ロックとダンスミュージックを融合! 全世界のクラブシーンに衝撃与えたNew Order
Joy Divisionのボーカル、イアン・カーティスの死後、悲しみに暮れた残りのメンバーたちが結成したバンド、New Order。
彼らは悲しみを超えたあと、世界のダンスミュージックシーンに衝撃を与えて、大勢から愛されるバンドとなった。
また彼らのツアー中の破天荒な行動っぷりは有名で、同じくダンスロックで有名なバンド”ハッピーマンデーズ”のメンバーがNew Orderを「正真正銘の24アワー・パーティー・ピープル」と言わしめたほどだった。
そんな彼らの音楽を紹介します。
メンバー
バーナード・サムナー(ギター・ボーカル)
バンドの作詞・作曲を担当!
作詞・作曲の能力の高さで知られる一方で、歌唱力・演奏力の面で度々議論になる...(よく音程を外す...)
90年代に入るとギターからDTMへと移行していった。
また1990年代ではThe Smithsのジョニー・マーとPet Shop Boysのニール・テナントとユニットを組み「エレクトロニック」というスーパーグループを結成している。
ピーター・フック(ベース)
”フッキー”の愛称で知られる。
ベースをヒザ近くまで低く構えた演奏スタイルと独特なプレイスタイルで有名!
ベースであるのにも関わらず高音域でメロディアスなベースラインを奏でる。
このスタイルは当時彼が中古の性能の悪いアンプを使っていたため、高音域の音しか聴き取れなかったから生まれたものだった。
またプロデューサー業もしており、インスパイラル・カーペッツやザ・ストーン・ローゼズのプロデュースを担当した!
現在はNew Orderを脱退しており、2010年よりピーターフック・アンド・ザ・ライトというバンドで活動中!
スティーブン・モリス(ドラム)
故イアン・カーティスの学生時代の後輩。
彼の「機械的」とも評される硬質的で重みのあるドラミングで、「Stylus Magazinesが選ぶ50人の偉大なドラマー」の第5位に選出されている
趣味が”戦車集め”というクレイジーっぷりも特徴的だ!
ジリアン・ギルバート(キーボード)
メンバーの紅一点。
10代のころテレビでスージー・アンド・バンシーズのライブを見て音楽に目覚める。
その後すぐ”The Inadequates”というガールズパンクバンドを結成。
その後ドラマーのスティーブン・モリスと付き合う。(1993年に婚約!)
Joy Divisionのボーカル、イアン・カーティスの死後、New Orderを結成するにあたり当時のマネージャーがジリアン・ギルバートを推薦し加入した。
おすすめの曲
Ceremony
1stアルバム『Movement』収録曲。
この曲は元々Joy Division時代に作られた曲で、ライブでも演奏されたこともあった。
個人的にはバンドの中で一番好きな曲だ!
そのため曲調はかなりJoy Divisionに近いものになっている。
この曲はRadioheadやGalaxie500がカバーしている。
Blue Monday
コンピレーションアルバム『Substance 1987』収録曲。
バンド最大のヒット曲!
この曲は亡きイアン・カーティスが自殺した月曜日のことを歌っている。
この曲でバンドは大々的にシンセポップ・ダンスビートを取り上げ、新しい時代の流れを切り開いた。
UKインディーチャート1位、UKメジャーシングルチャートで9位を記録!
またアメリカビルボードホットダンスクラブプレイにて5位にランクイン!
アメリカのクラブシーンにも衝撃を与えた!
しかしこの曲は3つのバージョンがある。
- 「Blue Monday」(1983年リリース)
- 「Blue Monday 1988」
- 「Blue Monday 1995」
Age of Consent
名盤『Power, Corruption & Lies(権力の美学)』の一曲目。
シングル曲ではないのにも関わらず、New Orderがライブで必ずやる曲として有名だ!
ポストパンク・ダンスロック史上最も優秀なベースリフなのではないかと思う。
また2020年12月30日にこの曲のOfficial MVが公開された!
Arcade Fire / Smashing Pumpkins / Built to Spill / Yuck など大勢の著名ミュージシャンたちがカバーしている。
Arcade Fire – “Age of Consent”
Built to Spill – “Age of Consent”
Yuck – “Age of Consent”
Perfect Kiss
3rdアルバムの『ローライフ』からリリースされたシングル曲。
シングルでは9分近くある曲だが、アルバムでは4分48秒に短縮されている。
PVも製作されており、PV監督は『羊たちの沈黙』・『フィラデルフィア』で有名なジョナサン・デミ監督!!
UKシングルチャートでは46位を記録。
だがアメリカビルボードのホットダンスクラブプレイのチャートでは5位を記録した!!
True Faith
アルバム未収録のシングル曲。
PVが二人の男のビンタから始まる。
UKシングルチャートでは4位を記録。
だがアメリカビルボードのホットダンスクラブプレイのチャートでは3位を記録した!!
ホットチャート部門でも32位を記録した!
またPVは1988年のブリットアワード・オブ・ザ・イヤーを受賞している。
Round & Round
5thアルバム『Technique(テクニーク)』収録。シングルカットされている。
UKシングルチャートでは21位を記録。
だがアメリカビルボードのオルタナティブソングのチャートでは6位を記録した!!
ホットチャート部門でも64位を記録した!
Regret
6thアルバム『Republic』収録曲。シングルカットされている。
バンドの中でもかなりポップな曲。
商業的には大成功を収めた。
UKシングルチャートでは4位を記録。
だがアメリカビルボードのオルタナティブソングのチャートでは1位、ダンスクラブソング部門でも1位を記録した!!
ホットチャート部門でも28位(バンド最高順位)を記録した!
アメリカのエモバンド、The Get Up Kidsがこの曲をカバーしている。
The Get Up Kids – “Regret”
おすすめのアルバム
『Power, Corruption & Lies(権力の美学)』(2ndアルバム/1983年)
New Orderの、または音楽史に残る歴史的名盤!
このアルバムはJoy Division時代の音楽性と旧来のギターロックからの独立を印象付けたアルバム。
しかしポップなアルバムではなく実験作品。
ロックバンドであったのに、打ち込みやドラムマシーン・シンセサイザーを多用した作風は当時かなり珍しかった。
音楽ジャンルもディスコサウンドだけでなく、ダブやハウスの影響も感じる。
このアルバムがロックとダンスミュージックの調和を示したことで、クラブシーンを中心に世界の音楽シーンに長期的変化をもたらした。
当時のUKインディーチャートで1位を記録。メジャーのUKチャートでも4位を記録した。
ローリング・ストーン誌のThe 500 Greatest Albums of All Time(2003年版)では262位にランクイン。
またピッチフォークが選ぶ80年代の名盤ランキング100で28位にランクインした。
『Technique(テクニーク)』(5thアルバム/1989年)
バレアレスビートやアシッドハウス等のダンスミュージックの影響を濃く受けたアルバム。
専門家たちからの評価が高く、NMEやピッチフォークなどのメディアが本作を絶賛した。
2013年にNMEが発表した「史上最高の500枚のアルバム」で122位にランクインした。
UKアルバムチャートで1位を記録!
USビルボードチャートで32位を記録!
『Republic(リパブリック)』(6thアルバム/1993年)
New Order史上最もチャートの成績が良かったアルバム!
「Regret」・「World」・「Ruined in a Day」と聞きやすい曲がたくさんある。
1993年のマーキュリー音楽賞にノミネートされた。
UKアルバムチャートで1位を記録!
USビルボードチャートで11位を記録!
『Substance 1987』(コンピレーションアルバム/1987年)
彼らのコンピレーションアルバム。
「Blue Monday」や「True Faith」などのスタジオアルバムには収録されていないシングル曲が収録されたアルバム。
コンピレーションアルバムなのに専門家たちからの評価がかなり高い。
ローリングストーン誌が選ぶ『オールタイム・ベストアルバム500』(2012年版)に於いて、363位にランクインしている。
UKアルバムチャートで3位を記録!
USビルボードチャートで36位を記録!
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