Dinosaur Jr.(ダイナソーJr.)初の公認ドキュメンタリー映画がついに公開!!
恥ずかしい話、Dinosaur Jr.(ダイナソーJr.)のドキュメンタリー映画が公開されているというのに公開期間ギリギリに観に行ってしまった。
ドキュメンタリー映画ということでDinosaur Jr.が大好きな自分にとって楽しみ以外の何物でもないが、一つ心配なところがあった。
それは全部既に知っていることしか語られなかったらどうしようってこと。
Dinosaur Jr.が大好きなあまり、彼らのインタビュー記事をよく読むので新たな情報を知ることが出来ないかもしれないということだった。
だが実際映画を見るとそんな心配は杞憂に終わる。
この映画で語られる事実やメンバーの当時の心境、他の有名なミュージシャンたちからの評価、どれもファンの僕から見ても新鮮なものであった。
早速この映画の見どころを紹介していく。
またDinosaur Jr.(ダイナソーJr.)を知らない人は僕のブログ内で彼らの紹介を行っているので、そちらを読んでいただくとありがたいです。
見どころ
普通のドキュメンタリー映画にない始まり方
この手のバンドのドキュメンタリー映画は十中八九そのバンドの代表曲を冒頭に流す。
それはこの映画でも例外ではなかった。
しかしこの手の代表曲が流れる尺だが大体イントロから初めのサビまで、またはサビだけ流れるのが相場だ。
この映画はDinosaur Jr.の代表曲「Freak Scene」を1曲丸ごと流した!
理由はわかる。
なぜならDinosaur Jr.の売りは轟音でメロディックでダイナミックなギターソロ!!
それが聞けるのは曲の後半から最後にかけてなので1曲丸ごと流す必要があった。
映画館の音響で聴く「Freak Scene」は格別であった。
映画の構成
映画の構成はバンドの活動経歴の説明とその当時の心境に関する現在のメンバーへインタビューを織り交ぜるというオーソドックスな構成。
これだけだと音楽雑誌でも再現可能な代物であるが。この映画は違う。
なんとインタビューにメンバーの家族(J・マスキスの兄)や高校時代の友人、Dinosaur Jr.の前身バンド「Deep Wound」の元メンバーチャーリー・ナカジマなど知られざる情報を持つ人物たちがいた。
まさにこの映画でしか知りえない情報がたくさんあった。
また彼らと共にオルタナティブロック全盛期を体験した
- ボブ・モールド(Husker Du)
- サーストン・ムーア(Sonic Youth)
- キム・ゴードン(Sonic Youth)
- ブラック・フランシス(Pixies)
- ヘンリー・ロリンズ(元Black Flag)
- ケヴィン・シールズ(My Bloody Valentine)
など豪華なメンバーがインタビューに答えていた!
特殊なバンドメンバー3人の関係性
Dinosaur Jr.は
- J・マスキス(ギタリスト/ボーカリスト)
- ルー・バーロウ(ベーシスト/ボーカリスト)
- マーフ(ドラマー)
彼らは高校生のときからバンドを結成していた。
生粋の変人であり天才的な才能を持つJ・マスキス。
内気であるがそんなJ・マスキスと張り合えるポテンシャルを持っていたルー・バーロウ。
メンバーの中で唯一社交的で高校ではイケているグループにいたマーフ。
結成初期、彼らは音楽を通じて交流し彼らが紡ぎだす音楽は進化し続ける一方、関係性は悪くなるばかりであった。
意外なのは彼らの仲が悪くなった最初の原因は音楽の趣向によるものでなく、ほんの些細な人間関係のすれ違いであった。
そんな誰でも起こりうるようなことでバンドはルー・バーロウとマーフが次々と脱退、残ったJ・マスキスが新メンバーをいれて活動を続けていった。
原因について映画を見て真相を確かめてほしい!
出会い・別れ・再結成を経た彼らが今思うこと
Dinosaur Jr.のメンバーは前身バンド「Deep Wound」時代から数えると今年2022年で40年の付き合いになる。
その間に脱退や解散を経験したが、2005年に再結成して以降全盛期以上のライブ動員数を誇っている。
またそれも音楽性をほぼ変わっていないのにもかかわらず。
映画の最後にメンバーの一人一人に「Dinosaur Jr.について今思うことは何か?」を質問していく。
そんなことちょっとやそっとじゃ言い表せないだろう。40年もの年月があるのだから。
だがメンバー全員、答えはシンプルであった。
まるで最近バンドを始めたような人間が答えるようなシンプルな内容。
しかしその答えは嬉しいときも苦しいときも長年音楽に関わり続けた彼らだからこそ誠実で輝いた答えのように思えた。
コメント