マイナーだが良作揃い!?架空スポーツ映画を特集!!

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画像出典:Rollerball HOME | Facebook
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金の鉱脈かもしれない映画ジャンル「架空スポーツ映画」を一挙紹介!!

架空スポーツ映画、それはB級映画の中でもマイナーなジャンルでありながら過小評価されているジャンルでもあると思う。

架空のスポーツを一から作るなんて大変時間がかかるし、また劇中でそれを一から説明しないといけないからテンポも悪くなるからと制作段階でボツになりそうなジャンルの筆頭だと思える。

しかし中には架空のスポーツであるのにも関わらず全世界の人々を楽しませているものがある。

それは映画『ハリーポッター』シリーズに登場する架空スポーツ『クィディッチ』である。

クィディッチは1チーム7人で全員空飛ぶ箒に乗り、楕円状の競技場の上空で2チームが4つのボールを使って対戦するスポーツ。(原作者J・K・ローリング曰く『バスケットボールみたいなもの』

おそらく原作者がこのクィディッチを作中に出した大きな理由は、『魔法の世界も現実世界と同じくスポーツや部活がある』ということを提示してファンタジーな世界に親近感を持たせようとしたのだろう。

だがその狙い以上にクィディッチは映画ファンの間で人気を博し、なんと2003年には『ハリーポッター クィディッチワールドカップ』というゲームキューブ・PS2のソフトが発売されている!



さらに今年2024年9月3日に新しいクィディッチのゲーム『Harry Potter: Quidditch Champions』が発売されるらしい。(ソース:Yahooニュース『ハリー・ポッター』クィディッチを題材にした新作ゲーム『Harry Potter: Quidditch Champions』が9月3日に発売決定』

このように架空スポーツでも爆発的人気を得られる例もあるが、いまだに架空スポーツのみを題材とし映画でクィディッチほどの人気を博した作品はない...

だからと言ってつまらないわけではなく、むしろ面白い作品が多くさらに面白い作品が作られるかもしれない進化の途中のジャンルである!

さらに人によって実在のスポーツをテーマにした映画より楽しめるポテンシャルすらある!!

その理由をひとつひとつ紹介していく!

架空スポーツ映画の良いところ!

架空スポーツが面白ければ最高の掴みとなる!

最初の方に「架空のスポーツの説明をするのにテンポが悪くなる」と説明したが、逆にこの説明が面白ければ視聴者は映画の虜となる。

のちほど紹介する映画『ベースケットボール 裸の球を持つ男』はルール説明を簡潔かつユニークに教えてくおり、さらに冴えないニートでも体育会系イケメンに勝ちうるスポーツだとも実践をかねて説明してくれるため興味を引きやすい!

さらに説明しなくても『ローラーボール』や『ドラゴンロード』みたいに架空スポーツが単純かつ過激すぎて、ルールの説明が一切なくても頭にすっと入ってくるパターンもある!

架空スポーツ映画は普通のスポーツ映画ではできないような導入が可能なのである!

誰でも平等にスポーツの熱さを感じられる!

野球やサッカー、バスケットボールをテーマにしたスポーツ映画はたくさんあるが、その映画のほとんどはそのスポーツのルールを説明しない。

そのスポーツが好きで見に来る人が前提のためわざわざ説明をしないのが普通だが、やはりそのスポーツを知らない人は置いてけぼりになるだろう。

しかし架空スポーツ映画は違う!

視聴者全員が一から架空スポーツを知ることが出来るので、実在スポーツ映画に比べ置いてけぼりになる人がいない。

つまり仮に元々の競技に興味がないゆえに映画『ロッキー』『炎のランナー』を見て熱くなれなかった人がいても、架空スポーツ映画をみて熱くなる可能性もあるのだ!

架空スポーツ映画はスポーツ映画では熱くなれない視聴者にスポーツ映画のような熱さを伝えられる可能性があるのだ!

「架空スポーツ映画=可能性の映画」なのである!

なぜ昔の人は「未来ではスポーツが残酷になる」と思い込んでいたのか?

これに関してはただの疑問であるが、後に紹介する映画『デス・レース2000年』や『ローラーボール』、も『サルート・オブ・ザ・ジャガー』も全て近未来を舞台にしており、どの映画のスポーツも暴力沙汰どころか殺人すらも当たり前の世界観だ。

デス・レース2000年』(1973年公開)の時代設定は2000年。

ローラーボール』(1975年公開)は2018年。

サルート・オブ・ザ・ジャガー』(1989年公開)は23世紀。

しかし現代は昔とは比べ物にならないくらいスポーツの安全性が進化している。

アメフトでも脳震盪を懸念してより安全性の高いヘルメットがつくられている。

2018年では各種メディアが日大アメフト事件の危険タックルを何カ月にも渡って報じていた。

スポーツ観戦のファンに関しては今でも過激だと思われるだろうが、1970~1980年代の阪神ファンは試合中ことあるごとにフェンスを乗り越えて抗議しに来るという無政府状態でもあった。(このような事件は当時の新聞にしっかり残っている。)

過激になるどころかむしろ昔より安全になっているし、さらにeスポーツというケガとは無縁のスポーツも出てくる始末。

いや~、映画のような未来にならなくて本当に良かった!

おすすめ架空スポーツ映画一覧!

『デス・レース2000年』

B級映画の帝王ロジャーコーマン製作!!スリリング満載のチキチキマシン猛レース?!

デス・レース2000年』は1975年に公開された映画であり、近未来の2000年のアメリカを舞台にしたSFアクション映画!(現代では猛烈に過去であるが...)

国民から絶大な人気を誇る“デス・レース”は車でニューヨークからロサンゼルスを目指すカーレース!

しかしこの“デス・レース”レース中に人を殺せばポイントを獲得できるというイカれたモータースポーツだった!

そしてこの映画の見どころとして悪役にアクションスターのシルベスター・スタローンが出演していること!

スタローンは当時まだ無名の俳優でありかなり安いギャラでこの映画に出演したが、公開してから1年後に彼主演の映画『ロッキー』が大ヒットしたため、この映画も注目されるようになった。

ロジャー・コーマンはこのことに関して「あれは安い買い物だった」と言い残した。


『ローラーボール』

近未来ディストピア!!社会的影響力が強すぎるスポーツ選手を潰すために行われる悪の策略!?

ローラーボール(1975年)は2018年の近未来が舞台で、世界はエネルギー・食糧・住居・輸送・通信・娯楽をそれぞれ司る6つの大企業によって支配されており、そんな中人々がローラーボールというスポーツに熱中しているという設定。

デス・レース2000年』では架空スポーツをより低俗に馬鹿馬鹿しく紹介している節があるが、この『ローラーボール』は危険なスポーツであるのにもかかわらず興行として魅力的なあまり大衆もメディアも人の死に鈍感になっていく様子を真面目に描いている。

実際この映画の監督ノーマン・ジェイソンは社会風刺としてこの作品を描いていたため、公開当初に「この映画に出てくるスポーツ『ローラーボール』を本当の興行としてやりたいから、『ローラーボール』の権利を売ってくれ。」と言ってきたプロモーターが何人もいたらしく、監督はそのたびに激怒したという。

主演は『ミザリー』で監禁された小説家ポール・シェルダンを演じたジェームズ・カーン


『ドラゴンロード』

ジャッキー・チェン主演・監督の意欲作!!カンフーと架空スポーツと青春を融合させた実験エンターテインメント映画!!

ドラゴンロードは1982年に公開されたアクションスポーツ青春映画であり、ジャッキー・チェンが海外進出を狙って試行錯誤していた時期に作られた作品!

舞台は1910年代の中国の農村、ジャッキー・チェン演じる不真面目な村の名士の御曹司ドラゴンが中国の国宝を海外に売ろうとしている盗賊団と戦うというもの。

その盗賊団との闘いの合間に架空のスポーツシーンが挟まれるという構成。

この作品に出てくる架空スポーツは「ドラゴンキッカー」と「ゴールデンポイント争奪戦」の2つ。

ドラゴンキッカー」は2チームで争われる球技で、バドミントンの羽みたいなものを主に足を使ってパスして敵のゴールにシュートするスポーツ。

ゴールデンポイント争奪戦」は4チーム(各々20人)が高さ20メートル近い櫓の上にある「金饅頭(金色のラグビーボール)」みたいなものを奪い合い自分の陣地に運んだものが勝ちとなるスポーツ。

色んな要素を詰め込み過ぎて、結局どんな映画なのかがわかりづらくなっているが架空スポーツのシーンはやはり迫力がある!

特に「ゴールデンポイント争奪戦」の激しさは尋常ではなく、「これ撮影中にケガで死ぬ人もいるんじゃ?」と心配になるレベル。(調べたら2名のスタントマンがお亡くなりになってました...)

Amazon Primeで視聴できるのでおすすめです!


『サルート・オブ・ザ・ジャガー』

マッドマックス』×ラグビー!?荒廃した未来を超過激スポーツで生き抜く物語!!

サルート・オブ・ザ・ジャガー(1989年公開)は23世紀の全文明が滅んで荒廃した世界が舞台で、主人公のサロンが”ジャガー”と呼ばれるスポーツで生き抜くという物語。

世界観がほぼ『マッドマックス』ではあるが、暴力ではなく暴力的スポーツ”ジャガー”の中で戦うという特殊なストーリー。

この映画の特徴は全文明が滅んで荒廃した世界であるのにも関わらず、”ジャガー”に興じる主人公たちが過酷な練習を経てプロチームに挑むという熱いストーリーが展開されること。

主人公チームが”ジャガー”をする理由は、プロのリーグに入れば裕福な生活が出来るためである。

このような内容であれば別に荒廃した世界が舞台じゃなくてもいいのではないかとも思えるが、このスポーツは男女関係なく行われており、ヒロインのキッダが屈強な男たち相手に勇敢に戦う姿にこちらも熱くなる!

架空のスポーツであるのにもかかわらず、スポーツ映画さながらの熱さを感じられる映画の筆頭だと思う!

主人公のサロンを演じるのは『ブレード・ランナー』のレプリカントや『ヒッチャー』のジョン・ライダーを演じた個性派俳優のルドガー・ハウアー


『ベースケットボール 裸の球を持つ男』

サウスパークの作者2人がW主演を務めたコメディスポーツドラマ

ベースケットボール 裸の球を持つ男は1998年に公開されたコメディスポーツ映画!

冴えないニートの2人組、”クープ”と”リーマー”は高校の同窓会(※呼ばれていない)に参加。

同窓生たちから全く相手にされない二人はパーティー会場を離れて、バスケをして遊んでいた。

そのとき体育会系の男たちが二人に金を賭けたバスケの勝負を挑むが、クープとリーマーは「ベースケットボール」というオリジナルスポーツをその場で考案し、「ベースケットボール」で体育会系の男たちを圧倒してしまう!!

その後全米で「ベースケットボール」が流行し、ついにプロリーグが設立されるようになったというお話!

「ベースケットボール」とは簡単に言えば「野球」+「バスケットボール」

シューターは距離に応じたヒット・二塁打・三塁打・ホームランを選べて、シュートを決めれば成功!

ディフェンスはシューターに触れない限りの邪魔をする。(大きい音で驚かしたり、挑発したり)

ほとんど野球のルールと変わらないが、ピッチャーとバッターの関係がシューターとディフェンスに変わっただけというスポーツ。

やろうと思えば現実でもできなくはないスポーツでぜひやってみたくなる!

またこの映画の製作・監督・脚本を務めるのは裸の銃を持つ男シリーズで有名なデヴィッド・ザッカーであり、ハイテンポのお下劣ギャグが随所にあるためハマる人はとことんハマる作風!


外部リンク

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