ミクスチャー創成期から第一線でライブを続けるレジェンド
ミクスチャーというジャンルの形成を80年代から支え続け、今でも活躍するバンドなんてRed Hot Chili PeppersかJane’s Addiction、Faith No More、そしてFishboneくらいだと思う。
Fishboneは他の3バンドに比べるとあまり商業的成功は収めていない。
しかしただ純粋に音楽を聴いて気分を盛り上げたいという願いを、十分にかなえてくれるバンドはその中だとダントツでFishbone!
本当に頭一つ抜きんでている。
ならなぜ他の3組ほど売れなかったのか?
それはFishboneが明るい音楽ばかり作曲を続けるからだと思う。
人間の気持ちというのは不思議なもので、悲しみを吹っ飛ばしてくれる音楽より、悲しみに寄り添ってくれるしんみりした曲の方が好まれることが多い。
まさに90年代のオルタナティブシーンではそのような傾向がより強くなった。
Fishboneにはしんみりした曲はほとんどない。
それが短所でもあり長所でもある。
Fishboneはロックに詳しくない人でも楽しく躍らせることが出来る魔法のような音楽をする天才集団である!
彼らが『ベストヒットUSA』でインタビューを受けている動画を見れば一目瞭然!
即興ラップが本当にカッコイイ!
そんな彼らの音楽について紹介します!
略歴
結成~1stアルバム『In Your Face』(1979年~1987年)
1979年、Fishbone結成。
当時彼らは中学生であった!
メンバーは
- アンジェロ・ムーア(ボーカル・サックス)
- ジョン・ノーウッド・フィッシャー(ベース・ボーカル)
- ケンダル・ジョーンズ(ギター)
- 「ダーティ」ウォルター・A・キビーII(トランペット・ボーカル)
- フィリップ ・フィッシュ・フィッシャー(ドラム)
- クリストファー・ダウド(キーボード・トロンボーン)
という大所帯のバンドであった。
彼らはスカ・ファンクバンドとして注目を集め、ロサンゼルスのクラブシーンで活躍した。
同じ地域に住むRed Hot Chili PeppersやPsi Com(Jane’s Addictionの前身バンド)と交流があった。
そして1983年、メジャーレーベルの「コロンビアレコード」と契約を結ぶ。
その後1985年にファーストシングル「Party Ground At The Zero」でデビュー。
続いて同年にEP「Fishbone」を発表!
翌年1986年には1stフルアルバム『In Your Face』をリリースする。
バンドは徐々に人気を集めて1987年にはBeastie Boysのツアーのオープニングアクトに抜擢された。
隆盛~成熟(1988年~1994)
1988年、2ndアルバム『Truth and Soul』をリリース。
今までの音楽性に加えてロックやソウル、メタルのギター等がフューチャーされたことで、バンドはさらに洗練されていく。
シングル曲の「Freddie’s Dead」というファンクの大御所カーティス・メイフィールドのカバー曲がMTVを中心に人気を博す。
アルバムは専門家からも高い評価を得た。
またこの年からFishboneはRed Hot Chili Peppersと合同で全国ツアーを行い、アメリカ国内でのミクスチャーロックの普及に尽力を尽くした。
1991年に3rdアルバム『The Reality of My Surroundings』をリリース。
このアルバムからモダンジャズの巨匠マイルス・デイヴィスと仕事をしたことがあるジョン・ビッガムがギター・キーボードとして参加。
アルバムは商業的成功を収め、USビルボードチャートで49位を記録。
またシングルカットされた「Sunless Sunshine」はUSビルボードのモダンロックチャートで7位を記録。
「Everyday Sunshine」もUSビルボードのモダンロックチャートで14位を記録しヒットした。
1993年に4thアルバム『Give a Monkey a Brain and He’ll Swear He’s the Center of the Universe』を発表した。
しかしこの時期にFishboneのバンド内の緊張が高まっていたため、ケンダル・ジョーンズ(ギター)が精神衰弱によりバンドを脱退。
またジョン・ノーウッド・フィッシャーは誘拐未遂で告訴されてしまう!
裁判の結果無罪になったものの、莫大な法的費用が掛かった。
フィッシャーの法的費用を支援するための慈善コンサートをポルノ・フォー・パイロスが主催した。Primus、Tool、およびAlice in Chainsが参加している。
その後クリストファー・ダウドがバンドを去ってしまう。
レーベル移籍(1995年~2002年)
1995年、彼らの所属しているレーベルの「コロンビアレコード」がソニーに買収される。
Fishboneはレーベルを去り、モータウンレコードの傘下にあるインディーレーベル『Rowdy Records』に所属する。
1996年に5thアルバム『Chim Chim’s Badass Revenge』をリリース。
しかし商業的には失敗してしまう。
その後オリジナルメンバーのフィリップ ・フィッシュ・フィッシャー(ドラム)がバンドを去る。
その後Fishboneはどこともレコーディング契約を結ぶことなく、ツアー活動を中心に行っていた。
2000年にバンドはメジャーレーベル「ハリウッドレコード」と契約!
Fishboneは6thアルバム『Fishbone and the Familyhood Nextperience Present:The Psychotic Friends Nuttwerx』をリリース。
このアルバムでは豪華ゲストが多数参加している。
- Pファンクのリーダー、ジョージ・クリントン
- ジョン・フルシアンテ(Red Hot Chili Peppers)
- フリー(Red Hot Chili Peppers)
- チャド・スミス(Red Hot Chili Peppers)
- リック・ジェームス
- ペリー・ファレル(Jane’s Addiction)
- グウェン・ステファニー(No Doubt)
などが参加した。
アルバムは批評家たちから高い評価を得た。
しかし商業的には上手くいかず、「ハリウッドレコード」との契約は解除された。
しかしその後も精力的にツアー活動を続けていた。
最近~(2003年~)
2003年にオリジナルメンバーの「ダーティ」ウォルター・A・キビーIIがバンドを抜ける。
その後もインディーで活動を続ける。
しかし2010年に「ダーティ」ウォルター・A・キビーIIが復帰!
2016年にはフィリップ ・フィッシュ・フィッシャー(ドラム)が復帰!
2018年にはクリストファー・ダウドがバンドを復帰!
徐々にオリジナルメンバーが集結し始めた。
また一度辞めたケンダル・ジョーンズ(ギター)も正式には復帰はしていないが、去年2020年11月のライブに参加している!
今後もFishboneのオリジナルメンバーでの活躍が楽しみである。
次のページからおすすめ曲・アルバムを紹介!
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