ブリティッシュポップの可能性を追求した革新的ロックバンド
XTCはセックスピストルズが誕生したあとの1977年に1stアルバム『White Music』でデビューしたポストパンクのバンド。
彼らは決して大人気のバンドではなかった。
しかし彼らの音楽はBlurやR.E.M.、カイザーチーフス、フランツフェルディナンドなどの後の世代に大きな影響を与えている!
また欧米圏だけでなく日本のアーティストのムーンライダースやスピッツ、POLYSICS、カジヒデキなど多くのアーティストに多大な影響を与えていた。
今回は彼らのおすすめ曲・おすすめアルバムのみを紹介します。
また彼らの略歴についても紹介しています!
おすすめ曲
This is Pop?
1stアルバム『White Music』(1978年)収録曲でシングルカット。
バンドのフロントマン、アンディ・パートリッジが初めてセックスピストルズの曲を聴いたとき「これはただのポップソングだ」と思ったことから出来た曲。
アンディはセックスピストルズは新しいバンドと聞いていたため、新しい音楽をやるグループであると期待していたが、実際は違ったという体験から着想を得たそうだ。
XTC最初期の傑作曲。
Making Plans for Nigel
3rdアルバム『Drums and Wires』(1979年)収録のシングル曲。
もう一人のフロントマン、コリンモールディングが作曲した名曲。
イギリスのヒットチャートにて17位を記録。
また2016年にピッチフォークが選ぶ「1970年代のベストソング200」にて143位を記録した。
また後にPrimusがこの曲をカバーしている。
Respectable Street
4thアルバム『Black Sea』(1980年)収録、一番目の曲。
作曲はアンディ・パートリッジ。
この曲が発表されたのは1980年であるが、1990年代にイギリスで隆盛を極めたブリットポップの曲調そのものの曲!
かなり時代を先取りしたポップソング。
最初のギターリフの雰囲気がブリットポップらしさを出している気がする。
Senses Working Overtime
5thアルバム『English Settlement』(1982年)収録、シングル曲。
彼らのキャリアの中で最高となるUKシングルチャート10位を記録した曲。
ロックから離れてかなり優雅で牧歌的なポップソング。
サビに入る前のフィルインで「ワン・トゥー・スリー・フォー・ファイブ」というフレーズが入るのがかなり印象的。
彼らの代表曲と呼ぶのにふさわしい名曲。
Dear God
8thアルバム『Skylarking』(1986年)収録、シングル曲。
XTCの中でも異色の曲であり、宗教を否定するメッセージが込められた曲。
宗教を否定的に扱っているため、この曲が発売された当初バンドに抗議の手紙が殺到した。
それゆえ各ラジオ局がこの曲をあまり流さなかった。
しかしこうした状況によりいくつか暴力的な事件を引き起こす。
アメリカ、フロリダ州のラジオ局が「Dear God」を流させるための爆破予告を受けた。
また同じくアメリカ、ニューヨーク州のビンガムトン高校のある生徒が教職員にナイフを突きつけて「Dear God」を校内放送で流させよう脅した。
ある意味いわくつきの曲であるが、長年ファンから愛されている曲の一つだ。
ちなみに曲の前半は子供が歌っているが、歌っている子供はレコーディングスタジオの近所で遊んでいた子供を誘って歌わせたもの。
全くの素人に歌わせていたのだった!
ちなみこの曲はホラー映画『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』の劇中歌に採用されている。
Mayor of Simpleton
9thアルバム『Oranges & Lemons』(1989年)収録のシングル曲。
かなり単純でポップなラブソングであり、キャリアで一番アメリカで成功を収めた曲。
アメリカのビルボードホット100にて72位を記録。
USメインストリームロックチャートでは15位を記録。
さらにオルタナティブソングチャートでは1位を記録した!
”Mayor of Simpleton”というのを訳すと「バカの代表」
そんなバカの代表だけど一つだけわかっていることは君が好きっていう青臭い歌詞だが、この歌詞が最高のメロディに乗って伝えられる。
あとベースフレーズがかなり複雑で興味深い。
次のページからおすすめアルバムを紹介!
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