The Get Up Kids(ゲット・アップ・キッズ)入門編【おすすめ曲・アルバム】

エモ
画像出典:The Get Up Kids HOME | Facebook
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2000年代のパンク・エモバンドに多大な影響を与えたミッドウエストエモシーンの主要バンド!!

ミュージシャン・バンドをやっていればなるべく多くの人に自分たちの音楽を届けたいと思うし、熱狂してほしいと思うのは自然な欲求だと思う。

しかしそれが望まない形で叶ってしまったバンドの1つが今回紹介するThe Get Up Kids(ゲット・アップ・キッズ)だ。

The Get Up Kidsはエモと呼ばれるジャンルの代表格として認知されており、Sunny Day Real Estateと同様かそれ以上にエモというジャンルを世に広めた重要なバンド。

フォール・アウト・ボーイマイ・ケミカル・ロマンスなど後続のバンドに多大な影響を与えてきた。

しかしながらThe Get Up Kidsは自身をエモと称されることを拒んだ。

というのも彼ら自身はエモというジャンルの音楽をしているという意識がそもそもなかった。(単純にパンクをしていたと語っている。)

またあるジャンルの音楽が流行るとそれに付随したファッションが流行るのが世の常...ロック・ハードロック・パンク・メタル・テクノ・エレクトロなどそれに呼応したファッションが作られる。

エモも例外ではなく、エモファッションという黒髪の上に金や赤のメッシュを入れたり、顔ピアスを着けたりなどのファッションが流行した。

The Get Up Kidsは特にこのような風潮を嫌い、一度自らの音楽性を捨て去ろうとした時期もあった。

彼らは皮肉にも音楽に対して真摯すぎるゆえに大きな成功を掴めなかった...でも彼らは今でも活動を続けている。

僕自身も今後そういうバンドができるだけ長い間人々に影響・感動を与える存在になってほしいので微力ではあるがこのブログで彼らの音楽の魅力を紹介したい。

おすすめ曲

Shorty

1stアルバム『Four Minutes Miles』(1997年)、収録曲。

初期の名作!

元々1996年に当時高校生であったメンバーたちが自費で録音した曲であり、この曲がインディレーベルはおろかメジャーレーベル(エレクトラレコード)からも注目が集まるきっかけとなった。

歌詞は子供から大人になる過程で失った友情を歌うほろ苦いもの。

メロディもギターの疾走感・激しさの中に悲しさが含まれているような複雑な感じ。

歌詞の中にある“I bet you never find another friend like me.”(お前は二度と俺のような友達を見つけられない。)というフレーズは相手への未練と恨みが混じる複雑な感情の揺れ動き、まさしくエモを体現するものだと感じる。

Mass Pike

EP『Red Letter Day』、収録曲。

ファンなら必ずおすすめにあげる名曲!!

でも通だけがわかる名曲という感じではなく、誰でも聞きやすいピュアなポップエモソング!!

イントロのオルゴールサウンドでいきなり心を奪われると同時に穏やかな気分にさせてくれる。

タイトルのMass Pikeとはマサチューセッツ州の道路のことで、歌詞ではその場所での恋の思い出について語っている。

初めて聞く方におすすめ!!

Holiday

2ndアルバム『Something to Write Home About』(1999年)、収録曲。

このアルバムのトップを飾る名曲!

激情・不信・愛・後悔などが入り混じった感情を嵐のような疾走感を感じさせるメロディで表現した曲。

でもどちらかと言えば「休日に君と語り合えるなら幸せ」というフレーズが多用されていることから、ポジティブな曲のようにも思える。

またこのアルバムからキーボードのジェームズ・デウィーズが参加したことから、80年代のようなシンセサウンドがエモというジャンルに上手くマッチしているのも注目ポイント。

これも初めて聞く方におすすめ!!

Action & Action

2ndアルバム『Something to Write Home About』(1999年)、収録曲。

この曲はキーボードリフが大好き!!

洋楽では少し珍しいAメロ・Bメロ・サビというJ-Popのような王道の構成なので、普段洋楽を聞かない人でもなじめる曲かも。

曲のメッセージも「物事を真剣に受け止め過ぎないように、バカを演じることで間違いを正せることもある」という世のつらい出来事を受け流すことを伝えているようで個人的に生き方の参考になった。

Overdue

3rdアルバム『On Wire』(2002年)、収録曲。

この曲はエモというよりアコースティックソフトロック。

というのもバンドがエモというジャンル・枠組みにいれられることにうんざりしだした頃に作曲したのがこの曲であった。

楽曲自体の完成度が高いのにもかかわらず、前作との路線の違いからファンからの評判が芳しくない作品。

でも前後関係を無視すれば良曲であることには変わらないので是非聞いてほしい。

Man of Conviction

4thアルバム『Guilt Show』(2004年)、収録曲。

1分30秒ほどの短い時間で濃密で疾走感あふれるエモいメロディを楽しめる名曲!!

爽やかな雰囲気であるが、歌詞自体は宗教色が感じられる深いもの。

おすすめアルバム

『Four Minutes Miles』(1stアルバム/1997年)

デビューアルバムにして後続のバンドはおろかメジャーシーンで活躍しているバンドにまで影響を与えた名盤!!

このアルバムが制作・発売された時点でメンバー全員20歳未満であった。

それが要因かどうかは定かでないが、このアルバムの歌詞は若い感性かつ複雑な感情を表現したものが多い。

録音状態はあまり良いものだとは言えないが、疾走感とフックの効いたポップなメロディはエモというジャンルの中でも特異なものであった。

このアルバムの影響力は凄まじく、フォール・アウト・ボーイピート・ウェンツ「このアルバムが無かったらフォール・アウト・ボーイは存在していなかった。」と言わしめた。

さらにすごいのは当時既にメジャーシーンで活躍していたblink-182マーク・ホッパスは彼らの音楽性に感銘を受けて、『Take Off Your Pants and Jacket』(4thアルバム/2001年)を制作する上での参考にしたことを公言している。

デビュー作の時点で彼らはパンクロック・エモシーンに重大な影響を与えてしまったのだ。

ローリングストーン誌が発表した「史上最高のエモアルバム・トップ40」にて第21位に選ばれた!

『Something to Write Home About』(2ndアルバム/1999年)

前作の方向性はそのままで曲の完成度・音質が向上した大名盤!

初心者におすすめの名盤!!

正直捨て曲なしの大名盤!!

前作とは違って疾走感のある曲だけでなく、叙情的なメロディに重点をおいて曲もあるのもポイントが高い。(ValentineI’ll Catch Youなど)

またこのアルバムからキーボードのジェームズ・デウィーズが参加したことからより聞きやすいサウンドへと昇華された。

このアルバムは後のエモバンドへ影響を与え、2000代のエモの雛型のような役割を果たした。

またポップパンクとしても高く評価されており、Green Day『Nimrod』blink-182『Dude Lunch』に並ぶ名盤として扱われることがある。

L.A.ウィークリーが発表した「歴代のエモアルバム・トップ20」でも14位になった。

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『Eudora』(コンピレーションアルバム/2001年)

名カバー曲だらけのコンピレーションアルバム!!

このアルバムは既存曲と新曲、そしてカバー曲が大量に詰まったおすすめアルバム。

注目してほしいのはカバー曲。

など僕自身が大好きなバンド・ミュージシャンたちのカバーだらけなのでワクワクが止まらない。

ジャンル問わず様々なミュージシャンから影響を受けていることが感じ取れるアルバム。

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