重苦しいギターリフと呪術師のような叫びでグランジシーンで異彩を放ったバンド
Nirvana、Pearl Jam、Sound Gardenと同時期にグランジを代表するバンドとして活躍していたバンド...
Alice in Chains
人によってはこの4つのバンドを”グランジ四天王”だなんて呼んだりもする。
Alice in Chainsは四天王の中でも異質の存在。
それは完全なメタルバンドとしてデビューしていたからであった。
それがなぜかシアトルで活動していたため、グランジという枠組みに入ってしまったという感じ。
メタル由来のヘヴィーなサウンドと鬼才レイン・ステンリーの呪術師のような叫びによって後世のバンドシーンに多大な影響を与えた!
また上記”グランジ四天王”はPearl Jam以外、ボーカルが悲劇的な死を遂げている...
Alice in Chainsも2002年にボーカルのレイン・ステンリーが亡くなった。
しかしAlice in Chainsは終わらなかった。
2006年に2代目ボーカリスト、ウィリアム・ディヴァールが加わり現在も第一線で活躍している!
そんな彼らについて紹介していこうと思う。
メンバー
レイン・ステンリー
バンドの初代ボーカリスト。
彼のこの世のすべてを呪うかのようなシャウト、独特のボーカルスタイルが印象的。
The Smashing Pumpkinsのビリー・コーガンやPearl Jamのエディ・ヴェダーが彼のボーカルスタイルを称賛している。
主な音楽的影響はBlack SabbathとDeep Purpleであったと公言している。
彼が最も尊敬するミュージシャンはデヴィッド・ボウイとプリンスであった。
また彼はモトリー・クルーのドラマーである”トミー・リー”が好きすぎるあまり、10代のころ自分のミドルネームを「ラザフォード」から「トーマス」に変更していた。
しかし彼はデビュー当時から薬物中毒に苦しんでいた。
何とか更生プログラムなどを受けて音楽活動を継続していたが、1996年に悲劇が起こる。
なんとレインの元恋人が薬物の過剰摂取でこの世を去ったのだ。
この一件からレインの音楽活動は実質不可能となり、世捨て人のような生活を送ることとなった。
バンドメンバーたちによる手助けもあったが、2002年4月19日・・・
レインが薬物の過剰摂取で亡くなっているのが発見された...
34歳という若さでこの世を去った。
ジェリー・カントレル
バンドのギタリストであり、作曲の要。
ジェリーは幼少時から母と母方の祖母と一緒に暮らしていたが、彼が20~21歳の時に祖母と母親を亡くした。
それにより彼は重度のうつ病を患うことになり、当時の彼の友人たちは「全くの別人になった」と語っている。
しかしそののちレイン・ステンリーの歌声に感銘を受け、 ジェリーから声をかけたことによって連絡を取り合う仲となる。
その後1987年にAlice in Chainsを結成する。
ギター演奏は主にBlack Sabbathの名ギタリスト、トミー・アイオミに多大な影響を受けている。
彼のおどろおどろしいリフ主体のヘヴィーなギタープレイは同業者たちからも尊敬されており、Gun’s And Rosesのスラッシュや Panteraのダイムバック・ダレル、Slayerのケリー・キングなどが彼を高く評価している。
またグルーヴメタルの雄、Pantera(パンテラ)のメンバーたちと仲が良い。(特にギタリストのダイムバック・ダレルと仲が良い。)
また1988年のインディー時代にジェリーは憧れのアクセル・ローズ(Gun’s And Rosesのボーカル)に直接「俺のバンドをツアーサポートに起用してくれ!」とAlice in Chainsのデモテープを渡した。
そのときアクセルはデモテープを受け取ったが、ジェリーが数歩歩いてアクセルの方を見ると彼はすぐにデモテープを捨てていたそうだ...
しかし2016年、Gun’s And Rosesの再結成ツアーにAlice in Chainsが起用される。
実に28年越しの願いが成就したのであった。
マイク・イネス
1993年に前任のマイク・スターから引き継いだ2代目ベーシスト。
元々はオジーオズボーンのバンドのベーシストであった。
また彼はGun’s And Rosesのギタリスト”スラッシュ”によるサイドプロジェクトであるスラッシュズ・スネイクピットにもベーシストとして参加。
さらにザック・ワイルドのバンド”ブラックレーベルソサイエティ”のベーシストとしても活動をしている。
とにかくモテモテのベーシストである。
ショーン・キニー
ドラマー。
他のメンバーは厳しい家庭環境で育っている反面、ショーンは父が警察官、母が市役所の事務員という中流家庭で育つ。
5歳のころからドラムを叩き始めており、9歳まで彼の祖父のバンド”ザ・クロスキャッツ”でドラムをプレイしていた!
またジョニー・キャッシュやメタリカ、マッドシーズンのライブにもゲストとして参加したこともある。
ウィリアム・ディヴァール
亡くなったレイン・ステンリーの後任として2006年にボーカルとしてバンドに加入。
元々は”Comes with the Fall”というバンドのボーカルとして活動していたが、ジェリー・カントレルと仲良くなったことで彼のツアーに帯同するようになった。
そして2006年のAlice in Chainsの再結成ライブにウィリアムはボーカルとして参加。
以降彼は正式なボーカルとしてバンドに加入する。
また彼の音楽的なルーツはジミ・ヘンドリックスが大きい。
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