多くのミュージシャンたちからリスペクトを集める大物グランジバンド!!
あの稀代の天才、Nirvanaのカート・コバーンが「こんな人達に敵うわけがない!」と言わしめたバンドがいる。
その名はSoundgarden(サウンドガーデン)!!
90年代初頭にグランジブームが起こるのだが、そのだいぶ前の1984年にSoundgardenは結成・活動していた!
- ブラックサバスを彷彿させる重厚感あふれるサウンド・ギターリフ。
- レッド・ツェッペリンを彷彿させるベース・ドラムのパワフルなプレイ。
- 天才ボーカリスト、クリス・コーネルによる常識はずれな作曲センスと恵まれた歌唱力。
全てが完璧だった...
彼らはパンクロック・ハードロック・メタルなどの音楽を内包した音楽でグランジのパイオニア的存在として知られる。
また彼らが初めてレコードをリリースするのにあたり、新たなインディーレーベル”Sub Pop”が設立された。
この”Sub Pop”は後にNirvana、Mudhoney、The Vaselines、Sunny Day Real Estateなどのレジェンドたちを輩出する。
US音楽界に多大な影響を与えたSoundgardenについて紹介していく。
メンバー
クリス・コーネル
バンドのボーカルでありフロントマン。
4オクターブの音域と強烈なシャウトで最高のリードボーカルとして知られている
また彼が常識はずれなコード進行や曲構成などの奇抜な作曲センスが有名である。
作曲に関してはポール・マッカートニー、XTC、Siouxsie and the Banshees、バウハウスなどから影響を受けていると公言している。
また彼はSoundgarden解散後に、Rage Against The Machineのトム・モレロ(ギター)、ティム・コマ―フォード(ベース)、ブラッド・ウィルク(ドラム)ともに新たなバンド”Audio Slave”を結成!!
このバンドでも商業的成功を収めており、2ndアルバムの『Out of Exile』は全米1位を記録した!
しかし2017年、クリス・コーネルは52歳でこの世を去る...
死因は首つり自殺であった...
彼は青春時代からずっとうつ病、パニック障害、広場恐怖症で苦しんでいたそうだ。
彼の死はかなり衝撃的なもので、クリスへの追悼を行った人たちは元Soundgardenのメンバー、同じグランジシーンで活躍したPearl Jam、Alice in Chains。
彼らだけにはとどまらずGun’s and Roses, Faith No More, U2, Linkin Parkなどジャンルをこえたミュージシャンたちが彼への追悼を送った。
キム・セイル
ギタリスト。
キム・セイルの重苦しいヘヴィーなサウンドは、「シアトルサウンド」と呼ばれており当時のシアトルの音楽シーンに多大な影響を与えていた。
また彼は変則チューニングを多用していたため、独特なフレーズを量産していた。
そんな唯一無二のスタイルがファン・批評家たちから絶賛されており、ローリングストーン誌が選ぶ「史上最高のギタリスト・ベスト100」にてキム・セイルは第67位に選出された!
ベン・シェパード
ベーシストであり、元々はSoundgardenのファンであった。
1989年に当時のSoundgardenのベーシスト”ヒロ・ヤマモト”が学業に専念するためバンドを脱退。
”ヒロ・ヤマモト”脱退後のベーシストのオーディションにベンは参加したが、残念ながら不合格。
Nirvanaの元ギタリストであったジェイソン・エヴァーマンがベーシストとして加入。
そして彼が脱退した後、その後釜としてベン・シェパードがベーシストとして加入した!
Minutemenのマイク・ワットやBlack Flagのマイク・ドゥコフスキーのような流動的かつパワフルなベースプレイを得意とする。
彼のこのスタイルによってバンド全体が驚異的な飛躍を遂げる!!
マット・キャメロン
ドラマーであり、キャリア初期からテクニックのあるドラマーとして知られており、地元シカゴの音楽シーンにおいて有名なドラマーであった。
またSoundgarden解散後はPearl Jamの正式なドラマーとして加入した!
おすすめ曲
Loud Love
2ndアルバム『Louder than Love』収録曲、シングルカット曲。
遠くから聞こえる雄たけびのようなギターのフィードバックノイズから始まる曲。
かなりスローでヘヴィー、グルーヴィーな楽曲。
Jesus Christ Pose
3rdアルバム『Badmotorfinger』収録曲、シングルカット曲。
この曲はあのJane’s Addiction (ジェーンズ・アディクション)のボーカル、ペリー・ファレルの写真がキリストのようなポーズだったことからインスピレーションを受けて作った曲だという。
イントロからかなりエネルギッシュかつパワフルな曲!
歌詞の内容は「有名人が苦悩していることを大衆は好むこと」を指摘しているというもの。
Rusty Cage
3rdアルバム『Badmotorfinger』収録曲、シングルカット曲。
イントロのギターリフが好きだから何度でも聞いてしまう曲。
ギターの一番低い弦は通常Eであるが、この曲ではBであり、かなり変則的なチューニングになっている。
またフレーズによっては3/4拍子、5/4拍子になったり変拍子も多用されている珍しい曲。
あのカントリーの大物、ジョニー・キャッシュがこの曲をカバーしている!
Black Hole Sun
バンド史上最大の人気曲。
この曲を一言でいうならサイケデリックグランジロック。
スローなテンポで奇妙なサウンドとギターフレーズが癖になる。
歌詞の内容は終末論的であり、くだらない世界に漆黒の太陽(ブラックホール)が来て全てを吸い込んでほしいというもの。
USビルボードチャートのメインストリームロック部門で1位を記録!!
またオルタナティブエアプレイでも2位を記録した!
この曲は1995年度のグラミー賞の最優秀ハードロックパフォーマンス部門を受賞した!
Spoonman
イントロの7/4拍子のギターフレーズから心が掴まれる!!
アルバムの中でもポップで聞きやすい。
USビルボードチャートのメインストリームロック部門で3位を記録!!
またモダンロックチャートでも9位を記録した!
この曲は1995年度のグラミー賞の最優秀メタル・パフォーマンス部門を受賞した!
The Day I Tried To Live
ギターのチューニングがかなり奇妙で、なんどEEBBBB。
意味が分からん...
また4/4拍子と7/8拍子を繰り返すこれもまた奇妙な構成になっている。
曲全体はスローテンポであるがグルーヴィー。
USビルボードチャートのメインストリームロック部門で13位を記録!!
またオルタナティブエアプレイでも25位を記録した!
おすすめアルバム
『Badmotorfinger』(3rdアルバム/1991年)
バンドとして初めて全米トップ40入りを果たしたアルバム。
またベーシストのベン・シェパード加入後初めて作られたアルバム!
内容はグランジというジャンルを土台に実験要素をふんだんに取り入れた!
ギターサウンドはワウペダル・フィルター系を多用。
曲も変拍子や変則チューニングを使用。
芸術性がかなり感じられるが、あくまでグランジの体を崩さないのが素晴らしい。
ローリングストーン誌が2019年に発表した『もっとも偉大なグランジアルバム50』にて第2位にランクインした!
このアルバムの成功によりSoundgardenはGun’s and Rosesのツアーサポートに抜擢された!
『Superunknown』(4thアルバム/1994年)
バンドの最高傑作と名高いアルバム!!
ファンからも専門家からも高い評価を受けた名盤!!
前作の『Badmotorfinger』 路線を継続、かつ当時ヨーロッパで流行していたエレクトロミュージックの影響を受けたことを公言している。
USビルボードチャートで1位を記録!!
アメリカだけでなくカナダ・オーストラリア・ニュージーランドのアルバムチャートでも1位を記録した!
1995年のグラミー賞の最優秀ロックアルバム賞にノミネートした!
現在世界で900万枚以上も売り上げを記録している!
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