おすすめ曲
On Your Own
『A Northern Soul』(2ndアルバム/1995年)、収録曲。
アコースティックギターを前面に押し出した沈美的な楽曲。
この曲はThe Smiths(ザ・スミス)の曲調を意識した楽曲。
歌詞もThe Smithsの楽曲「How Soon Is Now?」に似た表現が使われている箇所もある。
And you stand on your own
and you leave on your own
君は一人だけで立ち上がって
一人ぼっちで去っていく
「How Soon Is Now?」
You come in on your own
and you leave on your own
君は一人ぼっちで来て
一人ぼっちで去っていく
「On Your Own」
UKシングルチャートで28位を記録!
またこの曲のMVは『エイリアン』や『ブレードランナー』で有名な映画監督リドリー・スコットの息子ジェイコブ・スコットが監督している。
This is Music
『A Northern Soul』(2ndアルバム/1995年)、収録曲。
アルバムのファーストシングル。
歪みの激しいギターサウンドでハードロックとサイケデリックの中間のようなフレーズをかき鳴らす!
The Verveはシンフォニックな曲風で有名だが、ギタリストのニック・マッケイブ自身は激しいギターサウンドを好んでいたため聞いていて心地よさが感じる。
このアルバムのハイライト的楽曲という人もいる。
UKシングルチャートで35位を記録!
History
『A Northern Soul』(2ndアルバム/1995年)、収録曲。
バンドが1度目の解散した際にリリースされたシングル。
またバンドが初めてストリングスをフィーチャーした曲でもある。
この方向性は次のアルバム『Urban Hymns』(3rdアルバム/1997年)の音楽性に継承される。
この曲の歌詞はイギリスの詩人ウィリアム・ブレイクの詩『ロンドン』の最初2行を引用している。
元ネタの『ロンドン』は都市における貧困層への抑圧や苦悩を描いており、『History』はそのテーマを通じて麻薬中毒の男と普通の女性との恋愛について描かれている。
UKシングルチャートで24位を記録!
Bitter Sweet Symphoney
『Urban Hymns』(3rdアルバム/1997年)、収録曲。
彼らを代表する楽曲であり、ブリットポップを代表する楽曲!
伝統的なブリティッシュロックをクラシックのように壮大なサウンドに昇華させるという手法の完成形!
コード進行「E Bm7 Asus4 A」をひたすら繰り返すというシンプルな骨組みから、ボーカル・ギター・ストリングス・パーカッションそれぞれが何10種類も重なって荘厳な響きを作っている。
またサンプリングにアンドリュー・オールダム・オーケストラの『The Last Time』のフレーズを使用している。
この楽曲はローリングストーンズの楽曲『The Last Time』の彼らの初代マネージャーアンドリュー・オールダムがオーケストラアレンジしたものであった。
また今までThe Verveは人生に対して悲観的な楽曲が多い。
だがこの曲は「人生はほろ苦い交響曲、自分を変えることは出来ない」と歌いつつも、誰かと一緒にその人生を歩むことが出来るという前向きさがあった。
自分も生き方も変えられなくても、誰かと一緒に進むことが出来るという優しいメッセージは階級社会が根強いイギリス国民の心に強く響いたのではないかと思う。
UKシングルチャートで2位を記録!
USビルボードホット100で12位を記録!
ローリングストーン誌の読者が選ぶ『ベスト・ブリットポップ・ソング』にて第3位にランクイン!
NMEが選ぶ「史上最高の500曲」にて115位にランクイン!
サンプリング問題
しかしこの楽曲にはあるトラブルがあった。
それはサンプリングの許可に関する問題。
アンドリュー・オールダム・オーケストラの『The Last Time』サンプリングにして使うにあたって、バンドは版権元のデッカ・レコードに許可をとった。
しかし『The Last Time』を使用するにはローリングストーンズの事務所でもあるABKCOレコードに許可を得る必要があり、当時の社長であったアレン・クレインは訴訟を起こした。
裁判の結果、The Verveは今後『Bitter Sweet Symphoney』で得た印税を全てABKCOレコードに渡すこととなった。
また当のローリングストーンズのミック・ジャガーとキース・リチャーズは『Bitter Sweet Symphoney』を気に入っていた。
その後2019年にミックとキースは『Bitter Sweet Symphoney』の印税の権利をThe Verveに変換することでこの事件は幕を閉じた。
Luckey Man
『Urban Hymns』(3rdアルバム/1997年)、収録曲。
アコースティック色が強いが、オーケストレーション要素もある楽曲。
幸運について描いた曲というよりも幸運の感じ方について描いた楽曲のように思える。
幸運の感じ方というのはその瞬間感じるものでなく、人生を振り返ったときに相対的にあの日が幸運だったということを感じるというもの。
また「Happiness, more or less(多かれ少なかれ幸運)」とするところが歌詞の男の人生が決して平たんなものではなかったことが感じ取れる。
U2のボノが1986年から2006年の間にリリースされた曲の中で、自分が書きたかった6曲のうちの1曲としてこの曲を挙げた。
UKシングルチャートで7位を記録!
The Drugs Don’t Work
『Urban Hymns』(3rdアルバム/1997年)、収録曲。
セミアコースティックギターとスチールギター、オーケストラサウンドによる悲しいバラードソング。
タイトルの『The Drugs Don’t Work(薬が効かない)』というのは2つの意味があるという。
一つはリチャード・アシュクロフト自身の薬物問題に関することで薬物は自分を悪くしているだけだという意味。
もう一つは病床で死にゆく父親について描いており、薬を飲んでも弱っていく父親を嘆く歌でもある。
UKシングルチャートで1位を記録!
2014年にNMEが発表した『過去15年間のベストトラック150』にて第78位にランクイン!
おすすめアルバム
『A Northern Soul』(2ndアルバム/1995年)
サイケデリックロックにオルタナティブロック要素を取り入れた彼らの意欲作!
当時The Verveと仲が良かったOasisがデビュー直後に空前の大ヒットを記録したことで、バンドメンバー間の緊張感が高まった状態で制作したアルバム。
さらにこの時期にボーカルのリチャード・アシュクロフトは6年間付き合っていた彼女と別れている。
原因は彼女がThe Verveのローディ(手伝い)でありリチャードの親友であったアンディ・バークを好きになったことだった・・・
そんなメンタルでありながら制作していたため、メンバーのほとんどがエクスタシーを服用しながらレコーディングを行った。
プロデューサーはOasisのアルバムを担当しているオーウェン・モリスが担当した。
またプロデューサーのオーウェン・モリスもエクスタシーを服用していたため、レコーディングスタジオは地獄のようだったという。
ギタリストのニックはこの状況に嫌気がさして、他のメンバーとは別の時間にレコーディングするようになったという。
そんな状況でレコーディングされたアルバムであるが、星空のように透き通って綺麗なサウンドの楽曲揃い!
当時はブリットポップ全盛の時代であったが、そのブームに反対するが如くかなり内省的な歌詞で埋め尽くされている。
サウンドもポップではなくサイケデリックロック色が強い楽曲が多い。
歌詞もサウンドも難解な内容でありながら、一定の商業的成功を掴んだ。
UKアルバムチャートで13位を記録!
『Urban Hymns』(3rdアルバム/1997年)
UKロックのあらゆる要素を神聖で荘厳なサウンドに昇華したUKロック史に残る名盤!
彼らの代名詞的アルバム!
前作の『A Northern Soul』をリリースした後解散した彼らが、ギタリストのニック抜きで再結成しこの『Urban Hymns』の制作に取り掛かった。
当初新しいギタリストとして元Suedeのバーナード・バトラーが加入していたが、創作の方向性の違いにより1週間で脱退してしまう。
その後すぐニックを説得する形でバンドに戻ってもらった。
プロデューサーは元Killing Joke(キリングジョーク)のユースであり、彼は彼らのジャムセッション中心の録音方式を支持しながらある制約をつけた。
それは午前10時から夕方まで録音したら必ず帰宅するというもの。
それはThe Stone Rosesの要素を出来る限り排除して伝統的なブリティッシュロックを追求するために、享楽的な精神を排除しようとするためだった。
結果としてこのアルバムは
- サイケデリックロック
- マッドチェスター
- シューゲイザー
- ネオアコースティック
- ブリットポップ
などUKロックのあらゆるジャンルをシンフォニックに昇華している。
それはUKロックの歴史を称えるのと同時にUKロックそのものを進化させた!
まさに今までのUKロックの構造を破壊することでロックを進化させたRadioheadと真逆のアプローチだった。
UKアルバムチャートで12週連続1位を記録!
全世界で1000万枚以上の売り上げを記録!
また1998年のブリットアワードでは年間最優秀アルバムを受賞!
※同年は
- 『OK Computer』(Radiohead)
- 『Be Here Now』(Oasis)
- 『Blur』(Blur)
- 『Fat of the Land』(The Prodigy)
など名盤揃いの中で受賞した!
NMEが発表した『史上最高のアルバム500枚』にて第128位にランクイン!













コメント