おすすめ曲
Heart Of Glass
3rdアルバム『Parallel Lines』(1978年)、収録曲でありシングルカット曲。
バンドがディスコサウンドに傾倒した楽曲であり、この曲の大ヒットによりデボラはポップスターとしての地位を確立する。
当初ニューヨークパンク界隈ではディスコサウンドを導入することが批判的であり、実際メジャーシーンと迎合したと批判されていた。
しかしデボラはこの音楽をニューヨークパンクからの脱却と考え、あくまでバンドサウンドとディスコ・ダンスを融合した新たな音楽を生み出したという。
当時最新のドラムマシンRoland CR-78を導入し、ドラムマシンのビートと実際に録音されたドラムと合わせることで独特のリズムを生み出した。
結果米英問わず記録的な大ヒットを記録!
USビルボードホット100にて1位を記録。
UKシングルチャートでも1位を記録。
その他オーストラリア、ドイツ、スイスなどの国のシングルチャートでも1位を獲得!
ローリング・ストーン誌の『オールタイム・グレイテスト・ソング500』(2021年版)では138位にランクイン。
ピッチフォークが選ぶ「70年代のベストソング200」にて18位に選ばれた!
One Way or Another
3rdアルバム『Parallel Lines』(1978年)、収録曲でありシングルカット曲。
エネルギッシュなパンクロックソング!!
歌詞はデボラが元ボーイフレンドにストーカー行為を受けた際の気持ちを歌ったもの。
ニューウェーブサウンドを土台にしているものの、パンクロックさながらの攻撃的な雰囲気が批評家たちから高く評価されている。
デボラの悪魔的でスリリングな歌声や魅力的なベースライン、クールなファズギターなど何処をとってもカッコいい!!
USビルボードホット100にて24位を記録。
カナダトップシングルでは7位を記録。
ローリング・ストーン誌の『オールタイム・グレイテスト・ソング500』(2021年版)では298位にランクイン。
One Direction ver.
2013年に人気ボーイズボーカルグループのOne Directionがカバー。
USビルボードホット100にて13位を記録。
UKシングルチャートでは1位を記録。
Call me
1980年に公開された映画『アメリカンジゴロ』のサウンドトラックに収録され、シングルカットされた曲。
バンド史上最も売れたシングルであり、Blondieを知らない人でもどこかで聞いたことがあるかもしれないほど有名。
しかし作曲はイタリアを代表する音楽プロデューサーのジョルジオ・モロダーであり、歌詞と歌メロはデボラが担当した。
デボラはほんの数時間で歌詞とメロディを作ってしまったらしい。
ちなみに歌詞は先に映画を見て、その主人公である男性の視点から描かれている売春婦について歌ったものであった。
メロディがかなりキャッチーで誰の耳にも残るレベル!!
USビルボードホット100にて1位を記録。(6週間連続で1位を記録!)
さらに1980年の総合USビルボードホット100でも1位となり、この年に最も売れた楽曲となった。
UKシングルチャートでは1位を記録。
またローリング・ストーン誌の『オールタイム・グレイテスト・ソング500』(2004年版)では283位にランクイン。
The Tide Is High
5thアルバム『Autoamerican』(1980年)、収録曲。
実はこの曲は1967年にジャマイカのボーカルグループ、The Paragonsが発表した楽曲。
原曲はロックスタディと呼ばれるジャンルの曲。
(ロックスタディ…1960年代にジャマイカで生まれたスカとソウル、R&Bを融合したスローテンポでハーモニーを重視する音楽)
この曲をBlondieはレゲエ風にアレンジをして、軽快なテンポでノリやすい雰囲気に仕上げた!
本作は原曲以上の大ヒットを記録する。
USビルボードホット100にて1位を記録!
UKシングルチャートでは1位を記録。
またカナダやニュージーランドのシングルチャートでも1位を記録した!
Atomic Kitten ver.
アトミック・キトゥン (Atomic Kitten)はイギリスで結成された女性アイドルグループ。
昔のアサヒビールのCMのタイアップではこちらのヴァージョンが選ばれていた。
彼女たちのカバーヴァージョンもUKシングルチャートで1位を記録した。
Rapture
5thアルバム『Autoamerican』(1980年)、収録曲。
ニューウェーブ、ディスコ、ヒップホップを融合させた実験的ポップソング。
ニューヨークで活動をしているデボラとクリスはファブ・ファイブ・フレディというヒップホップのパイオニアと親交があった。
彼と進行する中でヒップホップと言う文化に感銘を受けて作ったのが本作であった。
しかし従来のヒップホップのようにサンプリングは用いず、オリジナルの伴奏に乗せる形でラップを披露した。
中でも革新的なのがミュージックビデオで、今では考えられないが当時MTVで有色人種を登場するMVを流すことがなかったが、このMVでは多数の黒人が登場している。
上記の恩人ファブ・ファイブ・フレディはもちろんカメオ出演しており、当時ニューヨークで有名だったストリートアーティストのジョージ・リー・キニョネス(プエルトリコ人)。
さらにあのジャン=ミシェル・バスキアも登場している!!(※本当はファブ・ファイブ・フレディと並んでヒップホップのパイオニアと呼ばれるグランドマスターフラッシュが出る予定であったが、彼が来なかったため急遽彼が採用された。)
USビルボードホット100にて1位を記録!
本作は初めて商業チャートで1位を記録したヒップホップソングと言われている。
Maria
7thアルバム『No Exit』(1999年)、収録曲。
Blondieが再結成した1999年に発表した復活第1発目のシングル。
この曲はキーボードのジミー・デストリが作詞作曲したもので、彼がカトリック系の学校に行っていたときに将来理想の女の子に出会えるように願っていた思い出を歌ったもの。
曲調はクールなパワーポップと言う感じだが、ポップ過ぎずむしろデボラの歌い方によって荘厳なイメージを彷彿させる。
UKシングルチャートで1位を記録。
ギリシャとスペインのシングルチャートでも1位を記録した!
おすすめアルバム
『Parallel Lines』(3rdアルバム/1978年)
バンドが初めて全世界規模の成功を収めた傑作アルバム!!
このアルバムではマイク・チャップマンがプロデューサーとして起用された。
マイク・チャップマンはThe Sweetやスージー・クアトロを手掛けていた名プロデューサーであったが、プロデュースするアーティストに対しては非常に高圧的でスパルタじみた要求を繰り返すことで有名であった。
後年デボラはマイク・チャップマンを「独裁者」と呼んでいる。
しかし幸か不幸か彼の力によってバンドは急成長を遂げる。
マイクは当時キーボードであったジミー・デストリの作曲の才能を見出し大量の曲を書かせたり、当時のディスコグルーヴを再現させるためにドラマーのクレム・バークを徹底的に鍛え上げた。
結果アルバムはほぼ捨て曲のない完成度の高さを誇る名盤として多くのリスナーや批評家を魅了した!!
USビルボード200にて6位にランクイン!
またUKアルバムチャートで1位を記録!!
全世界で1600万以上の売り上げを誇る!
NMEのThe 500 Greatest Albums of All Time(2013年版)では45位にランクイン!
またピッチフォークが選んだ「1970年代のベストアルバム200」にて76位にランクイン!
『Autoamerican』(5thアルバム/1980年)
急進的に幅広いジャンルを取り入れてポップに仕上げた名アルバム!!
プロデューサーはまたマイク・チャップマンが担当。
このアルバムでは様々なジャンルを取り入れており、ファンク、ロック、ジャズ、ブルース、レゲエ、ヒップホップなど多岐にわたる。
しかし様々なジャンルを散り入れた弊害として、アルバムの楽曲たちの統一感のなさが露呈してしまい批評家たちからの評価は芳しくない。
しかしこの時代ですぐにヒップホップを取り入れるという先進性と、当時あまり知られていないジャンルをポップに仕上げるセンスの高さは素晴らしいので是非聞いてほしい!!
USビルボード200にて7位にランクイン!
またUKアルバムチャートで3位を記録!!
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