おすすめ曲
Blitzkrieg Bop
1stアルバム『Ramones(ラモーンズの劇情)』(1976年)、収録曲でありシングル曲。
アルバムの一曲目であり「Hey!Ho!Let’s go!」という有名な掛け声が特徴的で、Ramonesそのものを象徴する3コードパンクの名曲。
現代でもアメリカのスポーツイベントではよく流れており世代を超えて愛されている曲でもある。
ローリングストーン誌が選ぶ『史上最も偉大な500曲』(2004年版)にて92位にランクイン!
Sheena Is a Punk Rocker
3rdアルバム『Rocket to Russia』(1977年)、収録曲。
バブルガムポップとサーフロックの融合曲。
タイトルは1938年に発行されたアメコミ「Sheena, Queen of the Jungle(ジャングルの女王シーナ)」からとられている。
Husker DuやRancid、少年ナイフがこの曲をカバーしている。
また批評家からの評価が高く、NMEが1977年に選んだトラックオブザイヤーのうち第5位に選ばれた。
ローリングストーン誌が選ぶ『史上最も偉大な500曲』(2004年版)にて461位にランクイン!
UKシングルチャートで22位を記録!
USビルボードホット100では81位を記録した。
I Wanna Be Sedated
4thアルバム『Road to Ruin』(1978年)、収録曲。
Ramonesがツアーで忙しすぎたときの心情を描いた過労ソング。
またバンドで最も有名な曲一つ。
PVに関してはRamonesで一番好きかもしれない。
ただバンドメンバーが机に座ってコーンフレークを食べたり雑誌を読んだりしている後ろでナースやバレリーナ、チアリーダーがウロチョロする映像。
しかしこの怠さと所帯じみたアメリカっぽさがRamonesって感じ。
ちなみにこのPVの中で無名時代のコートニー・ラブが出演している!
ローリングストーン誌が選ぶ『史上最も偉大な500曲』(2004年版)にて145位にランクイン!
Rock ‘n’ Roll High School
5thアルバム『End of the Century』(1980年)、収録曲。
ユーモラスでハッピーなロックンロール!!
初めて聞く方におすすめ!
またこの曲はRamonesが出演している学園ミュージカル映画『ロックンロール・ハイスクール』の主題歌にもなっている。
B級映画の帝王ロジャー・コーマン制作の映画であるが、残念ながらヒットしなかった...
しかし今でもカルト的な人気を得ており、『トワイライトゾーン/超次元の体験』や『グレムリン』で有名なジョー・ダンテが原案に関わっている。
是非見てほしい!
Do You Remember Rock ‘n’ Roll Radio?
5thアルバム『End of the Century』(1980年)、収録曲。
おそらく日本では最も有名なRamonesの楽曲。
というのも結構前の「スズキ SOLIO」のCMでTOKIOがこの曲の替え歌を歌っていたからだ。
今までのシンプルなRamonesとは打って変わってピアノ、トランペット、ホルン、サックス、シンセサイザーなど多種多様の楽器が使われている。
歌詞はディー・ディー・ラモーンが書いており、彼が幼少期ドイツのベルリンに住んでいた際のラジオの思い出を描いたもの。
Ramonesの中で一番ポップな曲かもしれない...
The KKK Took My Baby Away
6thアルバム『Pleasant Dreams』(1981年)、収録曲。
物騒なタイトルだが歌詞の内容はジョーイ・ラモーンの恋人リンダをジョニー・ラモーンが奪ったことを描いた歌詞。
この一件により2人はプライベートで一切口を利かなくなったとか。
そんな曲であるのにも関わらずファンからの人気は高く、ライブでは頻繁に演奏されていた。
ジョニーも「客が喜ぶならそれでいい。」とこの曲を演奏することを拒否することはなかった。
Marilyn Mansonがこの曲をカバーしている。
I Don’t Want to Grow Up
14thアルバム『Adios Amigos』(1995年)、収録曲。
これはトム・ウェイツの曲のカバー。
歌詞の内容はタイトルの通り「大人になると嫌なことばかりだから、将来金持ちになろうが貧乏人になろうが大人にはなりたくない」というもの。
トム・ウェイツが歌う原曲はダンディな大人が半分諦め半分受け入れたような気持で歌っているように思える。
一方でRamonesが歌うカバーは思春期の若者が本気で大人になることを嫌がっているような感じに聞こえて心に来るものがある。
人によって捉え方がかなり変わる曲だと思う。
映画『シャザム』のエンディング曲にこの曲が採用された。
おすすめアルバム
『Ramones(ラモーンズの劇情)』(1stアルバム/1976年)
パンクロック史上最も影響力があり重要な金字塔的名盤!!
シンプル・ハイスピード・エネルギッシュの3拍子をリスナーに打ち付けるようなアルバム。
当時のロックシーンはプログレッシブロックやグラムロックなどの流行により、ロックそのものが難解化かつファッショナブルな方向へと進んでいたが、このアルバムによってロックが原点回帰に一役買ったという見方をされる。
事実パンクロックのイメージはこのアルバムによるものが大きい。
このアルバムは6,400ドルという安い値段で制作された。(そのうち2,100ドルはアルバムジャケットの撮影に使われたがその写真が没となったため、ロバータ・ベイリーという人が撮影した写真を125ドルで買い取って採用した。)
このアルバムはUSビルボードチャート200では111位とあまり良い記録ではない一方、専門家・批評家たちからは軒並み高評価を受けている。
ローリングストーン誌が選ぶ「The 500 Greatest Albums of All Time」(2020年版)では47位にランクインしている。
ローリングストーン誌が選ぶ『歴代最高のデビュー・アルバム TOP100』にて2位に輝いている!
ローリングストーン誌が選ぶ「史上最も偉大なパンクアルバム40」で第1位に選ばれている。
ピッチフォークが2004年に選出した「1970年代のトップ100アルバム」では23位にランクイン!
『Rocket to Russia』(3rdアルバム/1977年)
ファン人気が高くサーフミュージックの影響が色濃くでたアルバム!
主にThe Beach Boysの影響を受けており、アルバム収録曲の中でThe Beach Boysのカバー曲「Do You Wanna Dance?」がある。
(※この曲は1958年にボビー・フリーマンが発表した曲だが、RamonesのカバーはThe Beach Boysのヴァージョンに近い。)
様々なテンポやバブルガムポップのような聞きやすさを誇り、バンドの「最も聴きやすく楽しいアルバム」として評価されている。
またタイトルが『Rocket to Russia』となっているがロシアに関する歌詞は全くなく、むしろ精神病関連のブラックユーモアが多い。
ギタリストのジョニー・ラモーンはこのアルバムを最もお気に入りのアルバムとして挙げている。
このアルバムはUSビルボードチャート200では49位にランクイン。
ローリングストーン誌が選ぶ「The 500 Greatest Albums of All Time」(2020年版)では385位にランクインしている。
『End of the Century』(5thアルバム/1980年)
新たなファン層を獲得するためによりポップでバラエティ豊かになったアルバム!
プロデューサーはなんと20世紀のポップミュージックシーンで最も影響力のあるプロデューサーの一人であるフィル・スペクター。
今までのアルバムの制作費が5,000ドル前後であったのにも関わらず、このアルバムでは20万ドルほどの制作費が費やされた。
オーケストラやオーバーダビング、サックスや電子オルガンなどの様々な楽器や手法が用いられている。
通常のRamonesは録音に全く時間をかけていなかったが、フィル・スペクターの指示により何百回と録音のやり直しをさせられたためバンドとプロデューサーの間に大きな溝が出来たという。
またフィル・スペクターは録音セッションにおいてバンドと意見が対立した際は銃を持って脅すという奇行で有名であり、Ramonesもその被害にあっていた。
(※フィル・スペクターは過去にジョン・レノンに対しても同様の行為を行っていた。)
中でもジョニー・ラモーンはこのアルバムを「本当のRamonesではない!」と発言していた。
しかしこのアルバムは専門家の評価はおおむね好意的であった。
このアルバムはUSビルボードチャート200では44位にランクイン、これはバンド史上最高のチャートアクションであった。
パンクとしてのRamonesよりもポップバンドとしてのRamonesを楽しむのならおすすめのアルバム!
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