを教えてくれる。
ドリームワークスが作る映画は『メガマインド』だけでなく『シュレック』シリーズや『ヒックとドラゴン』シリーズなど悪者にされてきた者たちの心情や境遇を描き、彼らは普通の人間とは変わらないことを一貫して伝えてくれる。
あとドリームワークス作品で尊敬できるのは、子供に全く媚びないデザインのキャラクターを主人公にするところ!
特にシュレックやメガマインドなんて到底子供が好きになるデザインとは思えない。
しかし『シュレック』シリーズも『メガマインド』も大ヒットを記録した!
なぜなのか?
その理由を作品を紹介することで説明していきたいと思う。(※少しネタバレあり)
また『メガマインド』は現在NetflixかAmazon Primeで視聴可能!
あらすじ
ある日メトロシティに二つの宇宙船が落ちてきた!
一つは超人的な能力を持つ赤ん坊が豪邸に墜落する。
その赤ん坊は裕福な家庭で育てられ、後に”メトロマン”としてメトロシティを守るヒーローとなった。
もう一方の宇宙船には青い肌の赤ん坊が乗っており、刑務所に墜落した。
青い肌の赤ん坊は高度な知能を持っていたが、受刑者たちに育てられる。
彼は後に”メガマインド”と名乗り、メトロシティの平和を脅かす存在になる!
いつもメガマインドは正義のヒーロー:メトロマンにやられていたが、ある日メガマインドはメトロマンに勝ってしまった!
メガマインドはしばらくメトロシティをめちゃくちゃにして楽しんでいたが、何だか心が満たされない。
なぜなら正義のヒーロー:メトロマンがいないから。
そのことに気づいたメガマインドは改めて自分の手で正義のヒーローを作ることにした!
しかしこれにより最悪の事態を招いてしまった...
登場人物
メガマインド
本作の主人公!
高度な科学力と頭脳を持つ青い肌の宇宙人だが、鈍くささがかなり目立つ。
悪になった理由は幼少時にうまく周りに溶け込めず、自分は悪になる運命であると確信していたため。
そのため根っからの悪ではないため、人殺しなどの悪事は絶対にしない!
コブンギョ
メガマインドのサポート役!
メガマインドと同じ宇宙船に乗って地球にやってきた宇宙魚。
特殊なロボに乗ってメガマインドをサポートするが、失敗ばかりで足を引っ張る。
メトロマン
メトロシティを守るヒーローであり、メガマインドの天敵!
スーパーパワーを使っていつもメガマインドに勝ってきた!
しかしある日弱点である銅を使われてしまい、力を失ったところ巨大レーザーで焼かれて爆死してしまった!
ロクサーヌ
本作のヒロイン!
TVレポーターで知的で美しい女性。
メトロマンの婚約者であるという噂があったが、実はただの友達であった。
ハル/タイタン
ロクサーヌの同僚のカメラマン。
ロクサーヌに一方的に好意を抱いているが、全く相手にされていない。
しかし偶然メガマインドからスーパーパワーを与えられたことで、正義のヒーロー?「タイタン」になる!
ヒーローになるには?
この物語では”ヒーローになることの難しさ”・”ヒーローを続けることの大変さ”を描く一方で、ヒーローや悪役というのは単なる役割に過ぎないことも描いている。
ヒーローになることの難しさ
そもそもスーパーパワーを持っているから、ヒーローになるわけではない。
本作では冴えない独身男性のハルがスーパーパワーを持つことになったが、彼はロクサーヌに振り向いてもらえるかもっていう希望だけでヒーローになろうとした。
しかしハルはスーパーパワーを見せつけてもなお彼女にフラれたため、スーパーパワーを私利私欲のために使う悪党になってしまった。
人を助け町を守ることに喜びや生きがいを感じられる人でないとヒーローになるのは難しい。
ヒーローを続けることの大変さ(重大なネタバレあり)
メトロシティを守るヒーローのメトロマンは弱点である銅を使われて死んだかと思われていた...
しかし彼は姿をくらましてひっそりと生きていた!
なぜなら銅は弱点でもなんでもなかったからだ!
しかしなぜ死んだふりを?
メトロマンは元々音楽家になることが夢であったが、恵まれた能力を人助けのためにつかう義務・責任があると信じて長年ヒーローになり続けていた。
しかし同じ繰り返しの日々・音楽家を目指せないフラストレーションから自分の死を偽ることにした。
彼を無責任と責めるのは簡単だが、彼の苦悩はヒーローを続けていたものにしかわからない。
改めてヒーローという立場の重圧や、ヒーローを続けることの大変さを考えさせる展開だったと思う。
ヒーローや悪役というのは単なる役割に過ぎない
メガマインドが悪役にこだわった理由は、自己承認欲求を満たすためだと考えられる。
メガマインドは元から悪ではない。
幼少期から同級生のメトロマンの周りにはたくさんの友人がいたのに自分は孤独だった経験から、自分はメトロマンとは対極にいる悪になる運命だと思い込んだのだ。
また悪になることがメガマインドにとっての自己表現の一つでしかなかった。
それゆえにメトロマンを殺してしまったことで、自分の存在価値がなくなり苦しんだ。
要はヒーローや悪役という役割にこだわりすぎていたのだ。
そして彼は物語終盤にそんな自分を見つめなおすのであった!
劇中歌が70~80年代ハードロック!!
『メガマインド』は劇中歌のチョイスが素晴らしい!
物語のシチュエーションにぴったりな名曲をしっかり当てはめてくれる。
そんな名曲たちを紹介します!
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