前作の『バットマン』に引き続き、ティム・バートンがメガホンを取った”シリーズ史上最もダークなバットマン”!!
前回紹介した『バットマン』の第二弾、『バットマン リターンズ』!
本作から作風がガラッと変わる!
一言でいうと”ティム・バートン節炸裂!”って感じ。
ストーリーもキャラクターデザインも、舞台美術も全てティム・バートンの映画だとわかるようなものになっている。
新しい試みは大きく分けて3つ
- 「ダブル悪役」を採用!
- 悪役たちの描写に比重を置き、主人公バットマンは狂言回し!
- CGの導入、ドルビーの技術を用いた初の5.1チャンネルサラウンド
しかしその反面この映画は賛否両論!?
その理由は複雑でもあり、話すとネタバレにもなる...
でもぼかして話すとすれば、「映画としてみれば面白いが、ヒーロー映画としてみれば暗すぎる!」というので評価が分かれている。
どのような映画なのか早速紹介します!
あらすじ
億万長者である実業家マックス・シュレックは「ゴッサムに新たな発電所を建設する」ことを目標に演説を始めていたら、悪名高いサーカス団『レッド・トライアングル・ギャング』に襲撃される。
バットマンが現れてサーカス団を追い払ったが、マックス・シュレックは誘拐されて下水道まで連れていかれる。
下水道にはサーカス団のボスである”ペンギン”が待ち構えていた。
”ペンギン”はマックス・シュレックの企業犯罪の証拠を握っていた。
その企業犯罪とは発電所とは名ばかりの町のエネルギーを奪う蓄電所を作ろうとしていたことだった!
ペンギンはそれをダシにゴッサムシティの支配が出来るようマックスに便宜を図らせた。
ペンギンとともにマックスは地上へと戻る。
一方マックスの秘書”セリーナ・カイル”は彼の企業犯罪に気づくが、マックスは口封じのためセリーナをビルから突き落とす。
信頼していた人に殺されたという耐えがたい仕打ちをうけたセリーナは闇に落ちて、キャットウーマンとして街に繰り出すようになる。
バットマンは怪人”ペンギン”や悪の実業家”マックス・シュレック”の野望を阻止しようとする一方、あのキャットウーマンの正体である”セリーナ・カイル”と恋に落ちてしまった!
クリスマス当日、それぞれの悪たちがついに動き出す!
見どころ
幼少期に奇形ゆえに捨てられた悲劇の悪役『ペンギン』
『ペンギン』の本名はオズワルド・コブルポット。
ゴッサムシティの社交界の大物、コブルポット夫妻の間に生まれた奇形の男の子。
しかしオズワルドのあまりにもおぞましい姿に夫婦は恐れを抱き、生まれて間もないオズワルドをベビーカーに乗せて下水道に捨ててしまった。
その後オズワルドは下水道に住むペンギンに育てられたため、人としてではなく怪人”ペンギン”として生きるようになったのだ。
その後サーカス団に入団。サーカス団『レッド・トライアングル・ギャング』のボスになって下水道を拠点に犯罪を繰り返すようになる。
ペンギンの望みは二つあった。
- 自分を捨てた両親への復讐
- ゴッサムの市長となって街を支配すること
彼は力に訴えるより、自作自演を繰り返し市民の信頼を得ていく狡猾さを持つ。
またバットマンを悪人として祭り上げるために、緻密な工作を練っていく。
ジョーカーが”犯罪界の道化王子”とするなら、ペンギンは”犯罪の紳士”とも言える。
だが本作では少しコミカルに描かれているが。
女性の社会進出推進が生んだ闇『キャットウーマン』
『キャットウーマン』の正体は”セリーナ・カイル”!
彼女は”マックス・シュレック”の秘書を務めるちょっと内気でどんくさい女性。
そんな彼女は”世間が求めているようなデキる女性”になろうと努力し続けるような人だった。
部屋は壁はピンクに彩られ、可愛らしいぬいぐるみに囲まれて、最新の香水・化粧品の情報は欠かさない。でもなぜかそんなセリーナが無理しているようで苦しそうに見えた。
ある日セリーナはマックスの企業犯罪に気づくが、マックスはセリーナを口封じのためにビルから突き落とす。
だが奇跡的に生き延びたセリーナ。
しかし今まで努力してきたのにもかかわらず、信頼していたマックスに裏切られて殺されそうになったことで闇に落ちてしまう。
自宅に戻ったセリーナはピンクの壁を黒に塗りつぶし、ぬいぐるみを粉砕機に突っ込み、真っ黒な革製のスーツを高笑いしながら作り、派手な化粧をしてキャットウーマンとなった。
彼女の目的は二つ。
- 口封じで自分を殺そうとしたマックスへの復讐
- 自分を救ってくれなかったバットマンへの復讐
セリーナは「キャットウーマン」としてバットマンと対決する一方、バットマンの正体であるブルース・ウェインと互いに惹かれあう。
物語の結末は...?
ヒーロー映画とは思えないダークなストーリー
本作では
- バットマン
- ペンギン
- キャットウーマン
- マックス・シュレック
の4人がそれぞれの立場で戦う複雑なストーリー。
この4人が敵対、ときには協力し物語が進んでいく。
この映画が暗いと言われる理由の一つとして、ペンギン・キャットウーマンという社会的弱者が腐敗した社会(マックス・シュレック)に復讐をするという構図であったからだ。
そしてバットマンも本作では迷いを見せてしまう。
その迷いとはペンギン・キャットウーマンの二人を心の底から憎めなかったことだ。
バットマンは独自のネットワークでペンギンの素性を調べたが、ペンギンの両親から捨てられ親を知らず育ったという境遇を知り複雑な気持ちになった。
バットマンは幼少期に両親を殺されて孤独であった自身の境遇をペンギンに重ねてしまったのだった。
またバットマンはキャットウーマンの正体であるセリーナに恋をしてしまう。
惚れていた当初、バットマンはセリーナの正体がキャットウーマンだと気づいていなかった。
しかし正体に気づいていたあと、バットマンはセリーナを憎むことが出来なかった...
そんな迷いの中バットマンはダークヒーローとしての資質が試される...
視聴するには
現在U-Next、Amazon Primeにて配信中!
またDVD・BDも絶賛発売中!
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