ファンクメタルのパイオニアであり、ミクスチャーロック勢の中でも最初期に成功を収めたバンド!
ミクスチャーロックとは日本でだけ浸透している言葉
主に従来のロックにファンクやヒップホップ、レゲエなどの音楽を融合させたものを指すもの。
このジャンルの第一人者はRed Hot Chili Peppers(レッド・ホット・チリ・ペッパーズ)だと思う人が大半だと思う。
しかしミクスチャーロックにおいて一番最初に商業的成功を収めたのは彼らではない。
彼らより先にアメリカ国内で成功したのは主に2組!
そして今回紹介するLiving Colour(リビング・カラー)だ!
メンバー全員が黒人のバンドであり、1984年に結成された。
1986年にローリング・ストーンズのミック・ジャガーに見いだされて、大手レコード会社エピック・レコードとメジャー契約!
1988年にメジャーデビューアルバム『Vivid』をリリースしたいきなり全米6位を記録!
さらにこのアルバムに収録されている『Cult Of Personality』は1990年のグラミー賞最優秀ハードロック・パフォーマンス部門を受賞した!
その後もアルバムを発表し人気を維持していたのにもかかわらず、1995年にバンドとしての音楽的目標を失ったことを機に解散・・・
だが2000年に再結成して以来、今でも活動を継続している!
そんな彼らの名曲・名盤を紹介!!
メンバー
ヴァーノン・リード
ギタリスト。
バンドのリーダーであり作曲の要。
元々はロナルド・シャノン・ジャクソン率いるアバンギャルド・ジャズロック・バンドのギタリストとして活動していた。
またセッションギタリストでもあり、ミック・ジャガーのソロアルバム『Primitive Cool』でギタリストとして参加している。
その縁もありLiving Colourは彼の推薦でメジャーデビューを果たすことが出来た。
影響を受けた音楽は幅広く、マイルス・デイヴィスやジョン・コルトレーンのようなジャズ。
ジミ・ヘンドリクスやドクター・ノウ(Bad Brains)のような黒人ギタリスト。
エディ・ヴァン・ヘイレン(Van Halen)やロバート・フリップ(King Crimson)、ジミー・ペイジ(Led Zeppelin)など白人ギタリストからも影響を受けている。
ジャズやファンク、R&Bの演奏技術をハードロック、メタルに高レベルで引用するスタイルは後のミクスチャーロックのギタリストに多大な影響を与えた!
ローリングストーン誌が発表した『史上最も偉大なギタリスト250』にて第42位にランクイン!
コリー・グローバー
ボーカル。
元々は俳優であり映画『プラトーン』のフランシス役で出演している。
1985年にコリーが友人のホームパーティーでバースデーソングを歌っていたところ、たまたま参加していたヴァーノン・リードに目に留まりボーカルにスカウトされた。
長髪のドレッドヘアとカラフルな衣装、その見た目のインパクト以上の力強さと流麗な歌声でバンドを支えた!
2023年にビルボードが発表した『史上最高のロックシンガー50』にて第45位にランクイン!
ウィル・カルホーン
ドラマー。
名門バークレー音楽学院出身であり、音楽制作とエンジニアリングの学位を取得して卒業した。
彼は主にLiving Colourのドラマーとして活動しているが、卓越した技術から主にジャズ・ブルース界隈の大物たちとコラボしている。
- B.B.キング
- マーカス・ミラー
- ジャコ・パストリアス
- ウェイン・ショーター
- ドクター・ジョン
などレジェンドたちと一緒にプレイしている。
ジャズやフュージョンなどのドラムプレイを主体として、民族パーカッションを上手く取り入れたプレイは圧巻である!
ダグ・ウィンビッシュ
ベーシスト。
前任のマズ・スキリングスの後釜として1992年にLiving Colourへ加入。
加入以前は主にセッション・ツアーベーシストとして活動しており、主にローリングストーンズやミック・ジャガーのプロジェクトに参加していた。
上記以外にもマドンナやアニー・レノックス、シーナ・イーストン、マイケル・ボルトン、Depeche mode(デペッシュ・モード)などの有名どころともコラボしている。
実績多数の超実力派のベーシスト!
おすすめ曲
Cult of Personality
バンドを代表する名曲であると同時に、ミクスチャーロック・ファンクメタルとして1番最初に商業的に成功した楽曲!
しかしこの曲は一回のセッションで作られたという。
この曲のタイトルは当時のソビエト連邦の指導者フルシチョフが作成した秘密報告書「個人崇拝とその結果について(On the Cult of Personality and Its Consequences)」から引用している。
個人崇拝(Cult of Personality)は主に共産主義諸国のトップが英雄として祭り上げられ絶対的権力を持つことを非難するのに使われていた。
しかしガンジーやキング牧師、マルコムXも個人のカリスマ性によって世の中を変えてきたことから、個人崇拝(Cult of Personality)というのは善悪の二元論では語れないものだと表現した楽曲である。
以上のようなメッセージをグルーヴ感溢れるヘヴィなサウンドで伝えてくれる!
USビルボードホット100にて13位にランクイン!
1990年開催の第32回グラミー賞最優秀ハードロック・パフォーマンス部門を受賞!
またWWEの人気レスラーCMパンクはこの曲を入場曲に採用!
他にも去年大谷翔平を抑えてホームラン王に輝いたメジャーリーガー、カイル・シュワーバーもこの曲を入場曲に採用している!
世代を超えて愛される名曲だ!
Glamour Boys
踊れるファンク色の強いポップロック!
ヘヴィなサウンドだけでなく軽快でダンサブルなカッティングギターも出来るのがヴァーノン・リードの強み!
タイトルの「Glamour Boys(グラマーボーイズ)」とは服やパーティーなど上流社会の表面的なところだけに憧れる男を指した言葉。
歌詞の中ではGlamour Boys(グラマーボーイズ)ではなくて本当にイケてる男になるということを歌っている。
USビルボードホット100にて31位にランクイン!
1990年開催の第32回グラミー賞最優秀ロック・パフォーマンス部門にノミネートされた!
Open Letter to Landlord
Living Colour流のパワーバラードソング!
いやハードゴスペルというべきか?
バラードと聞くとラブソングを想起する人が多いと思うが、この曲は黒人のゲットー(劣悪な住宅街)に関する苦悩を歌っている。
Funny Vibe
ヒップホップ色の強い楽曲!
またラップパートはPublic Enemy(パブリック・エネミー)のチャック・Dが担当している。
この曲はストレートに人種差別とステレオタイプに関する偏見を歌ったもの。
見た目がアフリカ系アメリカ人というだけでなぜか警戒されてしまう状況を、「Funny Vibe(妙な雰囲気)」として表現している。
Type
『Time’s Up』(2ndアルバム/1990年)、収録曲。
バンド史上最も力強いギターリフであり、Pantera(パンテラ)を彷彿させるほどのモダンヘヴィネスっぷり。
ヴァーノン・リードのあらゆるギタープレイとサウンドが詰まった楽曲であり、シングルであるのも関わらず6分半というボリュームの多さ!
しかし聞き飽きさせない曲展開は見事!
USモダンロックチャートで3位を記録!
Elvis is Dead
『Time’s Up』(2ndアルバム/1990年)、収録曲。
ジャズとファンクとヒップホップとハードロックが入り交ざったクールすぎる怪作!
『Elvis is Dead(エルヴィスが死んだ)』という少々挑戦的なタイトルではあるが、アフリカ系アメリカ人から見るエルヴィス・プレスリーはロックンロールの王様ではない場合がある。
エルヴィス・プレスリーと彼のプロデューサーのサム・フィリップスは元々黒人たちが演奏していた音楽を世に広めたいという信念のもと、黒人のR&Bと白人のカントリーを融合させたロックンロールを発明した。
これによってエルヴィスは音楽における人種の垣根を取っ払っい大衆文化を大きく変えた。
しかしエルヴィスは黒人の文化を盗用して巨大な財を得たという見方をされる場合もあった。
この曲のバックコーラスにはロック創成期のレジェンド、リトル・リチャードが参加している。
※リトル・リチャードはエルヴィス・プレスリーに影響を与えるほどの伝説的シンガー。
また曲中で色んな国の言葉で「エルヴィスは死んだ」と歌うパートがあるが、日本語で「エルヴィスは死んだ」と歌ったのは久保田利伸!
おすすめアルバム
『Vivid』(1stアルバム/1988年)
彼らのメジャーデビューアルバムであり、当時の音楽シーンに衝撃を与えたファンクメタル傑作!
彼らは初め、「黒人4人組がハードロック、メタルを演奏する」という話題性から注目された。
しかしただ黒人がハードロック、メタルを演奏するという言葉以上の価値がこのアルバムにはあった!
それはジャズやR&B、ファンクなど技術やリズム感をハードロック、メタルに生かしたこと!
そして圧倒的な演奏力によってその複雑な音楽の融合を可能にした!
USビルボード200で6位にランクイン!
ローリングストーン誌が発表した『1980年代最高のアルバム100』にて第64位にランクイン!
またこのアルバムにはTalking headの楽曲「Memories Can’t Wait」のカバーが収録されている。
『Time’s Up』(2ndアルバム/1990年)
前作以上に遊び心溢れるアレンジが多い名盤!
このアルバムはニューヨーク出身のLiving Colourのメンバーたちが西海岸のロサンゼルスで過ごした経験を生かした作品になっている。
またその滞在期間で彼らと同じ黒人メンバーで全員構成されたファンクメタルバンドであるFishboneとも交流し大変刺激を受けたそうだ。
よって前作以上にヘヴィで多彩な音楽性であり、歌詞の面でも収録曲『Elvis is Dead』のような尖りを見せている。
USビルボード200で13位にランクイン!
前作よりチャート成績は落ちたものの、テーマも音楽も前作より複雑かつ多様なことから批評家たちから絶賛されている。




















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