U2 入門編【おすすめ曲・アルバム】

UKオルタナティブ
画像出典:U2 HOME | Facebook

おすすめ曲

Sunday Bloody Sunday

『WAR(闘)』(3rdアルバム/1983年)、収録曲!

アルバムのオープニングトラックであり、彼らを代表する初期の名曲!!

この曲は血の日曜日事件(1972年)という実際に起きた事件をテーマにした楽曲。

血の日曜日事件・・・北アイルランドのロンドンデリーで、公判なしでの拘禁を認める政策に反対するデモの行進中の市民27名がイギリス陸軍落下傘連隊に銃撃された事件。14名死亡、13名負傷。

しかしこの楽曲はその事件だけではなく、各国で起こっている小さな対立から生まれる大きな悲劇に対して教訓としての側面が大きい。

この楽曲以降U2は「非暴力による異なる思想・宗教・人種の人々の連携」と言うテーマを他の楽曲デモ訴えるようになる。

ライブでもこの曲を演奏する際は非暴力の象徴である白旗を掲げて歌う。

USビルボードメインストリームロックチャート7位を記録した!

2010年に発表された『ローリングストーンが選ぶオールタイムベストソング500』にて第272位にランクイン!

With Or Without You

『The Joshua Tree』(5thアルバム/1987年)、収録曲。

BPM110ほどのミドルテンポの穏やかな曲であるが、後半の盛り上がりはロック史に残る壮大さを感じさせる。

この曲の歌詞は様々な解釈がなされており、「異なる宗教間のラブソング」・「キリスト教に関する曲」・「アイルランドとイングランドの問題」など多岐にわたった。

しかしボノ曰くこの曲は「ロックスターの生活と普通の家庭生活の板挟みになっていた状況」を歌ったものだと語った。

歌詞の中にあるI can’t live with or without you(あなたがいてもいなくても僕は生きていけない)」という一見矛盾するようだが、あなたというものが人智を超えた存在であると解釈するとなんだか納得する。

そのため宗教的な曲であると解釈する人が多かったように思える。

USビルボードホットチャートにて1位を記録!

USビルボードメインストリームロックチャート1位を記録した!

またローリング・ストーン誌『オールタイム・グレイテスト・ソング500』(2021年版)では211位にランクイン

I Still Haven’t Found What I’m Looking For

『The Joshua Tree』(5thアルバム/1987年)、収録曲。

邦題では『終わりなき旅』と訳される。

バンドはこの頃アメリカンポップミュージックに傾倒しており、この楽曲はドラマーラリーの独特なドラムパターンにゴスペルのようなメロディが乗っかる楽曲。

また何層にも重ねたジ・エッジによるギターワークのバリエーションとコンビネーションも素晴らしい!

歌詞はやはり宗教的で探していても見つからないものを神秘的に描いている。

USビルボードホットチャートにて1位を記録!

USビルボードメインストリームロックチャート2位を記録した!

またローリング・ストーン誌『オールタイム・グレイテスト・ソング500』(2021年版)では321位にランクイン

第30回グラミー賞最優秀楽曲賞にノミネートされている。

Where The Streets Have No Name

『The Joshua Tree』(5thアルバム/1987年)、収録曲。

綺麗すぎるディレイのかかったカッティングギターが流れてくるイントロの時点で引き込まれてしまう。

タイトルを直訳すると「通りに名前のない場所」であるが、邦題では『約束の地』と訳される。

というのも「通りに名前のない場所」と言うのはボノの特別な思いが込められているからだ。

ボノには思入れのある『通り』が2つある。

1つはベルファスト(北アイルランド最大の都市)の 「通り」であり、その通りでは宗教や貧富などが一目でわかるほどの区画整理が為されていた場所であった。

もう一つはボノが慈善活動の一環として訪れたエチオピアの「通り」、この「通り」には名前がないが人を分断させるような区画整理がされていなかったという。

ボノはこの名前のない「通り」を、「人が宗教や貧富の差、人種で区別されない理想の場所」と考え曲のタイトルにした。

よって邦訳する際にボノが目指す約束された世界と考えて、『約束の地』と訳したと思われる。

USビルボードホットチャートにて13位を記録!

USビルボードメインストリームロックチャート11位を記録した!

またMVはロサンゼルスの繁華街にあるビルの屋上で行われて、ゲリラ撮影であったため多くの大衆がう2の姿を見に押し寄せる様子やロサンゼルス警察が撮影を中止するようにビルを取り囲んでいる様子も映像に収められている。

このMVは第31回グラミー賞ベストパフォーマンスミュージックビデオ賞を受賞した!!

One

『Achtung Baby』(7thアルバム/1991年)、収録曲。

U2史上最高の名曲と名高いバラードソング!!

この時期のU2は転換期でエレクトロ路線にいっていたが、この曲は以前のU2らしい路線を保ちつつアコースティックな曲調でエモーショナルな雰囲気に仕上げた。

ただのバラードと言う感じでなくクラシックのような絢爛さを感じる黄金のバラードと言う感じに聴こえる!

この曲がリリースされた当時ドイツの東西統一などがあり、人々が「別々の物が一つになることを歌っている曲だ」と思って結婚式で流したりすることが多々あったようだ。

しかしこの解釈は全く違っていた...

この曲はボノ曰く「これは父と息子の物語であり、ゲイであることをカミングアウトしようと思うが父親に話すのを恐れている息子について書こうとした。」と語っている。

つまりこの曲は人間の同一化ではなく、異なる人間が共存しようとする難しさを表現している曲であったのだ。

この曲はチャリティーシングルとしてリリースされ、売り上げ金額は全てエイズ研究の資金として寄付された。

USビルボードホットチャートにて10位を記録!

USビルボードオルタナティブエアプレイ1位を記録!

USビルボードメインストリームロックチャート1位を記録した!

またローリング・ストーン誌『オールタイム・グレイテスト・ソング500』(2021年版)では62位にランクイン。

Vertigo

How to Dismantle an Atomic Bomb』(11thアルバム/2004年)、収録曲!

U2の中でもとりわけエネルギッシュでまさにロックと言う感じの曲!

もしかしたら一番知名度のあるU2の楽曲かもしれない、CMタイアップもかなり多いし!

イントロからジ・エッジが金属音のような鋭いサウンドを鳴らし、ボノが「Unos dos tres catorce!(スペイン語だが直訳すると『いくつか,2,3,14』)」と歌うと...そこからは大興奮もののロックソングがかき鳴らされる!!

この冒頭の「Unos dos tres catorce!『いくつか,2,3,14』)」という謎の数字の羅列だが、ボノ曰く「酔った状態で歌詞を書いたのかもしれない」と語っている。

MVが印象的でU2が何もない砂漠でライブを行い、メンバー全員の背中から謎の黒いジェット気流が噴き出すというシュールだがカッコいい映像!!

USビルボードホットチャートにて31位を記録!

USビルボードオルタナティブエアプレイ1位を記録!

USビルボードメインストリームロックチャート3位を記録した!

第47回グラミー賞では、最優秀ロック・パフォーマンス(グループ)最優秀ロック・ソング最優秀短編ミュージック・ビデオの3部門を受賞した。

おすすめアルバム

『WAR(闘)』(3rdアルバム/1983年)

国と国、人と人、男と女、あらゆる対立を描いたコンセプトアルバムであり全英初登場1位アルバム!!

アルバムのプロデュースを担当したのはSiouxsie And The BansheesXTCTalking Headなどを手掛けたことのある名プロデューサーであるスティーブ・リリーホワイト!

このアルバムはタイトルの通りU2のアルバムの中でも随一の激しさを誇るアルバム!!

このアルバムからU2は宗教的側面と共に政治的主張を前面に押し出す音楽を押し出すようになった。

いまでこそU2はスタジアムロック的なバンドであるが、このアルバムの曲はそんなスタジアムロック的雰囲気とライブハウスでやるような生々しいサウンドの中立にあるような雰囲気である。

UKアルバムチャートで初登場1位を獲得!!

USビルボード20013を獲得!!

『The Joshua Tree』(5thアルバム/1987年)

アメリカ・アイルランドのルーツミュージックに回帰し、バンド最高傑作と名高い歴史的名盤!!

初心者にはおすすめのアルバム!!

当時U2ライブエイドや前作アルバム『The Unforgettable Fire(焔)』の大ヒットにより世界的な名声を手に入れていた。

そんな彼らはアメリカツアーを経験したことでロック以前の音楽であるブルースカントリー、ゴスペル等のルーツミュージックに傾倒する。

またタイトルの“Joshua Tree”とはアメリカ南西部の砂漠地帯に生えるユッカの樹のことであり、ニューヨークやロサンゼルスのようなアメリカの華やかな部分ではなく、生命の偉大さを感じさせる雄大な自然があるアメリカに焦点を当てたようなアルバム。

プロデューサーは2人おり、一人はロキシー・ミュージックの元メンバーでありアンビエント音楽の開拓者の一人であるブライアン・イーノ

もう一人はボブ・ディランピーター・ガブリエルのプロデュースも担当したことのあるダニエル・ラノア

全世界でのセールスは2,500万枚を超え、U2のキャリアにおいて最も売れたアルバムとなっている!!

USビルボード2009週連続で1を獲得!!

第30回グラミー賞にて最優秀アルバム賞最優秀ロック・グループ賞受賞した!!

またこの年のグラミー賞の最優秀アルバム賞にはマイケル・ジャクソン、プリンス、ホイットニーヒューストンがノミネートされており、類まれな激戦区を勝ち抜いての受賞であった!

ローリングストーン誌が選ぶ「The 500 Greatest Albums of All Time」(2020年版)では135位にランクインしている。

『Achtung Baby』(7thアルバム/1991年)

90年代に入り今までの音楽からダンスビートに転向し物議を呼んだ怪作であり名作!!

80年代で世界的バンドとしての地位を確立したU2がまさかの大幅な路線変更を遂げたのが本作!!

この頃はベルリンの壁の崩壊や湾岸戦争の勃発など時代の境目であり、当時のU2のバンドメンバー間にも緊張感があり解散の一歩手前であったことを後にボノは語っている。

ドラムもダンスビートを中心にするようになり、打ち込みのビートも導入するに至った。

ギターサウンドもディレイやリバーブなどのエフェクターは影を潜め、ディストーションを深くかけて金属音のようなサウンドが目立つようになった!

サウンドは明るくなったように思えるが、歌詞はそれらに反比例するように暗くて内向的な内容となっている。

このアルバムのリリース直後、音楽メディアやファンに大きな衝撃を与え賛否両論であったが商業的には大成功を収める!!

USビルボード2001を獲得!!

全世界で 1,800 万枚を売り上げを記録する大ヒットとなった!!

外部リンク

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