日本で人気の火が付き、その後本国アメリカでも成功を収めたビッグ・イン・ジャパンを代表するパワーポップバンド!!
このブログではスモール・イン・ジャパンと呼ばれる世界的に有名であるのに日本でのみあまり知られていないバンドをいくつか紹介してきた。
以下のようなバンドである。
しかし今回紹介するバンドはビッグ・イン・ジャパンと呼ばれる、本国アメリカやイギリスで人気が伸び悩んでいたが日本での大ヒットにより世界的なバンドとなる存在!
Cheap Trick(チープ・トリック)はまさしくビッグ・イン・ジャパンの代表的バンドである。
彼らは1973年に結成され1977年にメジャーデビューしたものの、デビューアルバム『Cheap Trick』はヒットチャートにすら乗らないレベルであった。
その後2ndアルバム『In Color(蒼ざめたハイウェイ)』もUSビルボード200で73位と期待以上のヒット作とはならなかったが、なぜか日本のオリコンチャートで30位と本国以上の人気を博す!
Cheap Trickは日本での人気が上がったことで1978年に武道館ライブを開催し大成功を収める!!
このときに録音されたライブアルバム『チープ・トリックat武道館』が最初に日本で発売されて、オリコンチャート12位を記録!!
さらに元々『チープ・トリックat武道館』は日本でのみの発売を想定していたが、日本での大人気っぷりからこのアルバムがアメリカに逆輸入される形で人気を博す!!
その後Cheap Trickは本国アメリカでも人気バンドとしての地位を確立したのであった!!
日本の音楽市場がアメリカ音楽市場に影響を及ぼすことを証明した出来事のため、日本人としてなんだか誇らしい気分になる。
またそもそもCheap Trickはパワーポップと言うジャンルの形成に多大な貢献をしたレジェンドバンドであり、NirvanaやPearl Jam、The Smashing Pumpkinsなどのオルタナティブバンドに多大な影響を与えている。
彼らの輝かしい功績を名曲・名盤と共に紹介する!!
メンバー
ロビン・ザンダー
ボーカル/ギタリスト。
実は2代目ボーカルであり、1974年に初代ボーカルのランディ・ホーガンの後釜としてCheap Trickに加入。
サラサラのロングヘアーであり甘いルックスという「70年代少女漫画のハンサムキャラ」さながらの見た目で日本ではすぐに人気を博した!!
日本では『王子様』と呼ばれていた。(そう呼ばれる所以は当時日本で影響力のある洋楽雑誌『ミュージック・ライフ』のマーケティング戦略によるものが大きい。)
しかし彼の持つ華と同等にボーカリストとしての実力も高く、特にライブでのパフォーマンスの高さは類まれなるものである。
彼のボーカルスタイルに影響を受けたというミュージシャンは
- アクセル・ローズ(Guns N’ Roses)
- ジョー・エリオット(Def Lepard)
- ヴィンス・ニール(Mötley Crüe)
- ビリー・ジョー・アームストロング(Green Day)
- カート・コバーン(Nirvana)
- エディ・ヴェダー(Pearl Jam)
- ビリー・コーガン(The Smashing Pumpkins)
とジャンル問わずに後を絶たない。
リック・ニールセン
ギタリスト。
実は両親共にオペラ歌手と言う音楽一家で育ったため、幼いころから音楽に触れていた。
バンドの楽曲のほとんどを作曲している。
ライブでは特徴的なキャップとコミカルなファッションで少しおちゃらけたパフォーマンスでライブを盛り上げる!!
その真骨頂と言えるのが彼がライブで扱う5ネックギターである↓
阿修羅や千手観音専用みたいなギターを演奏する姿はいつ見ても弾きにくそうで笑える!
コミカルさが目立つ彼であるが、テクニックには業界内でも定評がありヤードバーズ、ジョン・レノン、ホール & オーツ、モトリー・クルー、フー・ファイターズなどの新旧アーティストのアルバムにゲスト参加している。
トム・ピーターソン
ベーシスト。
ギタリストのリック・ニールセンとドラマーのバン・E・カルロスとは中学・高校時代からの友人。
彼が使う楽器もリック・ニールセンの使う5ネックギターと負けずとも劣らない奇妙な楽器、12弦ベースを使用している!(通常のベースの弦の数が4本なので、その3倍!!)
この楽器はHamer Guitarsとトム・ピーターソンが共同で開発した世界初のモデルであった。
彼もまたドノヴァン、ミック・ジャガー、ウィリー・ネルソン、ハリー・ネルソンなどの大物ミュージシャンとのコラボをしている。
また2014 年にトムと妻アリソンはRock Your Speechという自閉症スペクトラム障害の理解・認識を促進し、音楽を通じて自閉症を克服させるプログラムを設立するなど積極的に社会活動を行っている。
バン・E・カルロス
ドラマー。
彼もまた音楽に関心を持つ家庭で育っており、12歳の時にポップスに興味を持ち独学でピアノを勉強した。
しかしその後ビートルズにハマったのがきっかけで、14歳のときの誕生日にドラムセットをプレゼントされたことでドラムを演奏するようになる。
はじめは正式にドラムのレッスンを受けていたが、彼は珍しい左利きのドラマーであり、講師から右利きに調整されそうになったことを機にレッスンを断り独学でドラムを学ぶようになった。
彼はジンジャー・ベイカー(Cream)のプレイスタイルに影響を受けている。
次のページからおすすめ曲・アルバムを紹介!!
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