”良い思い出”をお金で買いたい!そんな欲望が危険を招く...
ブログタイトルが少しお茶らけているが、映画の内容を端的に言い表せられてると思う。
本作『トータル・リコール』のテーマは記憶と火星!!
主演があのシュワちゃんこと”アーノルド・シュワルツェネッガー”ではあるが、サイボーグでもなければコマンドー部隊でも凄腕スパイでもないし、透明になる宇宙人とも戦わない。
本作ではただの建設労働者。
アクションシーンはたくさんあるものの、シュワちゃん特有の無双っぷりを発揮するような演出は皆無である。
だからシュワちゃんのファンはこの映画を見ると期待外れという印象を受けるかもしれない。
だが『トータル・リコール』はつまらない映画ではない。
SF映画としてみれば面白い。
なんといっても監督はキワモノSF映画を作ることで有名なポール・バーホーベンなのだから!
彼は古典的SF小説をもとに奇抜な風刺・皮肉と衝撃的ビジュアルで脚色し、観客たちを常に楽しませてくれる。
キーワードは記憶と火星!
それではあらすじへ。
あらすじ
物語の舞台は近未来。
民間人が他の惑星に旅行に行くことが出来るようになっており、火星や土星に行くことが当たり前になっていた。
そんな中、地球に暮らすダグラス・クエイド(アーノルド・シュワルツェネッガー)はごく普通の建設労働者で、結婚して8年目になる妻のローリー(シャロン・ストーン)と2人暮らし。
クエイドは毎晩行ったこともない火星の夢に悩まされていた。
そのためクエイドは妻のローリーに「火星に移住しよう!」と提案するが一蹴される。
落胆したダグラス。
だがクエイドは仕事へ行く途中の電車の広告で「旅行の記憶を売る」というリコール社(REKALL)の広告を見つける。
クエイドは早速リコール社へ行き、火星の旅行の記憶を買いに行く!
また記憶の設定も細かく決めることが出来て、クエイドは「秘密諜報員として火星を旅する」というコースを選び、記憶の中のパートナーとなる女性の顔も細かく決めて、いざ記憶の植え付けが行われた。
しかし突然クエイドはわめきながら暴れだした。
当初は記憶の植え付けに失敗したと思われたが、実際には記憶の植え付け処置はまだ行われていなかった。
「クエイドが実際に火星へ行ったことがある」と察したリコール社はトラブルを恐れ、クエイドに麻酔をかけてリコール社に来た記憶自体を消してタクシーに乗せ自宅へ送り返す。
クエイドはタクシーの中で目を覚ますが、何が起こったか全く理解できない。
帰宅途中、謎のグループに襲われるクエイド!!
クエイドは身に覚えのない格闘術でその全員を撃退し、ようやく自宅たどり着いた。
しかし妻であるはずのローリーからも攻撃を受ける。
クエイドはなんとかローリをを取り押さえられたが、彼女は「クエイドの記憶は全てニセモノであり、自分は妻ではなく、クエイドの監視役である」と告げる。
「自分が一体何者なのか」がわからなくなったクエイドは、「リアル自分探し」の旅に出て火星を目指す!
見どころ
原作があのSF小説界の鬼才”フィリップ・K・ディック”
この映画は”フィリップ・K・ディック”の短編小説『追憶売ります』が原作である。
”フィリップ・K・ディック”とは1950年代から80年代に活動していたSF小説家で、SF作品の隆盛において最も重要な役割を果たした人物の一人である。
彼は『トータルリコール』以外にも『ブレードランナー』(原題は『アンドロイドは電気羊の夢をみるか』)や『マイノリティーリポート』の原作者でもある。
しかし原作の『追憶売ります』の方は短編小説であり、尺の問題で映画化するにはかなり厳しかった。
そのため脚本化の権利を勝ち取ったダン・オバノンとロナルド・シャセットは10年近く脚本の完成にかかっていた。
それだけではなくプロデューサーを見つけたりだとか、キャスティングの面でも苦労したため、撮影する段階にすら中々進めなかったという。
衝撃的な映像・キャラのビジュアルの数々
なんといってもこの映画で有名なシーンと言えば、生身で火星に放り出されたシュワちゃんの目がめちゃくちゃ飛び出しているところだろう!
このシーンを見ると西川きよし師匠を思い出す人も多いはず。
そのシーンは本作をしっかり見て、みんなの目で確かめてほしい。
あと衝撃的なのは火星に住むミュータントたちのビジュアル。
このミュータントたちは火星にある放射能のせいでこのような姿になったという説明がなされる。
しかしこのミュータントたちは原作にはいない。
このミュータントたちを出そうというアイディア、実はデヴィッド・クローネンバーグ監督のアイディアであった。
本作の監督ポール・バーホーベンが選ばれる前、デヴィッド・クローネンバーグが本作の監督をする予定であった。
しかし制作企画の段階でプロデューサーとクローネンバーグの間で意見が衝突し、クローネンバーグ自らが監督を降りたのだ。
だがクローネンバーグがだしたアイディアそのものは映画に採用されていた。
サウスパークではパロディされた”ミュータント・クアト”
僕が愛してやまない『サウスパーク』。
今回紹介する『トータルリコール』は『サウスパーク』でパロディされている。
本作には”ミュータント・クアト”という火星のミュータントが登場する。
”ミュータント・クアト”は兄?弟?のジョージのおなかにくっついている頭と手だけのキャラクター。
かなり強烈なキャラクターだ。
この”ミュータント・クアト”がサウスパークのエピソード『スキーなんか大嫌い!』(S06E02)出てきた。
地味な女の子がある男の気を引くために胸をはだけて見せようとする!
ドキッとする男!
しかし地味な女の子の胸には”ミュータント・クアト”がいた!というネタ!
グロいので画像は載せられません。
視聴するには?
現在Netflix・U-Next・Amazon Primeにて配信中!
またDVD・BDも絶賛発売中!!
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