おすすめ曲
My Generation
『My Generation』(1stアルバム/1965年)、収録曲。
バンドの代名詞的ナンバー!!
曲の内容は「年上の世代が自分たち若い世代の悪口を言っているので、そんな風になるくらいなら若いうちに死にたい」という内容であり、当時のモッズたちの心を代弁した歌であった。
特筆すべきはベースソロのカッコよさ!!
曲中にベース以外のサウンドが消えた状態でベースソロが奏でられるのであるが、この短いフレーズのなかでアグレッシブかつクールなベースサウンドを奏でる。
ロック史上初のベースソロとも呼ばれており、当時あまりにメロディックなベースラインのため「ギターソロではないか?」と疑われたという。
バンド初ヒットシングルでありUKシングルチャートで2位を記録した。
2021年にローリングストーン誌が発表した『史上最高の500曲』にて232位にランクインした!
この楽曲は多数のアーティストからカバーされており、パティ・スミスやGreen Day、Oasis、Iron Maiden、木村カエラなどがカバーしている。
The Kids Are Alright
『My Generation』(1stアルバム/1965年)、収録曲。
正統派ブリティッシュポップソング!
この曲は先述の『My Generation』と共にモッズカルチャーを代表する曲の一つに数えられる。
The Offspringの『The Kids Aren’t Alright』はこの曲をヒントにしていると言われている。
Pinball Wizard
この曲が収録されているアルバム『Tommy』(4thアルバム/1969年)はロックオペラであり、トミーという少年がトラウマにより三重苦(目が見えない・耳が聞こえない・話せない)に陥り、三重苦を克服するために成長していく物語を描いている。
そしてこの『Pinball Wizard』(邦題:ピンボールの魔術師)はトミーがピンボールの才能を発揮して当時のチャンピオンたちを蹴散らしていく様子を曲にしている。
また映画『Tommy』ではエルトン・ジョンがピンボールの魔術師に扮してこの曲を歌っているのだが、このカバーが素晴らしいため是非とも聴いてほしい!
Baba O’Riley
『Who’s Next』(5thアルバム/1971年)、収録曲。
彼らのライブ定番ソングであり、クラシックロックの傑作!!
またロック史で最初にシンセサイザー・シークエンサーを効果的に利用したイントロはリスナーに高揚感と名曲に間違いないという確信を与えてくれる。
また曲名はピートと交流があったインドの導師メヘル・ババとミニマル音楽家のテリーライリーを組み合わせたもの。
この曲は1971年に発表された曲であるのにもかかわらずタイアップ数が異常で、『バグズ・ライフ』(1999年)・『アメリカン・ビューティー』(1999年)・『バイオハザード4』(2012年)・『フリーガイ』(2021年)など幅広い世代の映画で登場する。
特に有名なのはアメリカの人気ドラマ『CSI:ニューヨーク』のオープニングテーマとして2004年から2013年まで使用されたことで若い世代にも認知されたと思う。
ローリング・ストーン誌の『オールタイム・グレイテスト・ソング500』(2021年版)では159位にランクイン。
Won’t Get Fooled Again
『Who’s Next』(5thアルバム/1971年)、収録曲。
邦題では『無法の世界』として知られており、先ほど紹介した『Baba O’Riley』と同様にシンセサイザーとハードロックを見事に融合した名曲である!!
また作曲者のピートはロックについて『(ロックは)別に俺たちを苦悩から解放してもくれないし、逃避させてもくれない。ただ、悩んだまま踊らせるのだ』と語ったことがあり、この曲はこの発言の延長戦上のメッセージを伝えてくれる。
明るい曲調であるが、革命や政権交代などがあっても人々はまた同じ過ちを繰り返しているだけという厭世的な内容である。
そのため右翼的思想とは全く別の物だが、保守派の歌として扱われることも多いためピート自らがそのことに対して苦言を呈している。
この楽曲はアメリカの人気ドラマ『CSI:マイアミ』のオープニングテーマにも起用された!
ローリング・ストーン誌の『オールタイム・グレイテスト・ソング500』(2021年版)では295位にランクイン。
5:15
『Quadrophenia』(6thアルバム/1973年)、収録曲。
イントロは穏やかなピアノアルペジオでしっとり始まるが、ピアノパートが終わるとホーンセクションやギター・ベースが大音量でかき鳴らされ最大の盛り上がりを見せる!!
またこの曲が収録されている『Quadrophenia』はジミーという青年を軸にしたロックオペラであり、曲名の『5:15』とはジミーが5時15分の電車でブライトンに行き、過去の自分を回想するという内容。
朝起きて初めに聞きたいThe Whoの名曲!!
おすすめアルバム
『Tommy』(4thアルバム/1969年)
『Tommy』(4thアルバム/1969年)はロック史上一番初めに商業的成功を収めたロックオペラアルバム。
このアルバムはトミーという少年がトラウマにより三重苦(目が見えない・耳が聞こえない・話せない)に陥り、三重苦を克服するために成長していく物語である。
1975年に映画化しており、The Whoのメンバーを含めエリック・クラプトンやエルトン・ジョン、ティナ・ターナー、ジャック・ニコルソンなど大物が参加している。
UKアルバムチャートで2位を記録。
またUSビルボード200では4位を記録した。
ローリング・ストーン誌のThe 500 Greatest Albums of All Time(2020年改訂版)では190位にランクインした。
『Who’s Next』(5thアルバム/1971年)
『Who’s Next』(5thアルバム/1971年)はハードロック×シンセサイザーのサウンドを確立した記念的名盤!!
当初ピートは前作の『Tommy』のようなSFロックオペラ『ライフハウス』というアルバムを構想していたが、『ライフハウス』のテーマがあまりにも難解すぎるという理由によりマネージャーから制作中止を言い渡された。
※『ライフハウス』は近未来で人々が自宅にある体験スーツでしか娯楽を体験できないディストピアを舞台にしたSFオペラであり、このテーマはネット社会やVRを予言していると今になって評価されている。
制作中止により気を落としたピートであったが、この『ライフハウス』のために書き下ろした楽曲を編集して制作したのが本作の『Who’s Next』である。
本作にシンセサイザーやシークエンサーなどを取り上げたのは、構想にあった『ライフハウス』がSFオペラであったため近未来的サウンドを意識した名残である。
このハードロック×シンセサイザーのサウンドはロック界に衝撃を与え、商業的にも批評的にも成功を収めた!!
UKアルバムチャートで1位を記録。
またUSビルボード200では4位を記録した。
ローリング・ストーン誌のThe 500 Greatest Albums of All Time(2020年改訂版)では77位にランクインした。
『Quadrophenia』(6thアルバム/1973年)
『Quadrophenia』(6thアルバム/1973年)は邦題で『四重人格』と呼ばれており、上記の『Tommy』(4thアルバム/1969年)以来のロックオペラである。
架空のモッズ青年ジミーの4つの人格と精神的な葛藤を軸とした物語であり、このアルバムを元に映画『さらば青春の光』が制作されたという。
ただジミーは本当に四重人格というわけでなく、The Whoのメンバーそれぞれ4人の特徴を混ぜた存在であるという意味。
同じロックオペラである『Tommy』と違って、本作はより現実的で観客が共感できる青春劇を描いている。
また当時The Whoのメンバーたちはバンドとしての活動以外にも注力していた時期であり、商業的にも批評的にも成功している『Tommy』と『Who’s Next』を超えないといけないという重圧があったときだった。
そんな状況であるからこそ4人の苦悩を持つジミーというキャラクターをよりリアルなものへと変えることが出来たし、リスナーにとってイメージしやすい人物像になったと思う。
結果『Who’s Next』で確立されたハードロック×シンセサイザーのサウンドをさらに進化させ、『Tommy』以上にテーマがはっきりしたコンセプトアルバムである本作を制作!
彼らの最高傑作として名高い名盤として後世に語り継がれている。
USビルボードアルバムチャートにて2位を記録!!
またUKアルバムチャートでも2位を記録した!
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