『サウスパーク』でパロディ化された日本のコンテンツ

カートゥーン
画像出典:South Park.de HOME | Facebook
スポンサーリンク

クールジャパン or フールジャパン?

サウスパークを見るときのささやかな楽しみの一つ。

それは日本のコンテンツのパロディが出てくること!

嬉しいことにサウスパークの作者のトレイ・パーカーは大学時代に日本語専攻であったり、日系人の元妻がいたりと日本通として知られている。

それゆえ他のカートゥーンではパロディしない日本のコンテンツもパロディ化してくれるし、逆にあまり海外に知られてほしくないこともパロディ化してくれる!

一体どんな日本のコンテンツがパロディ化されているのか、一つ一つ紹介していく!

パロディ化されたコンテンツ一覧!

円谷作品

円谷英二氏は日本が世界に誇る特撮作品の神様!

『ゴジラ』『ウルトラマン』など巨大コンテンツを生み出し、両方のコンテンツが半世紀以上に渡って愛され続けている。

それゆえ海外作品でよくパロディ化されるが、サウスパークも例外ではない。


円谷作品のパロディが登場したのはS01E12「メカ・ストライサンドの大迷惑」

世界征服を目論む大女優バーブラ・ストライサンドメカ・ゴジラならメカ・ストライサンドとなってサウスパークで大暴れ!!

そのメカ・ストライサンドの暴走を止めるため映画評論家のレナード・マーティンウルトラマンに変身、さらにレジェンド黒人俳優シドニー・ポワチェガメラに変身するが2人とも負けてしまう!

最終的にThe Cureのボーカルのロバート・スミスモスラに変身してメカ・ストライサンドを倒す!

円谷作品の人気キャラたちを一気に登場させたエピソード!

ポケモン

もはや説明不要のビッグコンテンツであるポケモン。

ポケモンは1996年にゲーム「ポケットモンスター赤・緑」で初登場、1997年にアニメ化されてた。

アメリカではアニメとゲームが1998年に展開され爆発的ヒットを記録し、ゲームソフトにおけるミリオンセラーの最短記録としてギネス・ワールド・レコーズに掲載されている。

しかしこの爆発的なヒットを目のあたりにした当時のアメリカの大人たちは、このポケモンの大流行についてどう思っていたのか?


その様子を含めて全てをパロディ化したのがS03E11「チンポコモン」

このエピソードの中でポケモン(チンポコモン)は子供たちの間で社会現象レベルで人気を博しているが、大人から見ると「奇妙過ぎて訳が分からない!」と批判的であった。

よくよく考えればこの意見はわからなくもない。なぜならポケモンは現実にあるものと解離しすぎているからだ。

例えば初めてピカチュウのデザインを見た人は、これはネズミをモチーフにしているだなんてほとんどの人がわかるわけがないだろう。

アメリカの1990年代の子供向けコンテンツはニンジャ・タートルズディズニー系カートゥーン・ネットワーク系など何をモチーフにしているか明確なキャラばかりであった。

上記作品に比べるとポケモンがどれほど異質な存在だったか想像しやすいと思う。

またこのエピソードではポケモンショックもパロディ化しており、ケニーがポケモンショックによりてんかん発作を起こしてしまう。

※ポケモンショック・・・ポケモンの第38話「でんのうせんしポリゴン」を放送した結果、劇中にある激しい光の点滅をみた視聴者が体調不良を訴え、600人以上の人が病院に搬送されたという事件。

AKIRA

日本アニメの世界的ブームの火付け役となったアニメ映画「AKIRA」(1988年公開)。

海外での評価は軒並み高く、英国の映画サイトが選ぶ「世界のアニメ映画ランキング」第5位、ハリウッド・リポーター選出の「大人向けアニメ映画ベスト10」第4位、米サイト選出の「ディストピア映画20傑」第3位など現在でも高い評価を受けている。

それゆえサウスパークでもパロディ化されている!


AKIRAのパロディが登場したのはS04E12「カートマンズ・クリークの秘密」

カートマンは新しい電子書類フォルダーを買ったが、未来からきたサイボーグ「ビル・コスビー」がその電子書類フォルダーを捨てるように警告しに来た。

なんとその電子書類フォルダーは後に人類を滅ぼすほど成長するのだという。

カートマンはそんな警告を無視して書類フォルダーを使い続けた。

その書類フォルダーは電卓やパソコンなど様々な機械と融合できる機能があるのだが、なんとカートマンと書類フォルダーが融合してしまう!

この融合した姿がAKIRA鉄雄が覚醒した姿にそっくりであった!

さらにAKIRAでは覚醒した鉄雄が自分の力を制御できず彼女のカオリを殺してしまうシーンがあるのだが、それのパロディでカートマンがロージー・オドネル(テレビ司会者・コメディアン)を殺す。

日本アニメ全般(ストリートファイター)

サウスパークには日本アニメ全般の特徴を隅々までパロディしたエピソードがある。

それは神回と名高いS08E01「キケンなニンジャごっこ」である。

このエピソードではスタン・カイル・カートマン・ケニーの4人がフリーマーケットで売っていた忍者の武器を買って忍者ごっこをするエピソード。

4人は忍者の武器を持った途端、絵柄が日本のアニメ風に変わる!(この絵柄の元ネタはストリートファイターアルファ3だと言われている)

前回のあらすじがナレーションで語られるなど演出も日本のアニメ風になっている。

特筆すべきは劇中で流れる名曲「Let’s Fighting Love」

この曲は日本アニメにありがちな英語と日本語が混ざった奇妙な歌詞をパロディ化した曲であり、サウスパークのオリジナルソングの中でも人気が高い!

ASIMO(アシモ)

ASIMO(アシモ)は本田技能工業が開発した、世界初の本格的二足歩行ロボット!

2000年に発表されたこのASIMO(アシモ)は当時としてかなりレベルの高い二足歩行能力があったことから、全世界のロボット研究者が驚愕したという。

こういう時事ネタに対してサウスパークはあるネタを思いつくのであった。


S08E05『バターズのロボット』ASIMO(アシモ)のパロディが登場!

ある日バターズの家の前に大きな箱が届いていた。

発送元は日本で中にはロボット『AWESOM-O』が入っていた!(※AWESOME(素晴らしい)とASIMOを合体させた造語)

しかしこのロボット『AWESOM-O』はただ段ボールを身にまとっただけのカートマンであり、バターズにただただドッキリを仕掛けていただけであった。

カートマンがネタ晴らしをしようとしたが、バターズはカートマンの恥ずかしい映像をビデオ録画していること打ち明ける。

カートマンは引き続き『AWESOM-O』に扮して、そのビデオを探そうとする…

トトロ

ジブリ作品に関しても海外でパロディ作品が多く、トイストーリー3ではトトロがぬいぐるみとしてカメオ出演していたり、ザ・シンプソンズの第540話「おデブとの結婚」ではジブリ作品をメドレーのようにパロディしていた。

そしてサウスパークもパロディしていたが、トトロのあるシーンを忠実に再現するのはサウスパークくらいではないだろうか?


トトロのパロディはS14E12『”Mysterion Rises” (Part 2)』で登場!

このエピソードの前のS14E11『”Coon 2: Hindsight” (Part 1)』で石油会社BPのミスで海底にある異次元の扉を開けたことでクトゥルフ神話の怪物たちが地球に出現して大パニックを起こす!

カートマンはなんとか怪物側に着こうとある作戦を決行!

それはトトロと初めて会ったときのメイのマネをして怪物に気に入られること!

上記の比較動画を見てもらえばわかるが再現度が高すぎる!

さらにエピソード終盤で曲「となりのトトロ」に似たメロディで「ク、トゥルフ♪ク、トゥ~ルフ♪」と歌うシーンは笑いをこらえきれなかった。

やおい(BL)

やおい(BL)の歴史は1970年代にさかのぼる。

1975年末に開催された第一回コミック・マーケット(通称コミケ)の時にすでに同性愛に焦点を当てた二次創作作品が確認されていたという。

このやおい(BL)文化は1990~2000年代あたりで欧米に紹介されたが、当時欧米では「女性が漫画を読む」という文化がなかったためあまり浸透しなかった。

しかし2010年代以降、女性も漫画を読むようになり欧米でもやおい(BL)文化が広く認知されるようになった。


このようなサブカル文化の遷移をいち早く取り入れてパロディ化したのがサウスパークのS19E06「トゥイーク&クレイグ」

女子ウェンディは学校の発表会である東アジアの文化「やおい(BL)」を発表!

発表の中でトゥイーククレイグの同性愛的イラストをたくさん公開したため、生徒たちは全員トゥイーククレイグがゲイだという風に扱う。(実際は2人ともノーマル)

この「やおい(BL)」文化に対して女子たちは好意的であったが、男子たちは理解できないうえに「日本人の女の子に俺たちのイラストが描かれたらゲイと思われてしまう!」と恐れる。

さらに「性の選択は個人の自由だと思っていたが、本当は日本の女の子が決めることになっているのでは?!」なんて主人公たちは恐れる。

ちなみに作中に登場したトゥイーククレイグの同性愛的イラストは全て公式が事前にファンから募集したイラストであった。

外部リンク

コメント

タイトルとURLをコピーしました