コルネット三部作最終章! はしご酒するだけだったのに、いつの間にか宇宙人と戦うSFミステリーコメディ!?
エドガー・ライト
サイモン・ペッグ
ニック・フロスト
このトリオによる3つのイギリス流コメディ映画、通称「コルネット3部作」を紹介してきた!
今回紹介する映画は「コルネット3部作」の最終章、
『ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!』
今回のテーマはSFミステリーコメディ!!
この映画は「コルネット3部作」の集大成という感じで、ただ笑える話ではなく誰しもが持つ人生の悲哀についても描いている深い作品となっている。
そのため同じコルネット三部作である『ショーン・オブ・ザ・デッド』や『ホット・ファズ -俺たちスーパーポリスメン!-』のような雰囲気を期待して本作を見てしまうと肩透かしを食らうかもしれない。
けど本作もテーマ自体は上記2作品と共通している。
だが本作の主人公の悲しい境遇を知って心がえぐられるように共感してしまった人が多いのではないか?
早速あらすじを紹介します!
あらすじ
アルコール中毒の冴えない40歳男性ゲイリー(サイモン・ペッグ)は、アルコール中毒者たちによるセラピーに参加し自分の過去を語った。
ゲイリーは高校時代イケている男子たちのリーダーであり、友人にも恵まれて全てが楽しかった!
そして高校を卒業した日の晩、ゲイリーとその親友たちは地元ニュートンヘブンにある12軒のパブをすべて制覇するチャレンジをする、通称ゴールデンマイルの制覇を目指す!
12軒すべてのパブを回ることは出来なかったが、その道中で酔っ払ったり、ドラッグをやり、喧嘩をしたり、ロマンスがあったりと人生で一番最高の夜を過ごした。
そんな思い出話を楽しそうに語っているゲイリーにある男が尋ねた。
「がっかりした?全部制覇できなくて。」
そこでゲイリーは思いつく。
「もう一度あのときの仲間と一緒に地元に帰って、12軒のパブを制覇しよう!」と。
ゲイリーは仲間たち全員に連絡し、一緒に帰郷する。
しかし故郷ニュートンヘブンはすでに宇宙からの侵略者の手にかかっていた...!
見どころ
先の読めない展開!
「コルネット3部作」の第一弾、二弾の『ショーン・オブ・ザ・デッド』や『ホット・ファズ -俺たちスーパーポリスメン!-』ではサイモン・ペッグが真面目役でニック・フロストが怠け者役であったが、今回は逆!!
サイモン・ペッグが高校時代から全く成長しないアルコール中毒の中年ゲイリーを演じ、ニック・フロストはそんなゲイリーの親友だったが今は真面目に働くアンディを演じた。
またはじめはゲイリーが更生するヒューマンドラマみたいなストーリー展開を視聴者に期待させるが、後半はまさかのSFミステリーと化する!
ただ勘違いしないでほしいのが、本作のテーマは一貫していること。
「大人になるとはどういうことか」というテーマをずっと描き続けている。
また「途中でSFミステリーになるって教えてしまってはネタバレにならない?」っと心配してくれている方も安心してほしい。
クライマックスはさらに予想できない展開へと突き進んでいく!!
その先の展開は自分の目で確かめてほしい!
主人公ゲイリーの悲哀・・・
本作の主人公ゲイリーは「コルネット3部作」で一番リアルで悲しい悩みを抱えていた。
それは輝かしい青春時代の思い出から抜け出せずにいたこと...
ゲイリーは恵まれた高校生活を送り、そのころはすべてがうまくいくと思っていた。
しかし卒業後はそれほどうまくいかなかった。
高校の時の親友と遊ぶことがあっても、高校当時のような悪ノリには誰も付き合ってくれなかった。
前に進むことが出来ずにいた...
この映画には「大人になるとはどういうことか?」というテーマがあり、はじめは大人になれない主人公ゲイリーとまともに働くその親友アンディとの衝突でテーマを描くのだろう・・・・・・と思っていたが事態は我々が思うよりも斜め上に壮大な展開になっていく!!
ゲイリーが12軒の制覇にこだわる理由
ゲイリーは異常なほど地元ニュートンヘブンにある12軒のパブをすべて制覇するチャレンジにこだわる。
地元が宇宙人に支配されていると判明した後も、ロボット化した知り合いたちが襲ってきてもパブを巡ることしか頭になかった。
なぜそこまでこだわる?
答えは複雑で簡単、
楽しかった青春時代に区切りをつけるため!
上記のようにゲイリーは輝かしい青春を送っていた。
しかし高校最後の12軒のパブをすべて制覇するチャレンジ、通称ゴールデンマイルの制覇が失敗に終わったことがずっと心に残っていて前に進めなかった。
つまりゲイリーにとってゴールデンマイルの制覇は楽しかった青春を締めくくる集大成だったのだ。
彼は人生を取り戻すために世界の終わりに目もくれず、ビールを求め地元を疾走するのだ!
本当に音楽がカッコイイ!
「コルネット3部作」はとにかく劇中音楽がいい!
今回は主人公たちの青春時代に流行った音楽というコンセプト!
80年代後半から90年代前半までのイギリスのロックがが流れる!
マッドチェスターやセカンドサマーオブラブの音楽、これらはブリットポップの少し前に流行った音楽。
今回は特にお気に入りの曲を7曲紹介!!
Primal Scream – 『Loaded』
Soup Dragons – 『I’m free』
Suede – 『So Young』
Teenage Fanclub – 『What You Do To Me』
Blur – 『There’s No Other Way』
Stone Rose’s – 『Fools Gold』
Happy Mondays – 『Step On』
視聴するには?
現在はAmazon Primeでしか配信はされていない。
評価もレビュー数120に対して平均評価が星4つ以上とかなりの高評価なので大体の人が面白いと感じている映画だとわかる。
是非見てほしい!
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