驚異の変態超絶テクニック集団「Primus」!ユーモアあふれる音楽!
バンドを紹介するときに「技巧派」という言葉を使うとマイナスに捉えられることが稀にある。
通常「技巧派」というのは誉め言葉なのだが、そもそもプロなら上手いのが大前提。
また演奏するにあたってより速く、より手数を多くというのだけを追求してしまうと音楽というより「競技」、もしくは「曲芸」のようにとらえられてしまう。
誉め言葉に「技巧派」を使う場合、テクニックだけでいわゆるアーティストとしての表現力がないことを暗に伝えているように思われるからだろう。
しかし今回紹介するPrimus(プライマス)は違う。
彼らは持ち前のテクニックを自慢げに見せびらかすような真似はしない!
彼らはただ狂気じみたダークなユーモア溢れる音楽を表現するために惜しみなく全技術を捧げている。
Primusのリーダーのレス・クレイプールがファンク!
他のラリー ・ ラロンデとティム・ アレキサンダーがメタル界隈出身のためファンクメタルバンドと呼ばれているが実際は違う。
彼らの根幹にあるのは得体のしれないユーモアと実験性(遊び心)!
それゆえ近いジャンルを挙げるとすればフランク・ザッパやキャプテン・ビーフハート、レジデンツなどのアバンギャルドを受け継いだバンドである。
そんな彼らの音楽を紹介します。
メンバー
レス・クレイプール
世界が誇る超変態技巧派ベーシスト。
彼はスポークンワードのような歌い方をしながら、難しい高速スラップフレーズを弾いてしまう!(本人曰く歌いながらでないと弾きにくいらしい・・・)
ベースを始めてたのは彼が14歳のころ。
ファンクやプログレッシブロック系のベーシストに影響を受けていた。
主に影響を受けたベーシストとして
- ラリー・グラハム
- ゲディ・リー(Rush)
- クリス・スクワイア(Yes)
- トニー・レヴィン(King Crimson)
- ロジャー・ウォーターズ(Pink Floyd)
- ブーツィー・コリンズ(Funkadelic/P-Funk)
Metallicaのギタリストカーク・ハメットとは高校の同級生であり友人。
1986年にMetallicaの若くして亡くなった天才ベーシストのクリフ・バートンの後釜を探すオーディションにレスはカーク・ハメットの勧めで参加。
しかしレスは「ベースが上手すぎる」と言われてオーディションを落とされる。
趣味は釣り。
ローリングストーンズ誌が選ぶ「史上最高のベーシスト50選」にて36位にランクイン。
ラリー “レア” ラロンデ
ラリー “レア” ラロンデはベース・ドラムの存在感が圧倒的なバンドにいる中でも、負けじと存在感を示すギタリスト。
元々はメタルバンド出身のため速弾きやタッピング、スウィープもお手の物。
また少年時代は天才技巧派ギタリストジョー・サトリアーニからギターを教わっていた。
(彼の教え子はラリーの他にスティーヴ・ヴァイやMetallicaのカーク・ハメットなどがいる。)
趣味はスケートボード。
ティム “ハーブ” アレキサンダー
ロック界隈でも群を抜くリズム感と超絶テクニックをもつドラマー。
レスがライブでとてつもないアドリブフレーズをぶちかましてきても、ティムだから冷静に合わせることが出来る。
影響を受けたドラマーとして
- ニール・パート(Rush)
- スチュワート・コープランド(The Police)
- ジョン・ボーナム(Led Zeppelin)
- ビル・ブルフォード(Yes)
などを挙げている。
スピン誌が選ぶ「史上最も偉大なドラマー トップ100」にて13位にランクイン。
サウスパークのOP曲を担当!
また彼らは超過激社会風刺アニメ『サウスパーク』のOPを担当!
『サウスパーク』の作者であるトレイ・パーカーとマット・ストーンは2人ともPrimusの大ファン!
そのためトレイとマットの二人が直接PrimusのメンバーにサウスパークのOPソングを制作依頼した。
Primusもこれを承諾し30秒ほどの楽曲「South Park Theme」を提供した。
下の写真はPrimusのメンバーと 『サウスパーク』 の作者トレイとマットの記念写真!
左から『サウスパーク』 の作者マット・ストーン、 ギタリストのラリー、ベーシストのレス、『サウスパーク』 の作者トレイ・パーカー。
さらに2022年にSouth Park the 25th Anniversary Concertが開催された際はPrimusとWeenがゲストとして参加!!
↓サウスパークの公式YouTubeチャンネルにコンサート動画が公開されているので是非見てほしい!!(しかし年齢制限がある...)
おすすめの曲
John the Fisherman
1stアルバム『Frizzle Fry』(1990)、収録曲。
Primusがラジオを中心に初めてヒットした曲!
この曲はレス・クレイプールの幼少期の思い出、父親がよく釣りに連れて行ってくれた出来事を歌っている。
イントロのヘヴィーでリズミカルなバンドアンサンブルがたまらない!
Tommy the Cat
2ndアルバム『Sailing the Seas of Cheese 』(1991)、収録曲。
Primusを初めて聴く方におすすめ!
アップテンポな曲で複雑なベースのスラップフレーズが耳に残る!
変態的なベースプレイだが、ベースを弾くのって楽しそうって思えるプレイはレスの一番の魅力だと思う。
この曲はプロモーションシングルとしてもリリースされており、MTVを中心に人気を博した!
あまりの人気っぷりに当時レスはライブの曲間に「次に演奏する曲はTommy the Catじゃありません」といちいち報告するボケを入れていた。
Mr. Krinkle
バンドの中でもトップクラスの狂気的な曲。
ベーシストのレスはコントラバスで演奏しながら歌う。
聴き始めるとじわじわ現実世界から悪夢へと浸っていくような感覚になる。
PVも面白く、豚の被りものをしたレスがコントラバスを弾いている後ろで、サーカスの芸人やピエロ、歌舞伎役者?のパレードが繰り広げられている。
My Name Is Mud
かなりスローテンポで比較的オーソドックスな狂気を楽しめる。
じっくりと聞かせるタイプの曲なので、落ち着いて狂気を堪能しよう!
USオルタナティブエアプレイで9位を記録した!
Wynona’s Big Brown Beaver
4thアルバム『Tales from the Punchbowl』(1995)、収録曲。
アップテンポな曲で、歌というよりある男の物語を話しているという感じの歌い方をする。
これも初聴にはおすすめ!
PVは個人的にかなり気味が悪く、バンドメンバー全員が人形に扮して楽器を弾いたり、銃をぶっ放したり。見た目が本当に気味が悪い。
USオルタナティブエアプレイで12位を記録した!
Lacquer Head
バンド中ではかなりポップな曲。
プロデューサーがあのFred Durst(Limp Bizkitのボーカル)。
曲の雰囲気もニューメタル風。
あと間奏に高速のベースソロスラップがさく裂!
初めて聴いたとき、「一体何が起こった?」と戸惑ってしまう。
おすすめアルバム
『Sailing the Seas of Cheese』(2ndアルバム/1991年)
『Sailing the Seas of Cheese』(2ndアルバム/1991年)はメジャーデビュー1作目!
しかしコンセプトアルバムのため曲構成が少し難解。
当時の音楽雑誌ケラング誌もこのアルバムに対して「今年メジャーレーベルから出たどの作品よりも悪意に満ちた奇妙な作品」と称した。
しかし『Tommy the Cat』や『Jerry Was a Race Car Driver』など名曲が揃っているため聞いてほしい。
USビルボードチャートでは116位を記録!
『Pork Soda』(3rdアルバム/1993年)
『Pork Soda』(3rdアルバム/1993年)はメジャーデビュー2作目のアルバム・
バンドの狂気的なユーモアが一番感じられるアルバム!
初めて聴くアルバムとしてはこれがおすすめ。
またアルバムのタイトルにある『Pork Soda』の由来は、「肉味のソーダくらい飲み慣れるのに難しいアルバム」という意味。
バンドはこのアルバムをとっつきにくい曲だらけと思っていた。
そんなポップとは程遠いアルバムにもかかわらず、USビルボードチャートでは7位を記録!
『Antipop』(6thアルバム/1999年)
『Antipop』(6thアルバム/1999年)はタイトルに反してバンドの中で一番ポップなアルバム。
彼らのユーモアセンスらしいタイトルだ。
初聴きにおすすめ。
このアルバムでは豪華ゲストが多数参加!
- Tom Morello(Rage Against the Machineのギタリスト)
- James Hetfield(Metallicaのボーカル・ギタリスト)
- Jim Martin(Faith No Moreのギタリスト)
- Tom Waits
- Stewart Copeland(The Policeのドラマー)
- Fred Durst(Limp Bizkitのボーカル)
- Martina Topley-Bird
ただこのアルバムを制作する過程で、メンバー間の関係は悪化・・・
アルバムリリース後の2000~2003年まで活動休止期間を設けている。

















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