80年代後半のイギリスで人気を誇ったマッドチェスター・ムーブメントの旗手
ロックの歴史において”時代の窮児”と呼ばれるようなバンドは数少ない。
だがイギリスに80年代後半に起こったマッドチェスター・ムーブメントの中で、The Stone Rosesはまさしく”時代の窮児”と呼ばれるのに相応しいバンドだった。
そもそも「マッドチェスター・ムーブメントって何?」という人向けに説明しよう。
1980年代後半は失業率や景気が最悪であったイギリスの暗黒時代であり、若者の間では退廃的かつ享楽的思考があった。
そのような思考に呼応するように若者たちは屋内屋外問わない特別な会場でダンスミュージックを楽しむようになった。
また当時はドラッグも大流行していたため、サイケデリックなダンスビートで乗れる音楽が流行する。
その音楽がマッドチェスターである。
The Stone Rosesはこのマッドチェスターの中では頭一つ抜けていたバンドであり、後のブリットポップのミュージシャン・バンドたちに多大な影響を与えた。
また素晴らしい音楽と同時に、メンバーによる過激な発言や行動も世間を驚かせた!!
そんな彼らの音楽について紹介していきます!!
メンバー
イアン・ブラウン
The Stone Rosesのボーカル。
類稀な類人猿フェイスが特徴的なロックスター!
マンチェスター生まれでギターのジョンとは幼馴染。
自分のバンドThe Stone Rosesを「世界最高のバンド」であるという主張を声高にし続け、気に食わないことがあると激情し度々警察沙汰になることも少なくない典型的な「ザ・ロックミュージシャン」。
そんな彼は元々は格闘技大好きの空手少年だった!
黒帯に次ぐ茶色帯まで取得する腕前であったが、18歳でパンクロックに夢中になってしまったため黒帯を取得するに至らなかった。
また同じ学校に通っていたギターのジョンがいじめられていたのを助けたことから2人の交流が始まった。
ジョン・スクワイア
The Stone Rosesのギタリスト。
上記のように彼は学校でいじめられていたが、イアンに助けられたことで彼と仲良くなった。
またそのときにイアンからパンクロックを教わり、ジョンは音楽にのめりこむ。
ギターは独学で習得し、サイケデリックとファンクロックのエッセンスを持ち合わせたギターフレーズと浮遊感・ミステリアスなサウンドメイクが特徴。
The Smithsのジョニー・マーに次ぐ80年代のUKロックシーンを代表するリードギタリスト!
また絵もかなりうまく、アルバム・シングルのジャケットデザインは彼が描いている!
世界各国で彼の展覧会などもよく開催されている。
マニ
The Stone Rosesのベーシスト。
英国のプロサッカーチーム「マンチェスターユナイテッド」のサポーターであり、フーリガン。
17歳の時にイアンとジョンと知り合う。
初対面のとき、イアンは「映画は『猿の惑星』が好き。」と言ったの聞いてマニは「こいつマジかよ...スゲー面白い!」となったらしい。(※イアンの顔が猿っぽかったため。)
またジョンも大人しい性格であったが、お互いウッディアレンの映画が好きということで意気投合したらしい。
またバンドに入る前は、ヨーロッパ中で泥棒をして回っていたと言っている。(本人はそう語ったが真偽は不明)
しかしベースの腕前はかなりのもので、アグレッシブで独特なベースフレーズで高い評価を受けている。
一時期プライマル・スクリームのベーシストとしても活躍していた!
レニ
The Stone Rosesのドラマー。バケツのような帽子がトレードマーク!
The Stone Rosesのサウンドの中核を担うといっても過言でない”天才ドラマー”!
幼少期からドラムをたたいていたが、レニの住むマンチェスター東部はハードロックやメタルが盛んな地域であったため、激しいドラムプレイが得意であった。
しかしThe Stone Roses加入後にイアンからパンクやレゲエを聞くように勧められてから、それらのドラムパターンを学び器用に技術を習得していった。
2013年に英XFMラジオはリスナー投票で選ぶ「史上最高のロック・ドラマー」を発表し、ジョン・ボーナムやキース・ムーンというレジェンドたちを抑えて見事1位に輝いた!
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