『悪魔のいけにえ』続編シリーズを紹介!(2・リメイク編)

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原点回帰!『悪魔のいけにえ』を正統派ホラー映画に方向修正したリメイク作品

ホラー映画だけでなく映画業界全般でリメイク・リブート作品が多く、それらが発表されるたびにオリジナル対リメイク・リブートの構造が作られる。

これは宿命とも呼べる。

今回紹介する

  • 『テキサス・チェーンソー』(2003年)
  • 『テキサス・チェーンソー ビギニング』(2006年)

も例外ではない。

これらリメイク作品もオリジナル・ホラー映画の金字塔『悪魔のいけにえ』(1974年)と比較され批評された。

やはりオリジナルが偉大過ぎたため、リメイク作品に対しては批判的な意見が多い。

しかしリメイク作品たちは重要な仕事を果たした。

それはオリジナルの『悪魔のいけにえ』が畏怖すべきホラーであったことを若い世代に伝えたことだった。

原点回帰!

正直な感想をいうと旧シリーズ『悪魔のいけにえ』以外バラエティ映画の要素が強かった。

だがそれも仕方がないこと。

『悪魔のいけにえ』と同じ路線で続編を作ってもかなわないことなんて誰でもわかる。

またオリジナルは低予算だからこその名作であり、第一作目の大ヒットにより膨大な製作費が用意できる続編では第一作目を再現しようがない。

でも当時のファンは『悪魔のいけにえ』のように自分たちを恐怖に突き落としてくれることを期待していたのでは?

そんなささやかな望みをかなえてくれたのが、『テキサス・チェーンソー』(2003年)『テキサス・チェーンソー ビギニング』(2006年)だと思う。

以下それぞれの作品紹介をします。

『テキサス・チェーンソー』(2003年)

まずこのリメイク作品シリーズはオリジナル版の設定を一から作り直している。

旧シリーズのレザーフェイスの家族はソーヤー家であったが、リメイク作品ではヒューイット家になっている。

だがオリジナルの恐怖をもう一度若い世代に伝えようとする熱意がこの作品から感じる。

あらすじはオリジナルの方とほぼ一緒。

5人の若者がテキサス州の田舎道をドライブしていたところ、若者たちが殺人一家ヒューイット家に襲われるという話。

『テキサス・チェーンソー ビギニング』(2006年)

この作品は『テキサス・チェーンソー』(2003年)前日譚

なぜヒューイット家は殺人を生業とするイカれた家族になったのかの物語が映画化された。

とはいってもやっていることは前回と全く変わらない。

だが『テキサス・チェーンソー』(2003年)よりもかなりグロテスクな展開・演出が多くて成長している点もあった。

中学校3年の時に自宅で友達と『テキサス・チェーンソー ビギニング』のDVDを観ていたら、友達が視聴中に吐き出したほどの映画だった。

この映画の長所・短所

この映画の長所・短所を分けて説明しようとしたらなかなか難しい。

なぜならこの映画の長所・短所が全く一致しているからだ。

はたしてどういうことなのか?

まず一つずつ説明していく。

レザーフェイスの叔父ホイト保安官役、R・リー・アーメイの怪演!!

まずR・リー・アーメイ知っていますか?

彼はスタンリー・キューブリック監督作『フルメタル・ジャケット』鬼教官ハートマン軍曹を演じた俳優だ!

ハートマン軍曹のキャラはかなり強烈で、アメリカの様々なエンタメ作品でパロディがされている!

R・リー・アーメイ『テキサス・チェーンソー』『テキサス・チェーンソー ビギニング』の両方に出演しており、ハートマン軍曹を彷彿させるかのような怪演で観客たちに衝撃を与えた!

しかし彼のキャスティングはこの映画の長所でもあり短所でもあった。

たしかに軍人特有のドSっぷりをこれでもかというくらい表現するR・リー・アーメイの演技は素晴らしい。

だが『悪魔のいけにえ』シリーズを代表するキャラクター、レザーフェイスより目立ってしまうのは少し違う気がする...

設定上レザーフェイスは喋れない。

だから画面に映っているだけでは個性を表現できず、人を襲うことでしか目立つことができない。

それなのにR・リー・アーメイ演じるホイト保安官がレザーフェイスと同じくらい若者たちを襲うため、あまりレザーフェイスが目立たない。

あと映画を見ればわかるがレザーフェイスよりもホイト保安官の方がイカれている。

『悪魔のいけにえ』を見ていない人には気にならないだろうが、古参のファンにとってはホイト保安官が出まくっていることに違和感を感じるのではないかと思う。

演出を現代風にアレンジ!!

新世代の若者を怖がらせようとするなら、なるべく新しい映像にすべきだし演出もビックリに特化したものが多い!

またグロ表現が洪水のごとく溢れてくる!

しかし前回紹介した『悪魔のいけにえ』の演出と上記の演出は全く異なる。

それゆえ原作をリスペクトしていないように、古参のファンの目には映るかもしれない。


製作指揮のマイケル・ベイがどういう意図で『悪魔のいけにえ』をリメイクしたのかはわからない。

だがもう一度『悪魔のいけにえ』は畏怖すべきホラーであったこと伝えるのが目的であれば、その目的は十分に達成していると思う。

次回は新シリーズの『飛びだす 悪魔のいけにえ レザーフェイス一家の逆襲』(2013年)の紹介をします。お楽しみに!

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