『ショーン・オブ・ザ・デッド』ゾンビコメディ映画の金字塔

スポンサーリンク

「コルネット3部作」第一弾!最高のダメ男2人の友情を描くゾンビコメディ!

『ショーン・オブ・ザ・デッド』(2004年)は「コルネット3部作」の1番目の作品。

ゾンビ映画の歴史はかなり長く、1978年公開された『ゾンビ』の大ヒットによって80年代は”ゾンビ映画ブーム”が起きた!

しかし90年代に入るとゾンビ映画ブームは終焉を迎えた...

だが2000年代に入ると『28日後』『バイオハザード』の大ヒットにより、ゾンビ映画リバイバルが起きる!

このリバイバルの流れで製作され大ヒットを記録した映画が『ショーン・オブ・ザ・デッド』!!

あらすじ

ロンドンの家電量販店に勤める冴えないショーンは、親友でありニートのエドと一緒に堕落した生活を送っていた。

ショーンの恋人リズは、ショーンの頼りなさにうんざりしていた。

ある日ショーンはリズとのディナーの予約をし忘れたのを機についに彼女に振られてしまう...

意気消沈したショーンは行きつけのパブ”ウィンチェスター”でエドと一緒にやけ酒をする。

やけ酒した日の翌朝...

ロンドンの街はゾンビで溢れかえっていた!!

ショーンは母親と元恋人リズを救うため、エドを率いてゾンビの群れに立ち向かう!!

見どころ

馬鹿らし過ぎるゾンビ対策!

『ショーン・オブ・ザ・デッド』にはゾンビ映画特有の緊張感がまるでない。

それもそのはず。

誰も真面目にゾンビを対処する意思が感じられないからだ。

レコードをフリスビーのように投げてゾンビを倒そうとしたり。

挙句の果てにゾンビのフリをしてゾンビの群れに入ってやり過ごしたりと完全にふざけている。

緊張感が一切ない!

またゾンビも歩くだけのタイプだったのも、緊張感が和らいだ要因だと思う。

ダメ男の成長物語!?

改めて言うと「コルネット3部作」は3つのテーマを共通して描いている。

  • 「集団の中の個人」
  • 「成長すること」
  • 「ひっきりなしに襲ってくる思春期の危険」

3つ目の「ひっきりなしに襲ってくる思春期の危険」とあるが本作の主人公”ショーン”は29歳の社会人。思春期と無縁のように思える。

しかしショーンは大人になれないアダルトチルドレン。

彼女リズとの将来を全く考えず、一緒に住んでいるニートの親友エドばかりとつるむような奴だった。

しかしそんな頼りない主人公”ショーン”が彼女のリズにフラれたことで、初めて人生設計について考えるようになる。

ショーンは無能なりに義父との確執や元カノのリズとの関係修復に向き合おうとする。

この行動がなんだか可笑しくて、一方で応援したくなる。

ゾンビコメディは製作陣たちの生活の延長線上にあった?!

監督のエドガー・ライトも公言しているが本作は名作ゾンビ映画『ゾンビ』のパロディである。

またエドガー・ライトは映画の発案者でもあり、

  • エドガー・ライトとサイモン・ペッグ、ニック・フロストがアパートで宅飲みしていたこと。
  • エドガー・ライトが夜遅くにバイオハザード2をプレイしていたこと。
  • エドガー・ライトが早朝散歩中に「ロンドンでゾンビが出たらどうなるだろう?」と思ったこと。

の3点が『ショーン・オブ・ザ・デッド』が製作されるきっかけとなったと言われている。

またサイモン・ペッグ、ニック・フロストは映画内でも毎回同じパブ”ウィンチェスター”で酒を飲んでいるという役をしているが、本人たちも実生活で同じパブで毎晩飲むような生活をしていた。

つまり映画ではダメ男の役を二人とも自然に演じていたのだ!(失礼な言い方だけど...)

それゆえにわざとらしさがないため、彼らのアホっぷりに違和感を抱かず映画に没入することが出来る。

このような点が『エンターテインメント・ウィークリー』誌「ゾンビコメディ・ベスト12」(2014年)の第1位に選ばれるゆえんなのではないのだろうかkuorad

名曲を効果的に使う!

コルネット3部作」は劇中歌のチョイスが素晴らしい!!

本作の『ショーン・オブ・ザ・デッド』も例外ではない。

ただ名曲を流すだけでは、二流の映画がやること。

然るべき状況・然るべきタイミングで名曲を流す必要がある。

それが一流!


『ショーン・オブ・ザ・デッド』の前半の下り。

主人公ショーンが日曜の早朝に二日酔いの状態でテレビをつけチャンネルを次々と回す。

するとそこでThe Smiths『Panic』が一瞬流れる。

ホントに一瞬流れるだけだが、主人公の住むロンドンでゾンビによるパニックが発生していることを暗示する粋な演出だ。

また主人公たちはゾンビたちの群れから逃れ、最終的に行きつけのパブ”ウィンチェスター”に逃げ込む。

するゾンビ化したパブの店主が出てきたときに、ジュークボックスが誤作動を起こしQueen『Don’t Stop Me Now』が流れる。

大音量のためゾンビの大群がパブに向かい始めるが、ジュークボックスの止め方がわからない。

そして主人公たちはジュークボックスを止めるのを諦めて、『Don’t Stop Me Now』の曲に合わせてゾンビ化したパブの店主と戦う!

このシーンが本当に面白い!!

映画史上一番『Don’t Stop Me Now』を効果的に使ったシーンだと思う。


また映画のエンディングには同じくQueen『You’re My Best Friend』が流れる。

この選曲の良さは本作を観ないとわからない。

映画のオチは言わないが、映画のラストに相応しいチョイスになっている。

ぜひ確かめてほしい!!

視聴するには?

現在『ショーン・オブ・ザ・デッド』NetflixAmazon Primeで視聴可能だ!

人気作のため滅多なことがない限り配信が停止になることはないだろう。

外部リンク

コメント

タイトルとURLをコピーしました