第7位~4位
第7位『ウォルマートがやってきた!』(S08E09)
超巨大商業施設ウォルマートがサウスパークで開店!しかしウォールマートにはある巨大な闇の力が働いていた!!
ついに田舎町のサウスパークに超巨大商業施設ウォルマートが開店!
住人全員がウォルマートで買い物するようになる。
しかしそのせいで他の小売業の店が衰退し、サウスパークの経済が衰退することに。
民度の低いサウスパークの住人はウォルマート押しかけて店長に「ウォルマートはこの町から出ていけ!」と直談判しに行った!
しかし店長は見えない誰かを恐れているような様子で丁寧に住人たちに対応する一方で、「ここでの会話はヤバい!5分後裏で会って話そう。」と旨を筆談で伝える。
住人たちは店を出ようとしたが、その間にさっきの店長が自殺していた。
その後もなぜかウォルマートは営業を続けていたので、住人たちは「もう誰もウォルマートで買い物するな!」と呼びかけるが結局全員安さには勝てずウォルマートで買ってしまう。
最終的に住人たちはウォルマートを放火する!!
このイカれた行動によって町は平穏を取り戻したかのように思えたが、翌朝すぐにウォールマートは再建されてしまった!!
スタン、カイル、カートマン、ケニーはウォルマートの謎を調べるため、1号店のあるアーカンソーへ向かう!
現実でも当時実際に問題になったウォルマート問題について取り上げたエピソード。(※ウォールマートを知らない人はイオンを想像してもらっても問題ない。)
アメリカ国内で小規模商店や地元資本の小規模スーパーマーケットしか存在しない田舎に出店し、安売り攻勢で地元の競合商店を次々と倒産、廃業に追い込んだ挙句、不採算を理由に撤退してその街の経済を破壊することが多々あった。
この問題についてサウスパークは「これは企業の問題ではなくて俺たち客の意識の問題だ!」と主張し、安いという理由だけでウォルマートばかりで買い物するなと警鐘をならした。
エピソード終盤でバカな住人たちがようやくこのことに気づいて、地元のスーパーであるジムの店で買い物するようになった。
しかしいつの間にか住人たちはジムの店ばかりで買い物するので、次第にジムの店はウォルマート並のデカい店になった!
そして住人たちはジムの店に火をつけた...
人間の成長しなささを皮肉った後味の悪いオチとなった...
第6位『Tsst』(S10E07)
ついにあの悪童カートマンを更生させようと母リアンはあらゆる手段をこうじるのだが...
いつまでもたっても更生しない悪ガキカートマン!
今度はデブであることをからかった生徒に制裁!
その生徒の足首に錠をつなげてのこぎりを渡して、「さっきのランチに毒を入れた、助かりたかったら足首を切断するしかない」と告げて足首を切断させた。
学校はカートマンと母リアンを呼び、カウンセリングをする。
カウンセラーのマッケイ先生はカートマンの素行不良は母のしつけの甘さが原因であると指摘。
しかしリアンはシングルマザーであるため、カートマンの面倒を見切れない。
そこで学校は悪ガキをしつけを代行してくれるリアリティー番組『子守110番(Nanny 911)』に連絡しカートマンのしつけを依頼する。
早速子守役のおばさんがカートマンの家に派遣されるが、カートマンはそのおばさんの心の傷をえぐりギブアップさせる。
しかし『子守110番(Nanny 911)』の上位互換番組『スーパーナニー(SuperNanny)』から新たな子守役のおばさんが派遣された。
しかしそのおばさんはカートマンに精神崩壊させられて、精神病院の地下病棟で自分の排泄物を食べ続けるようになってしまった...
母リアンはカートマンをしつけることが不可能だと諦めかけたそのとき別のリアリティー番組を勧められる。
それは『 ドッグ・ウィスパラー(Dog Whisperer)』という、言うことを聞かない飼い犬をしつける番組。
早速犬の調教師のおじさん”シーザー”がカートマンの家に来るが、思いのほかカートマンのしつけがうまくいった!
カートマンは表面上おとなしくはなったものの、今まで甘かった母リアンが厳しくなったことを憎むようになり母を殺そうとする!
「あのカートマンが大人しくなるなんて!」と衝撃を受けたエピソード!
しかしエピソードの最後は背筋が凍る感覚を味わえる...
カートマンは寝ている母リアンを包丁で殺そうとしたが、ここでカートマンの善の精神と悪の精神が戦い始める!
カートマンは黒い液体を吐き出したかと思えば、身体全体に異変を感じて苦しみだし意識を失う。
そして翌朝...
母リアンがリビングに行くとカートマンは自分で朝食を作り、その朝食を食べながら勉強をしていた!
カートマンは完全に更生していたのであった。
そしてカートマンを調教したシーザーが来て、カートマンの様子を確認しに来た。
母リアンはシーザーに深く感謝、またリアンはシーザーに惚れていたためデートに誘ったのだが、シーザーは「僕はあなたを仕事の依頼者だとしか思っていない」といい断った。
深く落ち込んだリアン...
リアンは心の穴を埋めようとまたカートマンを甘やかそうとして深くカートマンを抱きしめる。
そしてカートマンが邪悪な笑みを浮かべながらエピソードは終了!!
本当にぞくっとするオチ・・・
共依存と言うのか、母リアンは独り身である寂しさを紛らわしたいがために息子カートマンを甘やかしていたためカートマンの性格が歪んでいったのであった。
第5位『Stanley’s Cup』(S10E14)
スタンは訳あって地元の弱小少年アイスホッケーチームのコーチに就任!?作者が認めたシリーズ随一の最悪なオチとは?!
映画『飛べないアヒル』のパロディ回。
主人公スタンは新聞配達のバイトをしていたが、バイトで使っていた自転車がレッカーされてしまう。
スタンは役所に行ってレッカーされた自転車を取り戻そうとするが、役所が言うには自転車を取り戻すには社会奉仕活動をする必要があるという。
その社会奉仕活動の内容とは、サウスパークのちびっこアイスホッケーチームのコーチをすることだった!
そのちびっこアイスホッケーチームは全員ヘタクソ、しかもチームメイトのネルソンは小児がん。
ネルソンはコーチのスタンに死ぬ前にせめて試合に勝ちたいと懇願する。
果たしてスタンはちびっこアイスホッケーチームを勝たせることが出来るのであろうか?
ここまでなら多くの人がスポコン的な展開を予想するだろう。
しかしサウスパークはそんな展開には絶対にしない!
スタンはライバルの少年アイスホッケーチームと試合をすることになる。
それもNHLのプロの試合のハーフタイムの間で行うエキシビションマッチであり、大舞台で試合をすることになった。
だがライバルチームがまさかのドタキャン!
そもそも戦うことすらできないという最悪の事態に!
でもそんなときにプロのチーム「デトロイト・レッドウィングス」が代わりに試合相手になってやると粋な計らいをする。
一瞬大人の優しさを感じるが、試合が始まった途端デトロイト・レッドウィングスは子供相手に本気で勝ちに行く!!
さらに本気のラフプレイで子供たちを痛めつけ、歯を折るわ流血するわの地獄絵図に...
地獄はここで終わらない...
この試合を病室のテレビで観ていたチームメイトのネルソン(小児がんの子)がショックで静かに息を引き取る...
ひどすぎる...
このオチは作者2人も「最悪だ」と認めており、納期に間に合わなかったことを言い訳にこのようなオチになったと語っている。
(引用元:‘South Park’: Matt Stone and Trey Parker Name Their 15 Best Episodes (and 53 Worst))
第4位『Britney’s New Look』(S12E02)
大スターのブリトニースピアーズがマスコミから逃れるためサウスパークへ逃亡!?彼女のスクープ写真を撮るため主人公たちも彼女を追うのだが・・・
これはただ胸糞悪いだけでなく、マスコミやそれを取り巻く我々視聴者の在り方について考えさせられる名エピソードであり、問題エピソード。
大スターの歌手ブリトニー・スピアーズはプライベートでもマスコミに追われる日々にうんざりしてコロラドの山奥でキャンプをしていたが、そこでもマスコミに見つかってしまう!
しかもこのブリトニーの写真を隠し撮りした人は一般人であり、10万ドルでマスコミに写真を売ったそうだ!
そのニュースを見たスタン、カイル、カートマン、バターズはお金欲しさにカメラを持って、ブリトニーが滞在しているホテルへと向かう。
しかし既にホテルにはマスコミのみならずカメラを持った一般人で溢れかえっていた!
スタンたちは「俺たちはブリトニーの息子だ!」と嘘をつきホテルへ侵入!
マスコミに追われる日々の中、精神衰弱気味のブリトニーはマネージャーから「今からあなたの息子たちが来る」と言われて喜ぶが、部屋に来たのは見ず知らずのスタンたち。
ブリトニーは失望、それにもかかわらずスタンたちは「写真を撮らせろ!」と迫る。
そこでブリトニーは「最高の写真を撮らせてあげる!」と言い、なんと自分の頭をショットガンで撃ちぬいた!!
唖然とするスタンたち...
しかしブリトニーは生きていた!
頭がない状態であるのにも関わらず。
そんな状態であるのにもかかわらずまだマスコミは彼女を追い続ける。
スタンとカイルはせめてもの罪滅ぼしのためマスコミからブリトニーを守ろうとするのだが...
とんでもない展開だらけのエピソード。
ブリトニーを守ろうとするスタンとカイル。
途中でカイルは自分の非を認めながら「ブリトニーから手を引いてほしい!」とマスコミに懇願する。
しかしマスコミは「いや彼女は殺してあげなきゃ。」と言い張る。
続いてマスコミたちは「人間は長い歴史の中で生贄を選び続けていた。古代では若い少女を生贄に。中世では拷問や処刑を見世物にしてきた。ただ現代では写真やテレビを通じてスターを自殺させるだけ。昔ほど暴力的ではない。」と言い放つ。
もっと恐ろしいのはこのブリトニーを追いかけまわして写真を撮ろうとする連中の中に、スタンとカイルの両親や学校の先生までいたことだ。
最終的にブリトニーは大勢の人間に写真を撮られる中で衰弱して死んでしまう。
そしてブリトニーが死んで間もない間で、人々は次世代のスターであるマイリー・サイラスに注目し始める。
このエピソードは怖いし後味も悪いが、何より人間の本性について考えさせられる。
有名人のプライベートの隠し撮りを仕事にしているマスコミも、それを見たがる視聴者も。
有名人に加害している意識が皆無なのだ。
ダイアナ元妃の事故で全員が反省すべきであったのに、もう忘れてしまっている。
(ダイアナ妃は1997年にパリにてマスコミから異常な追跡を受けたため、車でマスコミを撒こうとしたが不慮の交通事故にあって他界した...)
悲しいことにこの低俗なマスメディアの在り方は人間の本性なのではと疑われざるを得ない。
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