映画『26世紀青年』映画で描いた未来の愚かさに現実が追いついた悲劇の喜劇?!

コメディ
画像出典:Idiocracy HOME | Facebook
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公開当初と現代とでは見方が変わるブラックSFコメディ映画!!

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2』に出てきたホバーボード(空中に浮くスケボーみたいなもの)や自動でひもが結ばれるナイキのシューズなどの近未来の道具が2015年時点で実現されたのだ。

さらに映画『ターミネーター2』にいた悪役「T-1000」のような液体金属のロボットが、去年2023年に開発されたことがニュースになっていた!

このようにSF作品の出来事に現実が追いついたニュースを見るとより良い未来へと近づいてるように思える。

しかし何でもかんでもSF作品の世界になってほしいわけでもない。

映画『猿の惑星』のように猿に支配されたくないし、映画『マッドマックス』シリーズのように暴力が支配する世界にもなってほしくない。

このように実現してほしくない未来であるが、最も実現する可能性の高い未来を描いた映画が今回紹介する『26世紀青年』だ。

この映画は2005年に冷凍保存された主人公の軍人が500年後の未来で目覚めるが、アメリカ国民全員がアホになっていたというお話。また主人公がその想像を超えた馬鹿っぷりに翻弄され続けるというのがこの映画の大きな見どころ。

だがその馬鹿っぷりというのが、実を言うと...この映画が公開された数年後にいくつかが実現してしまっている...

そんな喜劇が悲劇へと変わった映画を紹介したい!

あらすじ

2005年、アメリカ陸軍は極秘裏に人間の冬眠実験を開始する。

実験体に選ばれたのは頭脳も運動も平均的な能力の軍人ジョー・バウアーズ(本作の主人公)と売春婦のリタ

冬眠実験は1年間で終わる計画だったが、極秘実験の責任者が麻薬不法所持と売春斡旋容疑で逮捕されたため忘れ去られ実験は闇へと葬り去られた。

結果二人は500年後の未来に目覚めることになった。

しかし2人が眠っていた500年の間、賢い者が子作りを控える一方で知能の低い人間が子供を作り続けた結果、平均IQが低下しアメリカ国民全員バカになっていた。

ゴミが処理されず山のように積み上げられ、水の代わりにスポーツドリンクを農作物に撒いたせいで食糧難に陥ったり、全員がバカゆえに問題が山ずみ。

軍人ジョーは何とか過去に戻ろうとタイムマシンを探すが、道中で捕まってしまいIQテストを受ける羽目に...

しかしIQテストの結果軍人ジョーはアメリカで一番賢いことが判明し、内務長官に任命される!

はたして軍人ジョーと売春婦のリタは過去に戻ることが出来るのであろうか...

見どころ

映画のジョークのはずが現実で起きてしまった出来事

製作陣が「500年くらい経てば人間これくらいバカになっているのでは?ってつもりで描いたギャグが、なんと十数年くらいで実現されてしまった。

その一つが上の画像である。

彼はなんと500年後のアメリカの大統領でありプロレスラー兼AV男優のカマチョ大統領

詳しく解説していく・・・

カマチョ大統領 = トランプ元大統領?!

見た目通り彼は賢くないが、プロレスで培ったマイクパフォーマンスや過激な発言で巧みに他人を批判することで、国民の意識を自分から外し人気をを維持し続ける。

カマチョ大統領は国会でもこのようなパフォーマンスを行うことで、過去から来た主人公である軍人ジョーに農業の問題や砂漠化問題の解決を押し付けた。(国会もほぼバラエティ番組と化していたが.....)

しかし2010年代に入るとカマチョ大統領の性格と似ているトランプ元大統領が出馬したことで、『26世紀青年』に再び注目が集まり、「この映画はトランプの出馬を予言していたのではないか?」と言われていた。

だが出馬だけにとどまらず2016年にトランプ元大統領は大統領選に当選!!

現実が映画に追いつく形となった...

暴徒がホワイトハウスを襲撃!?

2021年1月6日、「2020年のアメリカ大統領選挙に不正があった!」と主張する大量のドナルド・トランプ支持者がホワイトハウスに乗り込んで、議事堂を占拠するというとんでもない事件が起きた。

しかしこれも『26世紀青年』の中で出てきている。

主人公ジョーはIQ100の天才として国務長官に任命され、農業問題の解決に向けて「作物にスポーツドリンクではなく水を撒く!」という政策を実施。

だがこの政策によりスポーツドリンクの会社の株価が暴落して、大量の社員がリストラ!

この政策を施行して2日足らずで民衆は暴徒化してホワイトハウスに乗り込んできたのだ。

法治国家において政策が気に入らないから政治家のところに行って武力行使するなどあってはならないが、500年後ならあり得ると製作陣は思っていただろう。

しかしこれも十数年後に実現されるとは・・・

大企業が政治・教育に介入!?

世の中にはGAFAのようなちょっとした国よりも資産がある企業が存在し、その巨大さあまり国が無視できない存在となる。

そのような大企業がその気になれば政治に対して介入することは可能だろう...いやもしかしたら秘密裏にもう介入しているのでは?

『26世紀青年』ではこのような事象を大袈裟に描いていた。

国会ではペプシの広告が大きく映っていたり、またペプシが水道のインフラを担っているため水道水がゲータレード(スポーツ飲料)に変わっていたりする。

個人的に一番笑ったのは500年後のコストコ

現代のコストコもかなりデカいが、500年後のコストコはおそらく大きめの街1つ分くらいの大きさになっていた!!(地平線で建物の全貌が見渡せないくらい)

コストコの中に病院や電車、大学などすべてのサービスが受けられるようになっていたのだ。

このような事態は別にありえないわけでもない。

現にマクドナルドが教育事業に参入しており、日本では最近2024年2月6日に広島県教育委員会と日本マクドナルド、広島県内でフランチャイズ店舗を展開するフランチャイジー4社は、広島県内における教育分野での連携を掲げた「教育連携協定」を締結した。

企業が政治・教育に介入することは少しづつ緩やかに進んでいるのかも・・・?

監督は『ビーバス・アンド・バットヘッド』の作者!!

この映画の監督を務めるのはアメリカを代表するブラックコメディカートゥーンである『ビーバス・アンド・バットヘッド』の作者、マイク・ジャッジである。

ビーバス・アンド・バットヘッド』は90年代アメリカで人気を博したアニメであり、『サウスパーク』も当アニメに影響を受けているほど。

彼はアニメとは別に映画の製作も行っており、『26世紀青年』は彼にとって2作目の映画である。

視聴するには?

『26世紀青年』は現在Prime Videoの方で視聴可能!

またAppleTVでも視聴できるので見てしまう!!

悲しいことに劇中のジョークがどんどん現実と化しているので、数年後に視聴するとコメディ映画ではなくドキュメンタリー映画になっているかも...

外部リンク

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