Nine Inch Nails(ナイン・インチ・ネイルズ)入門編【おすすめ曲・アルバム】

インダストリアル
画像出典:Nine Inch Nails HOME | Facebook

インダストリアルロックをメインストリームにのし上げた功労者

インダストリアル・ミュージック、それは工場的な無機質かつ激しいサウンドを用いて機械の騒音と工場の雰囲気を模倣するように設計された音楽。

その歴史は意外と長いもので、1942年にファーディ・グローフェというクラシック出身の作曲家が4足の靴、2本のほうき、機関車の鐘、ドリル、コンプレッサーを使って演奏したのが始まりと言われている。

その後スロッビング・グリッスルThrobbing Gristle)やKilling JokeMinistryなどメジャーシーンで活躍するインダストリアルバンドが出てくる。

でもこのジャンルの中で一番の商業的成功を得たのはNine Inch Nails(ナイン・インチ・ネイルズ)であろう。

Nine Inch Nails(ナイン・インチ・ネイルズ)は実質トレント・レズナーのソロプロジェクトであり、アルバムごとにメンバーを変えている。

(※でも最近になってようやく正式メンバーとしてアッティカス・ロスが加わった。)

トレント・レズナーはそれまでアンダーグラウンドでしか目立ていなかったインダストリアルロックをより緻密なサウンドを構成し、過激なライブパフォーマンス、カッコたる内省的な世界観を打ち出したことでオーバーグラウンドに持ち上げた。

その功績は昔から高く評価されており何度もグラミー賞を受賞・ノミネートし、Linkin Parkにも多大な影響を与えている。

そんなNine Inch Nailsの功績を彼の音楽と共に紹介する。

おすすめ曲

Head Like A Hole

『Pretty Hate Machine』(1stアルバム/1989年)、収録曲。

インダストリアルロックエレクトロニックのちょうど間のようなダンスミュージック。

ドラムビートはQueenの曲「Body Language」からサンプリングしている。

USオルタナティブエアプレイ28位を記録。

KornDevoマイリーサイラスがこの曲をカバーしている。

Down In It

『Pretty Hate Machine』(1stアルバム/1989年)、収録曲。

テクノ風のインダストリアルロックであり、歌い方はヒップホップに近い感じの楽曲。

USオルタナティブエアプレイ16位を記録。

Wish

EP『Broken』、収録曲、シングルカット曲。

Nine Inch Nailsの初期の名曲!!

従来リズム重視のインダストリアルロックに激しさと疾走感をもたらしたのは大きな発明であった。

USビルボードホットチャート25位を記録。

また1993年のグラミー賞にて最優秀メタルパフォーマンス部門にノミネートされた。

Linkin Park Cover

完全に自分たちのものにしているという感じの名カバー!

でもLinkin ParkそのものがNine Inch Nailsから多大な影響を受けているため、自然にカバーできるのはなんら不思議でないかもしれない。

March Of The Pigs

『The Downward Spiral』(2ndアルバム/1994年)、収録曲。

ぶち壊れた激しいミニマルミュージックって感じ。

途中にメランコリックなピアノとボーカルだけのパートが挟まるが、何事もなかったこのようにまたぶち上げる!!

USビルボードホットチャート59位を記録。

Closer

『The Downward Spiral』(2ndアルバム/1994年)、収録曲。

自己嫌悪や執着などがテーマになっている。

ミドルテンポな感じでファンクな雰囲気が漂うダンスチューン。

MVの中で「猿を十字架にかける」シーンがあるが、当時このシーンが問題視された。現在YouTubeでも視聴できるが年齢制限がかかっている。

USビルボードホットチャート41位を記録。

USオルタナティブエアプレイ11位を記録。

ピッチフォークが発表した「90年代の名曲トップ200」にて42位にランクイン。

Hurt

『The Downward Spiral』(2ndアルバム/1994年)、収録曲。

Nine Inch Nailsの中では異色のバラードソング。

アルバムのラストを飾る名曲であり、薬物依存によるうつ状態や自傷行為について言及された楽曲。

USオルタナティブエアプレイ8位を記録。

1996年のグラミー賞にて最優秀ロックソング賞ノミネートされた。

また『リック・アンド・モーティ』S02E10のエンディング曲でこの「Hurt」が採用された。

Johnny Cash Cover

ジョニー・キャッシュのアルバム『American IV: The Man Comes Around』されているHurtのカバーソング。

その完成度の高さからトレント・レズナーが絶賛!

トレント・レズナーが「もはや私の曲ではなくなった。」とこぼしてしまうほどであった。

We’re In This Together

『The Fragile』(3rdアルバム/1999年)、収録曲。

デヴィッド・ボウイの名曲「Heros」からインスピレーションを受けてできた曲。

バンドの中でも人気の高い曲であるのにもかかわらずあまりツアーでは演奏しない曲としても知られている。

USメインストリームロックチャート21位を記録。

USオルタナティブエアプレイ11位を記録。

映画『アベンジャーズ』(2012年)の公式予告編映像の音楽としてこの曲が採用されていた。

Starsuckers, Inc.

『The Fragile』(3rdアルバム/1999年)、収録曲。

アルバムの中でもかなりヘヴィーなサウンドであり、ブレイクビーツを基調にしたリズムが特徴的。

PVが結構過激でトレント・レズナーが自身の肖像写真や像を破壊するのだが、それに加えてマイケル・スタイプ(R.E.M.)、ビリー・コーガン(The Smashing Pumpkins)、フレッド・ダースト(Limp Bizkit)などの肖像写真や像を破壊する。

またPVに出演している金髪の女性の正体はMarilyn Mansonで最後にそれが明らかになる。

USオルタナティブエアプレイ39位を記録。

2000年のグラミー賞最優秀メタルパフォーマンス部門ノミネートされた。

Only

『With Teeth』(4thアルバム/2005年)、収録曲。

バンドとして初めてダンスロック、ポストパンクリバイバルを意識したポップな曲調の曲。

しかしあくまでインダストリアルロックという枠組みから大きくは逸脱していない。

今ではライブの定番曲になるほど人気の楽曲。

USメインストリームロックチャート22位を記録。

USオルタナティブエアプレイ1位を記録。

おすすめアルバム

『The Downward Spiral』(2ndアルバム/1994年)

半自伝的内容のコンセプトアルバムであり、世界にインダストリアルロックを認知させたアルバム!

トレント・レズナーは当時の90年代アメリカ社会に対する厭世観をこのアルバムで表現した。

またこのアルバムをコンセプトアルバムにしたのはピンク・フロイド『The Wall』デヴィッド・ボウイ『ロウ』に影響を受けてのこと。

このアルバムは大きな商業的成功を収めただけでなく、90年代においてインダストリアルロックムーブメントを引き起こすきっかけになった。

それこそ80年代のハードロックバンドはNirvanaのようなグランジ、またはこのNine Inch Nailsのようなサウンドのどちらかに寄せるようになったという。(実際にMötley Crüeはこの2バンドに寄せていた時期があった。)

USビルボードチャート2位を記録!

ローリング・ストーン誌The 500 Greatest Albums of All Time(2020年改訂版)では122位にランクインした。

1995年のグラミー賞最優秀オルタナティヴ・ミュージック・アルバム賞にノミネートされた!

『The Fragile』(3rdアルバム/1999年)

103分にも及んで自身の精神的脆さを表現し、全米1位を記録したアルバム!

このアルバムは2枚組の重厚な内容のアルバム。

インダストリアルロックに加えてアンビエントミュージックエレクトロニックなどの要素も内包している。

また前回に引き続きうつ病や薬物乱用など暗いテーマを扱っているのにもかかわらず、大きな商業的成功を収めた。

だが歌詞の内容が前作よりも過度にメロドラマのようなニュアンスが含まれていることから一部メディアから否定的に取られることもあった。

USビルボードチャート1位を記録!

1999年のグラミー賞最優秀オルタナティヴ・ミュージック・アルバム賞にノミネートされた!

『With Teeth』(4thアルバム/2005年)

トレント・レズナーがドラッグ・アルコール依存症から復帰した記念すべきアルバム!

このアルバムでは今までのような過剰な激しさではなく、シンプルに洗練・削ぎ落とされたサウンドが特徴的。

ジャンルで言えばダンスロックやポストパンクのような要素を感じる。

そのためエレクトロ的な要素は薄く生の楽器を重視した音楽性になっている。

歌詞の内容も厭世観的なものは影を潜め、自身の依存症に関するものが多くなった。

この作品にはNirvanaFoo Fightersで活躍するデイヴ・グロールがドラマーとして参加している。

USビルボードチャート1位を記録!

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