おすすめ曲
I Want You to Want Me
2ndアルバム『In Color(蒼ざめたハイウェイ)』(1977年)、収録曲。
専門家たちからは「真のポップ・ロック・クラシック」と称されており、パワーポップと言うジャンルの形成において重要な曲の一つ!
しかしこの曲は1977年にシングルとして発売されたが、アメリカではチャートにすら乗ることはなかった...
しかしライブアルバム『チープ・トリックat武道館』(1978年)の大ヒットにより、この曲のライブバージョンが改めてシングルとして発売された。
このライブバージョンは原曲よりも若干ハイテンポになっており、さらにノリが良く聞きやすくなる!!
そのバージョンがUSビルボードホット100にて7位、100万枚以上の売り上げを記録した。
日本のオリコンチャートでは1位を記録した。
The Smashing Pumpkinsがこの曲をカバーしている。
またディズニーが2008年に企画したガールズバンドのプロジェクトにて結成されたバンド、KSMはこの曲のカバーにより人気を博す。
The Smashing Pumpkins ver.
KSM ver.
Clock Strikes Ten
2ndアルバム『In Color(蒼ざめたハイウェイ)』(1977年)、収録曲。
イントロで学校のチャイムのメロディをギターで弾くという印象的な始まり。
バンドの中でもハードロック寄りの曲。
またほのかに50年代~60年代のクラシックで明るいロックソングのような雰囲気も感じる。
元々アメリカ本国ではシングル曲ですらなかったが、日本での人気がありすぎて日本でのみシングルとして発売された。
その結果日本のオリコンチャートで1位を記録!!
Surrender
3rdアルバム『Heaven Tonight(天国の罠)』(1978年)、収録曲。
はじめて聴く方におすすめの曲!!
エネルギッシュでありながらポップ、いつでも明るい気分に乗れるCheap Trick屈指の名曲!!
しかし歌詞は70年代の若者が両親世代に対する複雑な感情を描いている。
両親世代は第2次世界大戦を経験しているので、子供に高圧的に接して敵わないが、それでも自分の意見を通したいという気持ちを描いたもの。
歌詞の中でバンドのKISSが登場するが、これはCheap TrickがよくKISSにライブのサポートアクトを依頼されていたので、そのことに対して感謝の意を込めてのことであった。
バンドとして初めてUSビルボードホット100に乗った曲であり、最高位は62位であった。
ローリング・ストーン誌の『オールタイム・グレイテスト・ソング500』(2021年版)では365位にランクイン。
またZebraheadがこの曲をカバーしている
Zebrahead ver.
Dream Police
4thアルバム『Dream Police』(1979年)、収録曲。
Cheap Trickの中でももっとも独創性のあるポップソング!!
ギターパートとドラムのフックの効いた構成や中毒性のある合唱しやすいポップな歌メロが総合的に爽やかな雰囲気でまとめられている。
しかしその反面、アウトロでは不協和音を多用した実験的な部分も見られる。
だが気になるのが歌詞の内容...
「ドリームポリスと呼ばれる連中が人の夢にまで出てきて襲ってくる」という内容であり、聞く人によっては作詞した人を心配するかもしれないレベル...
こんな歌詞であるのにも関わらずバンドで1,2位を争うほど爽やかなポップソングだからなんだか不思議なものだと思う。
USビルボードホットチャートでは26位を記録!!
If You Want My Love
6thアルバム『One on One』(1982年)、収録曲。
中期の傑作でありロマンティックな雰囲気溢れるスローポップソング。
ベーシストのトム曰く、「これまで作った中でも最高のビートルズソング」と称している。
たしかにビートルズへのリスペクトが色濃く出た曲であり、ビートルズの「While My Guitar Gently Weeps」に似ている箇所がある。
USビルボードホットチャートでは45位を記録!!
また何故かオーストラリアのヒットチャートでは2位と大ヒットを飛ばした!
The Flame
10thアルバム『Lap of Luxury』(1988年)、収録曲。
彼ら最大のヒットを記録したバラードソング!
しかしこの曲を作曲したのはCheap Trickではなく、外部のソングライターであるボブ・ミッチェルとニック・グラハム。
なぜ外部のソングライターが書いた曲を歌っているかと言うと、この頃バンドの人気が少し下がりつつあったため所属レコード会社の指示により外部のソングライターが書いた曲を歌うこととなったのだ。
USビルボードホットチャートでは1位を記録!!
このように商業的には大成功したが、当時専門家たちからは彼らの持ち味であるポップロック路線を捨てたという悪い印象を与えてしまった。
このようなことからバンドはこの曲に対してあまり良いイメージを持っていない。
しかしこの曲は新たなファン層の獲得や離れそうになった従来のファンを留めたりなど重要な役割を果たしているため一概に悪い曲とも言えない。
おすすめアルバム
『In Color(蒼ざめたハイウェイ)』(2ndアルバム/1977年)
ハードロック路線から少しポップを要素を加え、Cheap Trickのスタイルが確立されたアルバム!!
1stアルバム『Cheap Trick』(1977年)が商業的に大失敗したのを糧に、彼らはより洗練されてなおかつポップなサウンドを追求する。
結果としてパワーポップと言うジャンルのクラシックとして専門家たちからは高く評価されている。
今でこそ『I Want You to Want Me』・『Clock Strikes Ten』・『Southern Girl』など名曲ぞろいだがアメリカのチャートアクションは良くなかった。
しかし日本での人気が高かったことや『チープ・トリックat武道館』の大ヒットにより再評価され、今では全米で100万枚以上の売り上げを記録している。
USビルボード200では73位にランクイン。
日本のオリコンチャートでは30位にランクイン。
2003年に発表された「ローリング・ストーンの選ぶオールタイム・ベストアルバム500」にて443位にランクインされた。
『Dream Police』(4thアルバム/1979年)
バンド史上最もヒットしたスタジオアルバム!!
『チープ・トリックat武道館』の大ヒットにより勢いが増した彼らだが、このアルバムは同じ路線ではなより複雑なポップロックを目指すようになる。
不協和音の導入やオーケストレーション、バラード曲など今までになくバリエーションが増えたアルバム。
結果として商業的に成功を収め、キャリアハイのチャート記録を誇る。
USビルボード200チャートで6位を記録!
日本のオリコンチャートでは4位にランクイン。
『チープ・トリックat武道館』(ライブアルバム/1978年)
ビッグ・イン・ジャパンという言葉を世界に広めた歴史的に最高級のライブアルバム!!
当時アメリカでは無名の存在であったが、なぜか日本で人気が爆発した。
この日本での人気を受けてCheap Trickは日本での公演を敢行!!
このときのライブ音源を日本用のプロモーションとして販売したのがこの『チープ・トリックat武道館』!!
セットリスト19曲の内、10曲を選んで収録!(日本人好みのポップな曲を中心に選んだという。)
しかしこのライブアルバムが爆発的にヒットし、アメリカ本国に逆輸入される形で人気を博す!
このアルバムの大ヒットにより海外アーティストたちに武道館の名を広めた!
しかしこのアルバムは武道館とあるのにも関わらず、音源そのものは大阪厚生年金会館(現・オリックス劇場)でライブを行ったもの。
というのも当時Cheap Trickは武道館と大阪厚生年金会館の両方で行って大成功を収めており、両方の音源を録音していた。
ライブアルバムをリリースするとなったときにプロデューサーのジャック・ダグラスは、武道館の音源はテープの状態が酷く使い物にならず、大阪厚生年金会館の音が最高ではないが悪く無かったためそちらを使ったらしい。
しかし武道館の日本におけるネームバリューを考慮して、タイトルを『チープ・トリックat武道館』としたそうだ。
USビルボード200チャートで4位を記録!
カナダのアルバムチャートでは1位を記録!!
2003年に発表された「ローリング・ストーンの選ぶオールタイム・ベストアルバム500」にて228位にランクインされた。
またローリングストーン誌が発表した「音楽史上最高のライヴ・アルバムベスト50」にて13位にランクイン。
またこのアルバムに収録されなかった他の音源を含めた全19曲が収録されたライブアルバム『At Budokan: The Complete Concert』も発売中↓
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